【弁理士】弁理士試験の概要


<第1週>試験制度

  弁理士試験の受験にチャレンジされる皆様。新たな人生の展開が期待され、まさに開花宣言ですね。
このたび、華々しい幕開けとなった皆様に向け、法律ブログ(弁理士)を開始することとなりました。皆様に、弁理士試験について、なるべく簡単にわかりやすくご説明いたしますので、よろしくお願いします。

今回は初回ということで、弁理士試験の概要をざっくりご説明させていただきます。

弁理士試験は、免除制度があり、受験制度が複雑で、受験生自体がまた多様化しているのが現状です。
この点に関しては、また改めてご紹介する予定です。

1.試験の実施
 弁理士試験は、一次(短答式試験)、二次(論文式試験)、三次(口述試験)の三段階での試験が実施されます。二次試験の論文式試験は必須科目と選択科目があります。
 一次試験は5月、二次試験は7月、三次試験は10月に実施され、一年かけて弁理士しとして相応しい能力を備えているかをじっくり審査されます。

2.短答式筆記試験(一次)
 (1)試験方式:マークシート方式
 (2)科目
  ①特許・実用新案法
  ②意匠法
  ③商標法
  ④著作権法、不正競争防止法
  ⑤工業所有権に関する条約です。
 (3)出題数
  ① 特許・実用新案法は20問
  ② ~⑤は各10問
  計60問
 (4)試験時間
  3時間半です。60問を3時間半で解くことになりますが、30分は見直し時間とします。
  そうすると、10問を30分で解くペースとなります。
 (5)合格基準点
  満点(60点)の65%。つまり39点が基準点となります。
  ただし、平成28年から科目別基準点が設けられ、上記①から⑤の各科目が40%程度の点を獲得している必要があります。

3.論文式筆記試験(二次)
 短答式試験に合格された方が受験できます。
 (1)試験方式:記述式
 (2)科目
  ・必須科目
  ① 特許・実用新案法
  ② 意匠法
  ③ 商標法
  論文式試験は、上記の必須科目の他に選択科目があります。
  ただし、選択科目は免除制度があります。
 (3)試験時間
  ①の特許・実用新案法は120分、②意匠法・③商標法は90分です。
 (4)合格基準点
  素点でなく、偏差値54です。ただし、偏差値47未満の得点の科目が1つもないことが条件となります。

4.口述試験(三次)
 短答式試験・論文式試験に合格された方が受験できます。
 (1) 試験方式:面接方式
  試験委員の先生2名との面接となります。
 (2) 科目:
  ① 特許・実用新案法
  ② 意匠法
  ③ 商標法
 (3)試験時間
  各科目10分
 (4)合格基準点
 採点基準をA、B、Cのゾーン式とし、合格基準はC評価が2以上ないことです。

以上が、弁理士試験の概要です。

弁理士試験をはじめとする多くの資格試験は、プロとしてお仕事をするための適正を備えているかを見ることが最終的な目的で、そこが学生時代に皆様が経験されていた入学試験と大きく異なります。
弁理士はそもそも「サービス業」です。お仕事で弁理士が要求されるのは、お客様が何を求めているかを瞬時に捉え、それに対して的確に応答する力が必要とされます。
弁理士試験が一年を通して行われるのは、弁理士として要求されるのは法律の知識だけでなく、その知識を活用した情報分析能力、情報処理能力、題意把握力、そしてコミュニケーション能力等をじっくりみる必要があるためなのです。

 そこで、皆様におすすめしたいのは、法律のお勉強は予備校のカリキュラムに沿って着実に進めていただきたいのですが、それと同時に、日常生活においても、積極的に色んな方とコミュニケーションをとり、相手が自分に何を答えて欲しいと考えているのか、常に意識してみてください。つまり、空気を読む力を鍛えてください。

次回は、試験の倍率についてお伝えします。