【弁理士】
「審判手続き:4つの違反の総整理」

 

弁理士試験受験生の皆様。こんにちは。TAC弁理士講座担当の齋藤晶子です。

今週は「審判手続き:4つの違反の総整理」ついてお伝えします。

審判手続きって、理解が難しいですね。
なんといっても厄介なのは、条文が手続きの順に記載されていません。
しかも、条文を見てもイメージがわかないですよね。
かなり悩ましいのですが、これが短答式試験によく出題されるので、最初の関門を突破するには、審判の問題を確実に取れるようにしておくことが必須となります。
今回は、審判の流れのなかで、4つの種類の違反があり、これらがどうなっていくのかについて、整理していきましょう。

審判手続きの中で「違反」というのは以下の4つがあります。
これは2つのグループに分けることができます。

1つめのグループは、
1.審判請求書の方式違反(131条)
2.審判請求書以外の方式違反(133条2項各号)

で、補正が可能な違反です。

2つめのグループは、
3.不適法な手続きであって補正できないもの(審判請求を除く)
4.不適法な審判請求であって補正できないもの

で、補正によって適法な手続きにすることができないものです。

以下、それぞれの違反の手続きがどのような流れになるのかを追っていきます。
1つめのグループ
1.審判請求書の方式違反(131条)

(1) 審判長は、補正すべきことを命じなければならないです(133条1項)。
(2) 審判長は、補正をしなかったら決定却下します(133条3項)。
(3) もし(2)の決定に不服なら審決取消訴訟(178条1項)提起できます。

2.審判請求書以外の方式違反(133条2項各号)
「審判請求書以外の違反」って例えば、未成年が法定代理人によらず手続きしちゃったとか、手数料を納付しないとか。そんな違反です。
(1) 審判長は、補正すべきことを命ずることができます(133条2項柱書)。
(2) 審判長は、補正をしなかったら決定却下します(133条3項)。
(3) もし(2)の決定に不服なら行政不服審査法の審査請求又は行政事件訴訴法による訴えを提起できます。

2つめのグループ
 このグループについては、審判長から補正命令はきません。
3.不適法な手続きであって補正できないもの(審判請求を除く)
「審判請求」以外で不適法な手続き、例えば答弁書などが期限内に提出されてなかったときなどです。
(1) 審判長は、いきなり決定却下できます(133条の2第1項)。
(2) (1)の却下については弁明書提出する機会を与えなければならないです(133条の2第2項)。
(3) もし(1)の決定に不服なら行政不服審査法の審査請求又は行政事件訴訴法による訴えを提起できます。

4.不適法な審判請求であって補正できないもの
「審判請求」で不適法な手続き、例えば期限内に審判請求していなかったときなどです。
(1) 審決却下(135条)となります。
(2) もし(1)の決定に不服なら、「審決」に不服な場合なので、審決取消訴訟(178条1項)提起できます。