【弁理士】
「小さな努力で大きな成果
~国願法のPCT便乗術(その1)~」

 

弁理士試験受験生の皆様。TAC弁理士講座担当の齋藤晶子です。

今回のテーマは「小さな努力で大きな成果~国願法のPCT便乗術(その1)~」です。

短答式試験の科目の中で、「嫌い。出来れば捨てたい」科目ランキング断トツ1位はなんといっても「条約」で、その中でも「PCT」は際立っているかと思います。
PCTで厄介なのは規則が幅を利かせて出題され、しかも規則はボリュームたっぷり。なのに、問題は結構細かいことが出題される。でも、条約10問中6問も出題されるから、これを捨てたらアウト。「PCTを捨てる=合格を捨てる」です。
PCTは絶対押さえないと合格はないです。でもこのPCT6問の中には「国願法」という「ゆるキャラ科目」があります。
「国願法」は条文数も少なく、読みやすい。なんといっても「ミニPCT」的存在なので、PCTをきっちり勉強していると、この知識をフル活用して、点を稼ぐことができます。そして、PCTのおさらいをコンパクトに実現できるので、国願法を勉強することはかなりお得です。
ここ数年、毎年「国願法」は出題されています。
結構楽な勉強法で1点稼げるので、この枠は絶対落としてはいけないです。
ということで、今日はPCTの知識を活用すれば、国願法の主要なところは、新たに勉強しなくても、すんなり知識として習得できるための技「PCT便乗術」をご紹介いたします。

1. 国願法4条
PCT11条(国際出願日の認定)の条文に該当しますよ。
では。ここで問題です。
国際出願日の認定7つは何でしょうか?
答えは、
① 資格
② 言語
③ 意思
④ 締約国の指定
⑤ 氏名
⑥ 明細書
⑦ 請求の範囲

ですね(PCT11条(1))。これは、
 国願法4条(国際出願日の認定等)でもそのままあてはめることができます。
 国願法4条1項を見ると
  1号は「国際出願できる(国願2条)」なので、PCT11条の要件では①資格です。
  2号の「PCT出願である旨(国願3条2項1号)」なので、③意思
  3号の「出願人の氏名」⑤氏名
  4号の「明細書、請求の範囲」⑥明細書、⑦請求の範囲
  5号の「明細書、請求の範囲が日本語又は英語」②言語
です。
 因みに、④の締約国の指定は、みなし全指定なので、国願法では削除されていますよ。

というわけで、ぴったり一致ですね。

 PCT11条では上記①から⑦の欠陥があると、補充の求めがあり(PCT11条(2)(a))、これに応じると補充の受理の日を国際出願の日と認定されますね(同(b))。
 国願法4条でも、4条1項各号に該当するときは、手続の補完命令が出され(4条2項)、補完したときは手続きの補完に係る書面の到達の日を国際出願日と認定されます(同3項)。
 この点も内容的に一致しています。

 ここで注意!!!
 日本の特許法では願書は発信主義をとっていますが、国願法は日本の法律でも到達主義です。これ、過去問題にも出題されていますので、要チェックです。


2.国願法5条
 PCT14条(2)(国際出願日の認定等(図面))の条文に該当しますよ。
 PCT14条(2)では、出願が、提出された図面以外のことを言及している場合はその旨が通知されます。これは国願法5項1項の内容ですね。
 さらに、PCT14条(2)では所定の期間(補充の求めから2月(PCT規則20.5(a)、20.7))に図面を提出でき、受理官庁が図面を受理した日を国際出願日とします。これは、国願法5項2項の内容ですね。
ここで、国願法5項2項の「経済産業省令で定める期間」とは「通知から2月(国願施規27条)」です。ここもPCT規則PCT規則20.5(a)、20.7と一致していますね。

次回も、「PCT便乗術」をご紹介しますね。



お知らせ

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この講座ではPCTの規則の講座です。PCTの規則で重要なものに焦点を当てて、一覧表や条文集を活用し基礎を固め、手続きの理解を深めていく講義のないようです。
そして、今回ブログでご紹介しました国願法とPCTの条文や規則をリンクさせて、相乗効果が出せる方法についても解説しています。
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