【弁理士】
「小さな努力で大きな成果
~国願法のPCT便乗術(その3)~」

 

弁理士試験受験生の皆様。TAC弁理士講座担当の齋藤晶子です。

今回のテーマは「小さな努力で大きな成果~国願法のPCT便乗術(その3)~」です。

今回も「国願法」をPCTの知識をうまく活用して学習する方法についてお伝えします。

1. 国願法6条
PCT17条(2)(a)「国際調査機関が国際調査報告を作成しない旨の宣言をし、通知する)の条文に該当しますよ。この条文は短答試験で頻出ですよね。
国願法8条2項でも「国際調査報告を作成しない旨の決定をしなければならない」ことについて規定しています。
では、どんなときに国際調査報告を作成してもらえないのかというと、

1.規則で定められている事項
PCT17条(2)(a)(i)
「規則により調査を要しないとされているものと「認定」、かつ
調査を行わないことを「決定」した」
ときで、
この「規則」はPCT規則39.1ですよ。
ではPCT規則39.1とは、
(ⅰ) 科学及び数学の理論
(ⅱ) 植物及び動物の品種等
(ⅲ) 事業活動、純粋に精神的な行為の遂行又は遊戯に関する計画、法則又は方法
(ⅳ) 手術又は治療による人体又は動物の体の処置方法及び人体又は動物の体の診断方法
(ⅴ) 情報の単なる提示
(ⅵ) コンピュータ・プログラム(国際調査機関の先行技術調査態勢範囲外)

なんです。
国願法8条2項1号では
「国際調査をすることを要しないものとして経済産業省令で定める事項を内容とするものであるとき」であり、
「経済産業省令で定める事項」とは、
国願施規42条であり、
1号 科学及び数学の理論
2号 事業活動、純粋に精神的な行為の遂行又は遊戯に関する計画、法則又は方法
3号 情報の単なる提示
4号 コンピューター・プログラム
(国内出願において先行技術の調査を行うものを除く。)

なんですねー。
つまり、
PCT規則39.1(ⅰ) は、国願施規42条1号
PCT規則39.1(ⅰⅰⅰ) は、国願施規42条2号
PCT規則39.1(v) は、国願施規42条3号
PCT規則39.1(vⅰ) は、国願施規42条4号
で対応しています。
PCT規則39.1(ⅰⅰ)PCT規則39.1(ⅰv) は、国願法施行規則での対応がないです。
だから、この場合は多い方の「PCT規則39.1」の6つを覚えて、
「(ⅰⅰ)植物及び動物の品種等」「(ⅰv)治療・診断関連」国願法にはない。
と覚えたら一気に片付きますね。

2.明細書等が不十分
PCT17条(2)(a)(ii) では、
「当該国際調査機関が、明細書、請求の範囲又は図面が有意義な調査を行うことができる程度にまで所定の要件を満たしていないと認めたこと」

であり、
国願法8条2項2号では、
「明細書、請求の範囲若しくは図面に必要な事項が記載されておらず、又はその記載が著しく不明確であるため、これらの書類に基づいて有効な国際調査をすることができないとき」
つまり、PCT国願法明細書等が国際調査できる程度には記載されていないって感じですね。ここも、ニアリーイコールですね。

2. 国願法12条2項
国願法12条2項は、国願法8条2項の国際予備審査バージョンで、
PCT34条(4)(a)は、PCT17条(2)(a)の国際予備審査バージョンです。
 そして、国際調査での国願法8条2項PCT17条(2)(a)の関係と同様、
国願法12条2項と、PCT34条(4)(a)は対応しています。
PCT34条(4)(a)(i)に記載の「規則」とは「PCT規則67.1」です。
そして、ここで超お得情報。
なんと、「PCT規則67.1」は、上記の「PCT規則39.1」とほぼ同じです。
「PCT規則39.1」の「(vⅰ)」だけ、「国際調査機関」が「国際予備審査機関」で、「先行技術調査」が「国際予備審査」となっていて、「国際予備審査」バージョンで置き換えて考えればいいですね。
さらにお得情報。
国願法12条2項1号「経済産業省令で定める事項」とは、
国願施規70条4項のことで、ここには「42条準用」と記載されているので、
やはり、国願施規42条と同じですね。
また、
PCT34条(4)(a)(ii)国願法12条2項2号も対応しています。

ということは、
PCT17条(2)(a)PCT規則39.1を覚えると、
これの足し算、引き算のやりくりで
PCT34条(4)(a)、PCT規則67.1
国願法8条2項、国願法12条2項、
国願施規42条、国願施規70条4項
を一気にクリアできます。

PCT国願法は、
「やりくりテク」をうまく磨いて、「気合の丸暗記」を断捨離し、知識の幅を最小限の労力で広げていきましょう。




お知らせ

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そして、今回ブログでご紹介しました国願法とPCTの条文や規則をリンクさせて、相乗効果が出せる方法についても解説しています。
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