【弁理士】
「料金納付のN型・T型(その1)」

 

弁理士試験受験生の皆様。TAC弁理士講座担当の齋藤晶子です。

今回のテーマは「料金納付のN型・T型(その1)」です。

短答式試験で頻出なのは、特許料、年金の納付期限の問題ですよね。これは結構ややこしいです。
しかも、商標法は、平成27年改正でさらに複雑になり、昨年はお手柔らかでしたが、今年は容赦なく出題されることが予想されます。
でも、ご安心ください。
料金の納付期限にはある一定の法則があります。
これをマスターすると、主要四法の料金納付が一気にマスターできますよ。
今回からは、その料金納付制度の覚え方をお伝えします。

料金納付制度には、
2つのタイプがあります。

1つは、特許料や登録料の納付のタイプでこれを「T型」と命名します。
2つは、年金納付のタイプでこれを「N型」と命名します。

「T型」と「N型」について簡単にご説明いたしますね。

1. T型

代表的な例は、特108条1項の特許料納付です。
「登録査定謄本送達から30日以内の特許料納付」が大原則ですね。
そして、これには特4条延長があり、
さらに、
「納付すべき者の請求により、30日以内を限り延長(特108条3項)」でき、
「不責事由の追完(特108条4項)」もあり。というパターンです。
他法域ですと、
意43条1項の登録料もこのパターンです。
意43条1項→意43条3項→意43条4項というパターンです。
実32条1項の登録料も大体同じですが、ちょっと違うので要注意です。
実32条1項については実用新案法では出願と同時に登録料納付してしまいますね。
それから
実32条3項は、特108条3項とほぼ同じですが、
実32条4項は、実32条3項の規定で延長された期間内に納付できないとき、
不責事由の追完ができる。となっています。
特108条4項では
基本、特108条1項の規定する期間内、もし特108条3項延長があればその期間内に納付できないとき、不責事由の追完ができる。となっています。


2. N型

代表的な例は、特108条2項本文の第4年以後の各年分の特許料です。
「第4年以後の各年分の特許料は前年以前に納付」が大原則ですね。
そして、
「上記期間経過後であっても、その期間経過後6月以内に追納でき(特112条1項)」
この場合は
「特許料と同額の割増特許料を納付しなければならない(特112条2項)」
もしこれをしない場合は、
「特許権は、特108条2項本文の規定する期間経過時まで遡及消滅したものとみなされる(特112条4項)」
しかしながら、
「特112条1項の期間内に特許料と割増特許料を納付できないことについて
① 正当理由ありで、②経済産業省令で定める期間内
であれば、追納でき(特112条の2第1項)」、
「特108条2項本文の規定する期間経過時に遡及して存続していたものとみなされる(112条の2第2項)」。

のパターンです。
他法域ですと、
実32条2項の第4年以後の各年分の登録料は
→実33条1項→実33条2項→実33条4項
→実33条の2第1項→実33条の2第2項

意43条2項の第2年以後の各年分の登録料は
→意44条1項→意44条2項→意44条4項
→意44条の2第1項→意44条の2第2項

もこのパターンです。

ここで、特112条の2第1項では「経済産業省令で定める期間内
となっているところが、「実33条の2第1項」「意44条の2第1項」では
「その理由がなくなった日から2月以内でその期間の経過後1年以内に限り」
となっていて、ちょっと気になるところですが、
特112条の2第1項の「経済産業省令で定める期間内」についての施行規則(施規69条の2第1項)には、
「正当な理由がなくった日から2月とする。ただし、当該期間の末日が特112条1項の規定により特許料を追納することができる期間の経過後1年を超えるときは、その期間の経過後1年とする」 と規定されているので、同じですね。


主要四法で、特・実・意はパターンが同じでシンプルです。
ここで、以上になります。
商標法は、ちょっと変化球ありですので、やや複雑になります。
でも、このパターンですっきり解決できますよ。
次回は、商標法に焦点を絞り、料金納付期限について、じっくり解説します。




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