【弁理士】
「料金納付のN型・T型(その2)」

 

弁理士試験受験生の皆様。TAC弁理士講座担当の齋藤晶子です。

今回のテーマは「料金納付のN型・T型(その2)」です。

今回は、もっとも厄介な商標法について学習します。
商標法は、通常の出願について、通常の登録料、更新登録料、そして、このそれぞれに一括納付での登録料、前期分割登録料、後期分割登録料がありますよね。
さらに、防護標章登録出願があり、これについても通常の登録料、更新登録料があります。つまり、全部で8種類あります。
でも、ご安心ください。前回ご紹介した「N型・T型」で一気に解決しますよ。
色々な料金納付があるからって、それを個々に覚えると膨大な勉強量が必要となってしまいます。
共通している「同類項」はグルーピングして処理しましょう。

1. T+α型

商標法では、「T型」ではなく、「T型+α型」となります。
他法域の「T型」よりもワンステップ多いです。
「T型」の典型例の流れは、
「特108条1項→特108条3項→特108条4項
更に4条延長」

 でしたが、例えば、
商標法での通常の商標の登録料(一括)
「商41条1項→商41条2項→商41条3項→商41条4項
更に4条延長」

 となります。
 「+α」とは「商41条3項」の部分です。
 「商41条3項」では、
 「商41条1項の期間内(同3項の延長があったときは延長後の期間内)に
 登録料納付できなくても「経済産業省令で定める期間内に限り」納付できる」

 となっています。
 さらに「商41条4項」の追完もあるので、手厚い保護ですねー。
その他の商標法での「T型+α型」は
(1)通常の商標の登録料(前期分割登録料)
商41条の2第1項→商41条の2第2項→
商41条の2第3項
→商41条の2第4項
(2)防護標章の登録料
商65条の8第1項→商65条の8第3項→商65条の8第4項
→商65条の8第5項
(3)防護標章の更新登録料
商65条の8第2項→商65条の8第3項→商65条の8第4項
→商65条の8第5項

ちなみに、
「商41条3項」、「商41条の2第3項」、「商65条の8第4項」「経済産業省令で定める期間」は、「その期間経過後2月」です(商施規18条5項、6項、7項)

2. N型

商標法での「N型」は、他の法域の「年金」ではなく、分割納付した場合の「後期分割登録料」です。
商標法での登録料の納付の仕方は他法域の様に、登録料としてまず「1年から3年分」とか「1年分」を納付し、それ以降は「年金」という制度ではありませんよね。
「一括納付」で10年分まとめて納付、又は、「分割納付」で5年分ずつ納付します。
「分割納付」は「前期」と「後期」とあって、
「前期」は「一括納付」と同様「T+α型」で、「後期」が「年金納付」の流れと同じになります。
   防護標章登録制度では、「分割納付」がないので、「N型」はありません。
「N型」は2つあって、設定登録の「商標の登録料」と更新申請の「更新登録料」です。
(1)通常の商標の登録料(後期分割登録料)
商41条の2第1項→商41条の2第5項→商41条の2第6項
→商41条の3第1項→商41条の3第2項
(2)通常の商標の更新登録料(後期分割登録料)
商41条の2第7項
→商41条の2第8項で準用(商41条の2第5項→商41条の2第6項)
→商41条の3第3項で準用(商41条の3第1項→商41条の3第2項)


元祖「N型」の特108条2項については、
特108条2項→特112条1項→特112条4項
→特112条の2第1項→特112条の2第2項

という流れで、前回、
特112条の2第1項の「経済産業省令で定める期間内」についての施行規則(特施規69条の2第1項)には、
「正当な理由がなくなった日から2月とする。ただし、当該期間の末日が特112条1項の規定により特許料を追納することができる期間の経過後1年を超えるときは、その期間の経過後1年とする」
とお伝えしましたが、
商標の上記「商41条の3第1項」「経済産業省令で定める期間内」についての施行規則(商施規18条の2第1項)には、
「正当な理由がなくなった日から2月とする。ただし、当該期間の末日が商41条の2第5項の規定により特許料を追納することができる期間の経過後6月を超えるときは、その期間の経過後6月とする」
となっています。
他法域とほぼ同じですが、「経済産業省令で定める期間内」は「1年」が「6月」になっていて、微妙に違っていますので、注意してくださいね。




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