【弁理士】
思い込みは全てを失う?!

 

弁理士試験受験生の皆様。こんにちは。TAC弁理士講座担当の齋藤晶子です。

今週は「思い込みは全てを失う?!」についてお伝えします。

 先日、弁理士試験の短答式試験がありました。真夏日の暑い日に行われ緊張した面持ちの受験生のアツい闘いが繰り広げられました。
 受験された方、本当にお疲れ様でした。
 弁理士試験の問題を私も解きました。そして、受験生時代に培ってきたすごく大事なことを合格して5年たち、すっかりどこかに置いてきてしまったことに気がつきました。
 このことについて、お伝えしますね。

 弁理士試験の今年の問題は特に難問が多かったです。でも、マニアックな論点から出題されているかというとそうではなく、条文からの出題がほとんどでした。でも正確な知識と理解が問われる問題ばかりで、奥が深い感じでした。
 短答式試験であっても、論文式試験で出題されているような「趣旨」の問題や、具体的な事例問題で出題され条文を使いこなすことができているかを試すような問題も多く出題されていました。今後益々、論文式試験の勉強を平行して進めていくことが求められている傾向にあります。
 ところで、今回の試験問題を解いて私が痛感したのは、問題文は知識がある人であっても、いや、知識がある人だからこそ、出題者の意図を正確に汲み取れず、正解を出せない問題が非常に多いです。
 短答式試験でも、論文式試験でも、知識を頭にたくさん詰め込んで、試験に臨みます。でも、問題を読むときは、その都度何も先入観を持たずに真っ白な状態で読むことが必要となります。つまり、思い込みを振り捨てて問題文に書いてある内容の理解に魂を注ぐことです。
 この問題文の文言なら、このことを聞いているに違いないと思って問題を読むことは本当に危険です。今年の問題は特に、思い込みが邪魔して正解に辿りつくことができない問題が多く出題されました。
 短答式試験では一問一答で、知識さえあれば問題が簡単に処理できるように思えますが、実はかなり現場思考力が要求されます。
 さらに論文式試験の場合は、思い込みで問題を読み進めてしまうと、致命傷となってしまいます。
 短答式試験の場合は、思い込みで問題を読んでも60問の問題は全て独立しているので、一問落とすだけで足ります。一方、論文の問題では一つの事案について、論じていくことになりますので、思い込みで間違えて読むとその問題は丸ごとアウトになります。それは即ち、不合格一直線です。もっとも豪快な題意把握ミスという結果になりますね。

 これは、お仕事でも言えることです。ミスをしてしまうことの原因の多くは思い込みがもたらすものです。「こうに違いない」と勝手に思ってしまうと、実は大きな落とし穴があることって、よくありますよね。
 因みに、私はこの「思い込み」が原因で多くの失敗をしています。後になって、「なんであの時、冷静にもう一歩踏み込んで対処できなかったのかなー」と悔やんだ辛い経験が星の数ほどあります。よく考えたら、なんでもないことなのに。あの時に戻ってこの悪夢のような事実を修正したいと何度も思いました。

 受験生時代にもやはり思い込みが原因で失敗し、それを克服して合格者集団になんとか滑り込んだのですが、もう過去のお話になってしまっていました。このことを今年の短答式試験が思い出させてくれました。
 私はこの失敗をなくすために受験生時代にしていたことは、
① 問題文を読む前に深呼吸をする。
② 問題文はまず、前提となる知識を何も引き出さずに読む。
③ 問題文の文言ごとに印をつける。
④ 問題文の文言をイチイチ疑う。
  ⑤ 問題文を読み終わったあとは、この問題から読み取れた解答の可能性があるものを全て列挙する。
⑥ 列挙した中で、なぜこの解答となるのかイチイチ理由を問い詰める。
ということでした。

 私は、最近このことをすっかり忘れていました。思い込みがもたらすミスは、弁理士試験の合否に影響します。
 試験はたったの数時間で終わります。でもその数時間のために少なくとも1年、通常なら4年以上、お正月もGWもお盆もなく勉強して、その努力がたったの数時間の行動で全て終わってしまうのですよ。
 お仕事もそうです。お仕事なら更に、自分だけの問題ではなくなってしまいます。
 思い込みをなくす訓練を自分なりに積んでいき、全てを失ってしまうことの悔しさから開放されるようにしていきましょうね。




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