【弁理士】
グローバル路線が止まらない?!
「ゆる~い論文本試験トーク①

 


弁理士試験受験生の皆様。こんにちは。TAC弁理士講座担当の齋藤晶子です。

 今週は「グローバル路線が止まらない?!「ゆる~い論文本試験トーク①」ついてお伝えします。

 7月2日の日曜日、論文本試験が実施されました。
 晴れて気温が高く蒸し暑い日でした。
 早稲田大学で実施されたのですが、受験生の皆様に頑張っていただきたかったので、校舎まで出向き応援に行ってきました。
 受験生の表情は、若干固い感じでした。握手した方は皆さん、気温が高い日にもかかわらず冷たくなっていて、すごく緊張されていることが伝わりました。
 私が受験生だったときも、論文試験当日の朝は本当に緊張して、手も震え、午前の科目の「特・実」は字が思うように書けなく、それで更に緊張して。というのを思い出しました。

 そんな中、受験生の皆様、本当にお疲れ様でした。
 論文本試験後は、記憶が新鮮なうちに再現答案を作成することが非常に重要なお仕事となりますが、その後、選択科目がない方はしばらくゆっくりお休みしてくださいね。
 選択科目がまだある方はあとひと頑張りですね。終わったら、弾けてください。

 ところで、今年の論文本試験もなかなか面白い問題が出題されていましたね。
 せっかくなので、「論文本試験徹底分析」とまではいきませんが、雑談感覚で、今年の論文本試験について、お伝えします。

 今年の論文本試験を一言で表現するなら、
 「条約、容赦ない」です。

1.特・実問題I
 確かに、ここ数年そんな兆しはあったんですよ。
 平成27年は特許法で「パリ条約の趣旨」が出題され、平成28年は特許法で「PCTの趣旨」が出題されて。
 そして、今年の問題は条約の盛り込み方半端ないです。
 「特・実問題I設問1(1)」は解答の根拠条文がなんとPCT11条、「特・実問題I設問1(2)」は解答の根拠条文がPCT19条、PCT34条でした。
 法域は日本の「特許・実用新案法」なのに、思いっきり「PCT」の国際段階の手続き関連の問題が出題されて、かなりビビったかと思います。
 私が受験生だったら、「こんなの反則ー。」って軽くキレてたかと思いますよ。
 論文式試験の受験生は短答式試験を通過された方ですし、条文集が貸与されているので、冷静に対処できれば正解を導くことができたかもしれません。
 でも、朝の緊張していた受験生があの後「思いっきり「PCT」」に直面したかと思うと心配になりました。
 不安に立ち向かいながらなんとか乗り切っていることを願うばかりです。

2.商標 問題II

 実は他にも、じみーに条約関連がありました。
 最後の科目、「商標法」で身も心も疲労困憊の中、衝撃の問題が!!
 なんと、まさかの「商標法4条1項17号の趣旨」が出題されました。
 これは、冷静に考えれば、TRIPS協定23条、24条と関連して規定されているので、趣旨としては、この辺りを軽く触れて「無難に交わし逃げる」で大丈夫かと思いますよ。
 特許庁からの公表論点には「TRIPS協定との関係で問う」って書いてあったし。
 さすがに、「商標法4条1項17号の趣旨」をガッツリ記載できる受験生はいらっしゃらないでしょ。

3.特・実 問題II
 ちょっと、強引かも知れませんが、「特・実問題II設問(2)」は特許法の裁定の通常実施権3点セット全てを解答する問題でしたが、特許法の裁定はパリ条約5条とか、TRIPS協定31条とかが関連していますよね。
 このことを知ってなくても正解できますけど、無理やり繋げれば「条約関連」かな?とも考えられますよね。

4.まとめ

 というわけで、今後の論文式試験対策は「条約」を意識的に盛り込んで勉強していく必要があります。
 さらに言うと、短答式試験免除であることが必ずしもアドバンテージになるとは限らない傾向にあります。
 主要4法「特許法、実用新案法、意匠法、商標法」については、短答式試験免除制度導入とともに、短答式試験で出題されるような内容が論文式試験で出題されていました。
 また、そもそも論文式試験であっても、この試験は「条文」の試験であるため、「条文」の知識を強化する「短答式試験対策」は続けていかないと最終合格はないです。
 そこへ条約がこんなに出題されてしまうと、短答式試験免除の方の「短答式試験対策」は、もはや主要4法だけでなく条約まで拡大されてしまいましたね。
 短答式試験では、合計点が39点以上だったのに「条約」が4点以下で不合格になった方が大勢いらっしゃいました。
 論文式試験は、容赦なく「条約」が出題されました。
 弁理士試験がグローバル路線をまっしぐらに突き進んで、「条約」に泣かされる弁理士試験となりました。
 来年の合格に向けた対策としては、早めの条約対策、例えば、国内法主要4法の講義でも基礎となっている条約と関連づけて解説するとか、PCTは主要な「規則」についてピックアップして、夏の終わり頃準備を始めてもらうなど、色々検討中です。
 弁理士試験がグローバル路線に、楽しく便乗しましょう。




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