【行政書士】

記述式過去問との向き合い方


行政書士試験の悩みの種。それが記述式問題!
3問で60点もの配点があります。択一式問題について15問分です。

記述式が得点できなくても、択一の得点を積み重ねれば合格は可能ですが、記述式には部分点もあり、得点を稼ぐことはできます。

そのためにやらなければならないことも、実は、そんなに多くないので、行政書士試験の記述式問題の対策をすることは、効率的に合格するには必須です。

それでは、記述式問題とのつき合い方を見ていきましょう。

<記述式問題の概略>
まず、記述式問題ではどのような知識が問われるのでしょうか。

過去10年間の記述式問題では、「条文には何が書いてあるの?」「判例がどういっているの?」ということが問われているのがほとんどです。
ですから、記述式問題で問われる知識は、「条文」と「判例」ということになります。

ここで意識していただきたいのは、記述式問題は決して自分の考えや想いを書くのではないということです。

そうすると、私たちは否が応でも、条文・判例を頭の中に入れておかなけばならないということになりますが、それでは、条文・判例をすべて暗記しなければならないのでしょうか。。。

それは違います。

行政書士本試験で問われる条文・判例は「基本的」なものですから、記述式対策としては、「基本的な」条文・判例を記憶すればよいのです。

では「基本的」とは、、、

「過去に出題されている」条文・判例です。
5肢択一式、多肢選択式で問われた過去問もすべて含みます。

過去に出題された記述式問題は、過去、5肢択一式、多肢選択式で問われた条文判例がほとんどです。

ですから、5肢択一式や多肢選択式の過去問を徹底的に勉強することが、実は記述式問題に答えるためのベースとなる知識の獲得になるわけです。

<記述式問題の解法手順>
記述式問題は、その解法手順をマスターすることが攻略のカギとなります!
その記述式問題の「解き方」は以下の通りです。
これをマスターすれば、あなたも、記述式問題で得点できるようになります。
しっかり頭に入れておきましょう。

≪解き方の第1手順≫
「問い」をしっかり正確に把握します
「問い」が正確に把握できていないと、正しい「答え」を導き出せないからです。

≪解き方の第2手順≫
「問い」の形から、「答え」の形をつくります
これを身につけることが記述式問題で得点できるかどうかを大きく左右することになります。
ほとんどの方がこの手順を知らないために、記述式問題を自ら難しくしていますが、この手順は法律知識がなくても簡単できます。
しっかりマスターしていきましょう。

≪解き方の第3手順≫
「答え」に必要な条文や判例の知識を喚起します

≪解き方の第4手順≫
第2手順で作った「答え」の形に、
第3手順で喚起した条文・判例知識で穴埋めします。


以上、この4つの手順が一体となれば、記述式問題に解答できるようになります。

もし、どうしても記述式問題がうまく解けないとか、がんばっているのに点数が伸びないということがあるとすれば、それは、この4つの手順のうちどれかが欠けていることに原因があります。

逆の言い方をすると、4つの手順のうち、自分はどこが欠けているのかを把握して、
それを補うことができれば、記述式問題はうまく解けるようになります。

<特に大事な第2手順>
解き方の第2手順は、「問いの形」から、「答えの形」をつくることです。

同じ条文・判例を問う問題であっても、その問われ方、つまり「問いの形」はさまざまです。そのため、「答え」を「問いの形」に合わせて作る必要があります。

これを≪平成18年の問題44≫で実戦してみましょう。

保健所長がした食品衛生法に基づく飲食店の営業許可について、
近隣の飲食店営業者が営業上の利益を害されるとして取消訴訟を
提起した場合、裁判所は、どのような理由で、どのよう判判決を
することとなるか。40字程度で記述しなさい。


この問題の「問いの形」は、
1、どのような理由で、
2、どのような判決をするか

ですね。

この「問いの形」から、「答えの形」を作成してみましょう。

「え~っ!中身が分かんないから、作れるわけないよ~!」
って、そんなこと言わないで。

答えの中身については、考えなくてもいいので、「形」を意識して、作ってみてください。

結論!
○○という理由で
△△のような判決をする。

という「答えの形」になります。

「どのような理由で、どのような判決をするか。」という問いに対して
「○○という理由で、△△のような判決をする。」と答える。

簡単ですねっ!!

このように、「答えの形」は、
「問いの形」をオウム返しにすれば簡単に作ることができます。
答えの内容が分からなくても書くことができるんです!!

ところが、答案には、この「形」を踏まえていない答案が非常に多く目につきます。

「形」を踏まえない答案で多いのが、条文や判例をそのまま書いているものです。

えっ?!
条文・判例をそのまま書いてるんだから、それでいいんじゃないの?

と思われるかもしれませんよね。

しかし、「形」が「答えの形」になっていないわけです。
「答え」としての形式をなしていないものは、そもそも「問い」にたいしての「答え」になっていないので、大減点される可能性は非常に高いといえます。

このような答案が出てくる原因として考えられるのが記述式対策用の問題集の暗記学習です。

「問いの形」に合わせて「答えの形」を作るという形式をクリアする方法(解法手順・2)は記述式問題対策として最重要なのですが、それが書いてある本はほとんどありません。
そのため受験生は記述式問題集に書かれている「答え」を、どこでも使えるオールマイティーな「答え」だと考えて暗記してしまう。
「問いの形」に呼応していないのに、暗記した解答例をそのまま書いて減点されることになるわけです。

繰り返しになりますが、
「問いの形」は様々ですから、
「問いの形」に合わせて「答えの形」を作らなければなりません。
作業自体はそんなに難しいわけではありません。
「問いの形」にオウム返しの「答えの形」を作ればよいのです。


記述問題を解くときには、必ずこの手順を実行することで、答案の形式要件をクリアするわけです。
記述式問題集を使うときにも、答えを覚えるときにも、「問いの形」は変わるんだということ、「答えの形」も「問いの形」で変わるんだということ、これを常に意識してください。

6月のブログは、また、いろいろな有益な情報をお届けしていきます。
お楽しみに~!!

(つづく)