【行政書士】

記述式問題対策講座・第4回


「記述式問題対策講座」
第4回の今回は、記述式解法マニュアルの4つの手順のうち
2.「問いの形」から「答えの形」を作るについて見ていきましょう。

【「問いの形」から「答えの形」を作る】
1.で「問い」を正確に把握したら、次は、「答えの形」をつくります。
記述式問題を解くにあたっては、何から書き出していいのかわからず、「書き始めることができなかった。。。」なんという話も聞きます。
また、基本条文・基本判例に関して出題されるのは分かっていても、問われ方はさまざまです。そのため、学習した条文・判例が出題されているのに、学習した知識と問題を結びつけることができずに、答えが導き出せないなんてこともあります。

このような、記述式問題に対する悩みを解決する一つの方法が、
「問いの形」から「答えの形」を作ること。
言いかえれば、
記述式はまず形から入る!
ということです。

同じ条文・判例を問う問題であっても、「問いの形」が変わると、「答えの形」も変わります。そのため、「問いの形」に合わせた「答えの形」をつくること、つまり、学習した知識を、「問いの形」に合わせて、柔軟に変えていく作成技術が必要になります。

この手順をマスターできるかどうかが、記述式問題を得意にするか苦手にするかの分かれ道となります。

作成技術といっても、実は、この手順は簡単にマスター出来ます。
ほとんどの受験生がこの手順を知らないために、記述式問題に苦手意識を持ってしまうのです。知ってしまえば、「なんだ、簡単じゃないか。」という、いわゆるコロンブスの卵なのです。

「答えの形」は、法律知識がなくてもできますので、記述式で何も書くことができないということはなくなります。

これを過去問で実践してみましょう。例えば、≪平成18年の問題44≫です。

保健所長がした食品衛生法に基づく飲食店の営業許可について、近隣の飲食店営業者が営業上の利益を害されるとして取消訴訟を提起した場合、裁判所は、どのような理由で、どのよう判判決をすることとなるか。40字程度で記述しなさい。


このなかで、「問いの核心」となるのは、「どのような理由で、どのような判決をすることとなるか。」です。みなさんは、この「問い」に対してどのように答えますか?

ここでの「問い」の核心部分は、

1、どのような理由で、
2、どのような判決をするか


の2点です。この「問いの核心」に対して、呼応する形で答えを作成してみてください。
いまは、内容が分からなくても結構ですよ。答えの「形」を作ってみてください。

結論!答えの形は以下の通りです。

1、〇〇という理由で
2、△△のような判決をする。


という答えになります。要は、「答えの形」は、「問いの形」を「オウム返し」にするだけなのです。簡単ですね!!

記述式問題は、「問いの核心」を捉えられれば、「与えられた具体的な事案」の内容が分からなくても、「答えの形」だけは書くことができます!あとは、「与えられた具体的な事案」を踏まえつつ、頭の中にある知識を使って「○○」や「△△」に何が入るかを埋める作業をすれば、「問い」に呼応する「答えの形」の完成です。

40字程度で書きなさいと言われると、1からすべて自分で考えて書かなければならないというイメージがあります。しかし、「問いの形」をオウム返しすることで、「答えの形」ができてしまいますから、実質的に私たちが法律知識を使って考えなければならないのは、機械的に作成した「答えの形」のなかで、「〇〇」や「△△」の部分だけということになります。

このようにこの手順は簡単なはずなのに、実はこの作業ができてない方が非常に多いんです。なぜなら、こういう作業を意識されていないからです。

記述式問題も、あくまで「問い」なわけですから、相手(出題者)が知りたいと思っていることに端的に答えてあげる必要があるわけですが、実は、ここが記述式問題で一番差が出るところなんです。解答を作った後は、自分の作った答えの形が、「問い」に呼応しているかを「必ず」確認してください。

「問い」に答えるための知識は、5肢択一式、多肢選択式対策として問題を一生懸命解くことで、自然に身についてきますから、記述式問題対策として特別にすることはありませんが、2、の手順は、5肢択一式、多肢選択式の問題を解くことでは身につきませんから、この2、の手順を身に付けるには、特に訓練が必要となります。これは、1、についても同じことがいえます。

問題を解くときには、この2、「問いの形」から「答えの形」を作るという手順を強く意識して、何度も何度も演習して鍛えていくことは、記述式問題対策として、特別に事前に準備しておかなければならないことです。

次回は、三つ目のポイント、
3.解答に必要な知識を記憶喚起する
ということを見ていきます。お楽しみに。