【行政書士】法令択一攻略講座㉒
基礎法学&法令択一総括


こんににちは。TAC行政書士講座・講師の小池です。
全22回にわたって連載してきました。「法令択一徹底攻略講座」も、今回で最終回となりました。
法令科目の一般知識ともいえる「基礎法学」と、法令択一の総括を行ってみたいと思います。

「基礎法学」。法令科目の中で、もっともイメージがつかみづらい科目。法令科目の一般知識といえる科目です。

過去問を見ると、その内容は、法律用語裁判制度の基礎知識などを中心に問われています。

とはいえ、範囲は法学全域にわたるわけですから、その学習範囲は膨大です。効率的に基礎法学の問題を確実に得点できるようになる方法はほとんどないといっていいでしょう。

ただ、基礎法学からは2問のみの出題となりますから、基礎法学で得点できなくても、他の科目で十分挽回できます。どうしても得点源にしなければならない科目ではありませんから、得点できなくてもあまり過敏になる必要はありません

では、どうするかということですが、やはり直前の本試験形式の答練や模試が有効です。TACでも、今年出題されそうなところを予想して出題していますから、そこで出題されたテーマは、よく復習しておくとよいでしょう。
また、分からない用語などは、インターネットなどで検索してみるのもよいと思います。


今回は、法解釈の過去問を見てみましょう。


基礎法学・出題例)

【問題】
公園の入口にある「自転車の乗り入れを禁止する」という看板を見て、その「自転車」とは「自転車に乗った人」のことであるとする解釈は、次のうちどれか。(平成6年―50問)
1 文理解釈
2 もちろん解釈
3 拡大解釈
4 類推解釈
5 反対解釈



【正解】2 人が乗っていないのに自転車だけが公園に乗りこんでくるなんてことはまず考えられません(笑)。したがって、ここで「自転車の乗り入れ」と言っているのは、「自転車に乗っている人の乗り入れ」と考えるのが合理的だといえます。 つまり、ここで「自転車」といっているのは、もちろん!「自転車に乗っている人」のことだという解釈。つまり「もちろん解釈」ということになります。 ただ、拡大解釈がちょっと引っかかるかもしれませんね。でも、自転車と人は、全く異なりますから、用語を普通の意味より拡大し解釈しても、自転車を人と拡張することはできませんので、拡大解釈には該当しません。



解釈手法については、この問題で問われている解釈方法の意味はしっかり押さえておきましょう。

文理解釈 文理のまま解釈する手法。
類推解釈 言葉に含まれないが重要な点で似ているものにも適用する手法。
反対解釈 言葉に含まれないものには適用しないとする手法。
縮小解釈 用語の範囲内で通常より狭く解釈する手法。


つぎに、法令択一を総括してみましょう。

まず、ポイントとなるのは科目の配列です。例年の科目配列を知っているだけでも、「次は何が来るのか???」という未知の不安やストレスが和らぎます。
今年から配列が変わらないとはいえませんが、例年の配列は頭に入れておきましょう。

法令の問題は問題1~46までの46問、
そのうち択一は問題1~40までの40問です。

40問の内訳は、

問題 1~ 2 基礎法学2問
問題 3~ 7 憲法5問
問題 8~26 行政法19問
問題27~35 民法9問
問題36~40 商法・会社法5問


つぎに、各問題を解く前には、必ず問題の柱書(問題の冒頭の文章)を読むことです。
柱書には、その問題のテーマが提示されています。
たとえば、「行政手続法が定める不利益処分に関する次の記述のうち~」とあるわけです。この柱書を読んで、その問題が「行手法の不利益処分」の問題だということを把握します。

そして、自分が今まで学習してきたテキストの不利益処分の部分を思い浮かべます。
テキストにはいろいろ書き込みがしてありましたよね。
赤線が引っ張ってあったり、メモ書きがあったり。もしかすると、飲み物をこぼした跡がついていたかもしれません。
それをなんとなく思い浮かべてみてください。
「テーマを見て自分が学習してきたテキストを思い浮かべる。」。これを瞬間的に(20秒も30秒もかける必要はありませんよ)行うことで、頭の中を不利益処分のテーマに切り替えるわけです。
これをするだけでも記憶の喚起がスムーズになり、頭を整理した形で問題に取り組むことができます

未知への不安を和らげるという意味でも、問題の柱書の部分は飛ばさずに読みましょう。

それから、時間配分です。
模試では時間配分がうまくいっていたとしても、本試験になると、どうしても一問一問慎重になってしまい、時間がかかってしまうものです。
3問解いてみたら15分も経過してる。。。
なんてこともあるかもしれません。
が、そんな時でも焦るなかれです。大きく深呼吸してみましょう。
模試では、いい意味で肩の力が抜けているので、決断も早く、どんどん次へ進むことができます。
本試験でも、模試のような感覚を思い出して、すこし肩の力を抜いて、テンポ良く問題を解き進めてください

さらに、実際の問題解答についてです。一番やってはいけないのがマークミスです。

まず形式的なものとしては、単純な塗りミスです。模試などでマークミスをしてしまった方は、本試験でも同じミスをする可能性が高いので注意してください。
対処方法は、マークするときに、問題番号と解答用紙の問題番号を1問1問確認してマークすることです。
「順番にマークしているから確認しなくても」って思わないで下さい。もしかしたら、マークを「無意識に」1問飛ばしているかもしれません。必ず実行してください。

内容的には、正しいものはどれかと聞かれているのに、誤っているものをマークしたり、またその逆もあります。
対処法としては、問題を解く前に、「正しいものはどれか。」という問題なら、問題番号の頭に「○」を打ちます
逆に、「誤っているものはどれか。」という問題なら、問題番号の頭に「×」を打ちます
そして問題を解いて各肢を検討し、○×を打った後、もう一度、最初に問題番号の頭に打った○×をみて、この問題が、○の肢を探す問題だったのか、×の肢を探す問題だったのかを確認してから正解だと思う肢をマークするようにします。

以上のことをしておくだけでも、失点しなくていいところで失点してしまうことはかなり防ぐことができます。

これで、この連載も結びとなりますが、繰り返し法令択一は、なんと言っても「条文」と「判例」です。
「条文」と「判例」が「答え」なわけですから、1つでも多く「答え」となる「条文」「判例」を理解して覚えることに全力を尽くしてください。

お読みいただき、ありがとうございました。
次回からは、新しい連載が始まります。
お楽しみに(第22回 了)





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