【行政書士】日本国憲法の話
-今だから、もういちど憲法を読み直そう-
2条①天皇の世襲制


こんにちは!TAC行政書士講座・講師の小池昌三です。

連日、暑い日が続きますね。東京では、梅雨明けから、雨が続き、はっきりしない天気が続いています。雨とは言え、暑いは暑いです。熱中症など、体調を崩さないようにしましょう。

そして、平成29年度の行政書士本試験の願書の配布&受付が始まりました。試験の概要は以下の通りです。

★受験資格:誰でも受験できます。
★試験日時:平成29年11月12日(日)午後1時~午後4時
★受験手数料:7,000円
★受験願書・試験案内の配布
平成29年8月7日~平成29年9月8日

★受験申込受付期間★

郵送申込み)
平成29年8月7日~平成29年9月8日消印有効

インターネット申込み)
平成29年8月7日~平成29年9月5日午後5時


★合格発表:平成30年1月31日(水)

願書の受付けは、本試験の2ヶ月前が締切期限です。願書の出し忘れがないように、早めに願書を提出しましょう。



それでは今回も、憲法を読んでいきましょう。
今回は、皇位の継承について規定している2条です。まずは、憲法2条。原文を読んでみましょう。

【2条】

皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。


  ここにあるように、皇位は世襲されます。そして、継承の方法については、国会が作った「皇室典範」という法律に則って行われていくことになります。それでは、皇室典範の皇位継承についての部分も読んでみましょう。 

 【皇室典範 第1章 皇位継承】

1条 皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する。
2条 
1項 皇位は、左の順序により、皇族に、これを伝える。
1号 皇長子
2号 皇長孫
3号 その他の皇長子の子孫
4号 皇次子及びその子孫
5号 その他の皇子孫
6号 皇兄弟及びその子孫
7号 皇伯叔父及びその子孫
2項 前項各号の皇族がないときは、皇位は、それ以上で、最近親の系統の皇族に、これを伝える。
3項 前2項の場合においては、長系を先にし、同等内では、長を先にする。
3条 皇嗣に、精神若しくは身体の不治の重患があり、又は重大な事故があるときは、皇室会議の議により、前条に定める順序に従つて、皇位継承の順序を変えることができる。
4条 天皇が崩じたときは、皇嗣が、直ちに即位する。


  皇位の継承については、以上のように、憲法と皇室典範にしたがって行われていきます。
最近、皇位継承については、「女性は天皇になれるか。」「天皇が生前に退位できるか。」など、さまざまなニュースが流れています。これらの皇位継承に関するニュースには、どのような憲法上、法律上の問題があるのでしょうか。そのことを、いくつか紐解いてみましょう。


まず、最初に、天皇制が世襲制をとることが平等権に違反しないか?という点が問題となります。

天皇の世襲制には、どのような問題があるかということですが、憲法上の大原則として、国民に「平等権」を保障しています。平等権とは、国民が、人種、信条、性別、社会的身分又は門地によって差別されないということです。「門地」というのは、簡単にいうと「家柄」ということになりますが、家柄によって、国家からの待遇に有利不利が生まれることはなく、平等に扱われることになります。

この平等権の保障を純粋に貫くとすれば、国民であれば、誰でも天皇になれる可能性がなければならないということになります。例えば、天皇を選挙で選ぶという選択肢がとられるかもしれません。
しかし、憲法上、世襲制を採用していますので、皇族として出生しなければ天皇にはなれないという制度設計になっています。そこから、天皇の世襲制が、平等権に違反するのではないか、という問題がでてくることになります。

ここで、憲法は、国民自身が作ったルールブックです。つまり、憲法の制定を通じて、国民自身が、天皇制を世襲制にすることを決めたということになります。ですから、純理論的には、天皇制が平等権に反する可能性があるとしても、平等権の保障の例外を国民自身が作った以上、憲法違反にはならない、と考えられています。

 次回も、2条の皇位継承に関連するホットな話題として、女性が天皇になることができるか、といことについて取り上げていきます。

以上

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