【社会保険労務士】
「長雨と厚生年金の被保険者の改正?」



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こんにちは。今日は9月30日。秋の長雨に気分も滅入りそうですが、8月、9月と毎週火曜の夜にNHK-BSで「男はつらいよ」の名作選を放送していたのを、皆さまはご覧になりましたか?
主演の渥美清さんが亡くなって、今年で20年。若い方には、馴染みの薄い映画かもしれませんが、20世紀を代表する日本映画の1つだと思います。1969年から1995年まで、26年間に全48作品が作られました。(初めて観る人は、第1作から観ることをお勧めします。第1作が予想外に傑作です!)

私は、レンタルビデオにハマって、全ての作品を観ましたが、正直、中期の作品には、いくつか駄作があり、それが寅さん映画の評価を下げる原因にもなっていて悲しいのですが、第1作~第17作までと、吉岡秀隆さんが主役になった第42作以降は、どれも名作ぞろいです。とりわけ、浅丘ルリ子さんが2度目のゲスト出演を果たした第15作の終盤、雨の降りしきる中、柴又駅からとら屋までの相合い傘のシーンは出色の出来映えで、雨の季節には必ずこのシーンを思い出します。

「迎えにきてくれたの?」
「バカやろう、散歩だよ。」
「フフッ、雨の中、傘さして散歩してんの??」
「悪いかい。」
「濡れるじゃない。」
「濡れて悪いかよ。」
「風邪ひくじゃない?」
「風邪ひいて悪いかい。」
「だって、寅さんが風邪ひいて寝込んだら、私つまらないもん。」

この第15作をもって最終回にしてもよかったのではと思うほど、良い作品でした。
ところで、「男はつらいよ」の中のある作品で、寅さんは好きな女性のために、てき屋稼業を廃業して、まじめに会社員(厚生年金保険の被保険者)になろうと面接に明け暮れるわけですが、どこにも採用されないというお話があります。
(そもそも、国民年金保険料さえ、1度も納付した様子は、映画上見られない寅さんですが。。。。。財布には、いつも千円札が1枚しか入っていないわりには、全国を旅する旅費はどうやって捻出しているのか??とても不思議です。なお、その千円しか入ってない財布を、「俺の奢りよ、これで払ってきな。」と言ってマドンナや舎弟に渡し、結果的に毎回奢ってもらうのは、お約束のシーンです。)

さて、明日、10月1日から、その厚生年金保険の被保険者の規定に関して大きな改正があるのですが、皆さまは、ご存知でしょうか?
501人以上の企業を対象とした改正なので、知っている人は少ないかもしれません。実は、10月1日から一定の要件を満たした短時間労働者(パートタイム労働者等)は、新たに厚生年金保険・健康保険の被保険者となります。


以前のブログでも、少し触れましたが、65歳以上になって現役を引退したときに、「老齢基礎年金」だけを受給するのと、「老齢基礎年金」+「老齢厚生年金」の両方を受給するのとでは、雲泥の差があります。
※平成26年国民生活基礎調査によりますと、高齢者世帯における所得の約70%は、公的年金という結果が出ています。

つまり、老後の生活の基盤は、余程の資産家でない限り、公的年金に頼らざるを得ないということです。今回の改正は、企業にとっては負担がかかるのですが、労働者にとっては、長い目で見ると良い改正と言えるでしょう。

具体的には、次の①~⑤の要件を満たす労働者が対象です。
① 1週間の所定労働時間が20時間以上であること
② 雇用期間が継続して1年以上見込まれること
③ 報酬月額が88,000円以上であること
④ 学生等でないこと
⑤ 501人以上の被保険者を使用する企業に勤めていること


上記の①~⑤をすべて満たすと、厚生年金保険・健康保険の被保険者となります。短期的には、社会保険料部分が控除されるので、手取りが減るかもしれませんが、老後に「老齢厚生年金」として受給できるので、長期的には得と言えるでしょう。(アリとキリギリスの童話を思い浮かべてください。)平均寿命まで生きると仮定して計算すると、厚生年金は、どの金融商品より優れていると言えます。

少子高齢化の影響で、年金制度を危惧する声も一部に聞かれますが、年金給付には税金が投入されているので、心配しすぎることはないと思います。マクロ経済スライドの導入で少しずつ給付額は下がるでしょうが、破綻をすることはないでしょう。また、合計特殊出生率も「1.42」まで回復していますので、少子化の底はうったとも言えるでしょう。

最後に、「積み立て方式」の年金を提案している評論家や政治家がいますが、すでに「確定拠出年金」という制度が10年以上前から発足しており、今の年金だけでは不安な人は、積み立て方式である「確定拠出年金」も追加して選択することができますので、テレビの討論番組の内容を鵜呑みにすることは、とても危険です。情報は自分自身で調べて確認することが大切だと思います。


つづく。