【社会保険労務士】
「 確定拠出年金法・iDeCoの改正について 」



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こんにちは。今日は1月14日。正月休みに、用意していた原稿がもう1つあるので、別冊号というわけです。

年末年始と言えば、ジャンボ宝くじや初夢宝くじ等の影響で、普段は宝くじを買わない人も、この時期だけは、宝くじを買う人が多いと思います。とりわけ今年の年末ジャンボ宝くじは、1等賞金が10億円ということで、大きな話題を呼びました。当たった人の人生が変わることは間違いないでしょう。(それにしても本当に、当たってる人はいるのかな?と毎年思いますが。。。。私が仮に1等に当たったら、ついニタニタして、誰かにしゃべってしまいそうです。)
宝くじが、これほど人気があるのは、1つには、誰しも抱える「老後の不安」ということがあるでしょう。
賃金は上がらず、それに加えて、将来の老齢年金の支給開始時期を65歳から70歳に変更するための布石では?と思える法改正がいくつか矢継ぎ早に決まり、本当に65歳から老齢年金を受給できるのかな?という不安を感じます。
昨年12月には、いわゆる「年金カット法案」も可決され、将来の年金は、現在の年金に比べると、ゆるやかに支給額が下がっていくのは間違いないと言えます。(少子高齢化なので、やむを得ない気もしますが。。。)

そして、このような状況の中、平成29年1月1日から、「確定拠出年金法」の改正がありました。(愛称・iDeCo・イデコ)
確定拠出年金法は、本試験でも出題数が多く、要注意の法律ですが、受講生の多くが苦手にしている法律の1つと言えるでしょう。(毎年、確定拠出年金に関する質問が多いのは、こちら側の解説不足もあるのかな?と感じることもあります。)
過去には、択一式のみならず、選択式でも大問(5つの空欄)として出題されていて、今年の本試験でも改正項目などが狙われる可能性が高いでしょう。

さて、確定拠出年金法を得意科目にするのに、一番良い方法は、自ら確定拠出年金制度を利用することです(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)私も1年前から確定拠出年金制度に加入しています。
現在、確定拠出年金制度に加入している人数は、企業型が約500万人、個人型は約20万人しかいません。平成13年から施行された確定拠出年金制度ですが、企業型の加入者数に比べ、個人型の加入者数が伸び悩んでいます。そこで、今回の法改正により、対象者に次の者を新たに加え、基本的にすべての人が加入できるようになりました。
・第3号被保険者
・公務員等共済加入者
・企業年金加入者


この中で目玉の改正は、第3号被保険者が加入できることになったことです。
現在、第3号被保険者の数は、約930万人です。仮に半数が加入すると、加入者総数は約500万人となり、その掛金の運用により証券市場の活性化(株価の上昇)が期待されています。
ちなみに、第3号被保険者の確定拠出年金制度への拠出限度額は、1月あたり2万3千円です。なお、iDeCoには、次の3つのメリットがあると言われています。
①掛金が全額所得控除になる。
②運用益が非課税で再投資される。
③将来、受け取るときに、税制優遇措置がある。


さて、ここまで読んできて、何か違和感を感じるところがありませんか?
現在、国民年金保険料は、月額1万6,260円です。第3号被保険者は、この国民年金保険料の納付は免除されています。
同じ専業主婦でも、夫が第1号被保険者の場合は、妻も第1号被保険者なので、2人分の保険料を納付しています。
本来は、第3号被保険者に対して、国民年金保険料の納付を強制することは、専業主婦に対して酷だという理由で、保険料の納付が免除されてきたわけですが、その国民年金保険料は納付しないのに、確定拠出年金の2万3千円は支払うことができるというのは、国民年金制度の根幹を揺るがしかねない問題になるおそれがあると思われます。
つまり、少なくとも拠出限度額は、1万6,260円以下でないと、これまでの制度の説明と整合性がつかないと思うのです。
たとえば、付加年金や国民年金基金は、改正は行われず第3号被保険者は加入できません。なぜなら、本体部分の国民年金保険料を納付していないからです。

このような矛盾は、法律の附帯決議にも次のように明記されています。
「個人型確定拠出年金の第3号被保険者への拡大に当たっては、(中略)国民年金第3号被保険者制度の在り方について引き続き検討すること。」(平成28年4月14日参議院厚生労働委員会)
このように、今後、検討を続けていくことが記載されています。

法改正によって、さらに細かく掛金が細分化(4種類から7種類に)され、暗記することは大変だと思いますが、問題意識を持って、改正事項を読むと、見えてくるものがあると思います。数字というのは、眺めているだけでは暗記しにくいものですが、何かと比較したりすると記憶に残るものだと思います。


つづく。