【司法試験】勉強日誌~合格までの道のり~

 

2016.9.26

 

前回は、民法の短答対策について紹介しました。民法の短答は特に配点が大きいので、是非高得点を狙って勉強して下さい。


今回は、刑法の論文対策について紹介します!


論文答案を書く上で重要なのは、答案の型を身につけることです。刑法に関しては概ね答案の型が定まっています。刑法で答案の型を身につけることにより、他の科目の答案の型もある程度定まってきます。そこで、勉強方法(各論)の論文対策について、最初に刑法を取り上げます!


1.使用教材

・事例演習教材

 問題演習はこれ一冊で足りると思います。

・過去問

 旧試(スタンダード100を利用)と新試

・予備校答練

・趣旨規範HB(辰巳)

 毎日20分眺めるだけでも効果があると思います。

・基本書は使用せず

・ロースクールの教材


2.勉強方法

刑法に関しては、未知の論点が出題されることはほとんどありません。問題演習については「刑法事例演習教材」と「旧試・新試の過去問」で既知の論点を全て把握することができます。これらを完璧にすることで、本試験の問題に十分対応できると思います。「刑法事例演習教材」は新試の問題のネタ本と言われていますし、旧試・新試で問われた論点は何度も繰り返し出題されています。これらの問題を組み合わせたものが本試験といっても過言ではないと思います。問題演習をしていて分からない部分は基本書で調べる必要がありますが、基本書を読み込むとなると学説の対立に深入りしてしまうおそれがあります。学説の対立を答案で示すことはなく、得点に直結しません。基本書の使用は必要最小限にとどめた方がよいと思います。

未知の論点がほとんど出題されない以上、事案分析力と事実評価力を答案に的確に示すことが答案として評価されるために大切です。事案分析力は問題演習を通じて身に着けることができます。事実評価力については、長い問題文の新試の過去問の答案を何度も書き、友人や先生にコメントをもらうことで、身に着きます。

答案の型についてはスタンダード100の答案例や新試過去問の再現答案を参照するとよいと思います。数多くの答案例や再現答案に触れることで、得点に結びつくような答案の型が分かってくると思います。特に、上位合格者の再現答案を複数読み、それらを比較することで、共通点が見えてくるはずです。多くの場合、「条文の文言・問題提起・論証・あてはめ・結論」の流れが適切なナンバリングと共になされていると思います。

刑法では、問題の冒頭に「~の罪責について、具体的事実を摘示しつつ論じなさい。」とあり、犯罪の成否が問われています。そのため、刑法総論よりも犯罪の成否に直結する刑法各論の方が、試験対策上は重要です。日頃から、刑法各論の知識として条文の文言の定義等を反復して定着させておく必要があります。


(3) 解き方(一例)

①問題文を読みながら、各段落の事実が刑法上どのような意味を持つのか、予想できる範囲で問題文にメモする。

  例:「236条で使いそう」と問題文の余白にメモ

    「235の占有否定の事実」と問題文の余白にメモ

②答案構成用紙には、条文番号を記載し、犯罪名は記載しない。

③該当性が問題となる構成要件を書き出す。論証部分は、頭に入っていることを前提に、答案構成用紙には書かない。

④問題文に無駄な事実はなく、使わない事実があれば、それは答案構成が間違っている可能性が高い。

⑤事実を答案に列挙しただけでは点数にならない。その事実をどう評価して結論を導いたのかが点数になる。

⑥自分の導いた結論とは反対の結論を導きうる事実も拾い、評価する。

⑦罪数処理を忘れない。


刑法の答案では、大量の事実を拾い、その事実を評価するので、他の科目と比べて答案が長くなります。そのため、他の科目に比して、答案構成にかけられる時間はやや短くなります。そこで、答案構成の方法について自分なりに工夫する必要があります。何度も過去問演習を繰り返す中で、より簡易な答案構成方法を確立するとよいと思います。(例:答案構成用紙には罪名を書かずに、条文番号のみを書く。答案構成用紙に構成要件をすべて書かずに、該当性が問題となる構成要件のみ書く。など)。


5.最後に

10月以降、本格的に司法試験対策を始める人が増えてくると思います。前にもお伝えしましたが、予定表の作成について、常に逆算の意識をもつことが重要です。逆算して考えることで、今何をすべきかが見えてきます。その一方、未来の予定を作成している以上、実際に勉強を進めて行く中で予定していなかった能力不足等の事実が発覚することがあります。その場合には、適宜当初作成した予定を変更し、解くべき演習書を追加する等の調整を図る必要があります。司法試験合格には、過去問演習等を通じて自分の能力不足を把握し、勉強方針を調整するという自己マネジメントの力が大切だと思います。


次回は、10月の月間予定・週間予定と、論文(憲法)の勉強方法について紹介したいと思います!