【司法書士】司法書士試験の概要


春とはいえ,まだまだ,肌寒い日がありますね。体調管理には万全を期してください。
さて,このたび,法律講座ブログ(司法書士)を開始することとなりました。どうぞよろしくお願いいたします。
早速ですが,今回は,司法書士の受験資格,試験の実施,受験科目および試験の合格を中心にご紹介してまいります。

1 受験資格
 司法書士試験は,年齢,性別,学歴等に関係なく誰でも受験することができます。
したがって,高卒以上でなければならないとか,大学で法律科目の単位を履修していなければならないなどの受験資格の制約は一切ありません。

2 試験の実施
(実施回数)
 司法書士試験は,年に1回行われます(筆記試験は毎年7月初旬の日曜日,筆記試験合格後の口述試験は10月中旬の平日)。
(試験会場)
法務局または地方法務局ごとに,それぞれの局が指定した場所で行われます(筆記試験受験票に記載あり)。大学の教室などが試験会場になる例が多いようです。
(筆記試験の時間)
筆記試験の時間割は,次のとおりです。
 試験場集合時刻 午前9時
 午前の部 午前9時30分から午前11時30分まで
 午後の部 午後1時から午後4時まで
(口述試験の時間)
 口述試験は,筆記試験合格後に送付される合格通知書(口述試験受験票)に記載された時刻に法務局が指定した場所に赴き,受験します。

3 受験科目
(筆記試験)
 司法書士試験の主な受験科目は,次のとおりです。筆記試験では,ここに書かれた科目等の知識が問われます。
<午前の部の試験>
 ① 憲法
 ② 民法
 ③ 商法(会社法その他の商法分野に関する法令を含む。)
 ④ 刑法
<午後の部の試験>
 ① 不動産登記
 ② 商業登記
 ※ ①②については,登記申請書の作成に関するものを含みます(記述式)。
 ③ 供託
 ④ 民事訴訟,民事執行,民事保全
    これらの諸科目については,多肢択一式(マークシート)で試験が行われます。ただし,午後の部の不動産登記と商業登記では,多肢択一式に加え,登記申請書の作成が求められ,これについては記述式の試験が行われます。
<その他>
 上記のほか,その他以下の司法書士業務を行うのに必要な知識および能力が問われます(司法書士法第3条第1項第1号~第5号)。
 ① 登記または供託に関する手続について代理すること。
 ② 法務局または地方法務局に提出し,または提供する書類または電磁的記録を作成すること。
 ③ 法務局または地方法務局の長に対する登記または供託に関する審査請求の手続について代理すること。
 ④ 裁判所もしくは検察庁に提出する書類,または筆界特定の手続において法務局もしくは地方法務局に提出し,もしくは提供する書類もしくは電磁的記録を作成すること。
 ⑤ 上記①~④の事務について相談に応ずること。

(口述試験)
 筆記試験に合格した後に実施される口述試験では,上記<午後の部の試験>中①②と※,<その他>の知識について問われます。 

4 試験の合格
(筆記試験)
 多肢択一式および記述式試験で法務省の定める一定の得点をとれば筆記試験に合格できます(基準点や合格点の詳細については,次号以降紹介します)。
(口述試験)
 筆記試験合格後,口述試験を受験します。試験官(2名程度)から質問され,これに口頭で回答するという形式の試験です。
筆記試験が司法書士実務を行うための知識重視という性質があるのに対し,口述試験は,司法書士実務を行う上での会話能力のほか,受験生の本人確認と人物確認という性質があるようです。そのため,口述試験の合格率はかなり高いものといわれています。
もっとも,口述試験でも不合格となることもあり,この場合,申請すれば,翌年の筆記試験が免除されます。
(合格)
 筆記試験と口述試験の両方に合格すれば,はれて司法書士試験の合格者となります。
合格発表は,筆記試験が9月末頃,最終合格発表(口述試験の合格発表)が11月初旬です。