【司法書士】
答練の有効活用法(前編)~100のあやふやな知識より10の確実な理解~



司法書士齋藤・荒井共同事務所
所長 司法書士 齋藤隆行

いよいよ,年明けの答練も始まり,受験の季節になってまいりました。
毎日寒いですが,風邪などをお召しになりませぬよう気をつけてくださいね。
さて,今回は,答練の有効活用法(前編)をご説明します。

1 科目別答練(予習と復習)
 答練の序盤は,科目別の答練ですね。科目別ですと,何が出題されるか事前にわかっているので,予習がやりやすいです。例えば,今年のステップ答練第1回のように,出題範囲が「民法総則・物権」の場合,その答練を受ける前の週は,「民法総則・物権」に的を絞って,みっちり学習することができますよね。言うまでもありませんが,予習は,過去問を中心に,過去問で出題された条文,判例あるいは学説などを理解が完全になるまで,しっかり学習しましょう(「100のあやふやな知識より10の確実な理解」を心がけましょう。)。答練の予習イコール過去問の復習だと思ってよいでしょう。過去問の学習では,できれば,肢別になっている問題集を利用して,肢ごとに正確に判断できるようにしておきたいものです。例えば,この肢は,民法○条についての問題だなとか,この肢は,あの判例についてきいているのだなと,出題の根拠が頭に浮かぶようになれば,しめたものです,合格レベルといえるでしょう。次に復習についてです。「鉄は熱いうちに叩け」といいます。答練後あまり時間を置かずに(記憶に新しいうちに),できれば答練実施当日,遅くとも翌日までには復習するようにしましょう。復習では,もちろん自分ができなかった,あるいは,間違えてしまった問題(肢)について,出題の根拠(条文や判例など)を実際に六法等で確認すると共に,どこが自分の理解・知識に欠けていたのか意識するようにします。ケアレスミスだった場合でも,油断せずに,次回同じ出題がなされた場合に,どうしたらケアレスミスをせずに済むか,自分なりのケアレスミス対策をとっておくことをおすすめします。正解できた問題については重ねて復習するには及びませんが,たまたま正解してしまった肢や知識があやふやだったのに幸運にも正解できてしまった肢については,間違えてしまった肢と同様の復習が必要です。もっとも,復習は重要ではありますが,それほど時間をかける必要はありません。というか,あまり復習に時間を使ってしまうと,次の週の予習が出来なくなるおそれがあるので,ほどほどで切り上げるのがよいでしょう。

2 総合問題の答練(予習と復習)
 総合問題の答練の場合,何が出題されるか事前にわからないため,予習には困難を伴います。せめて,午前の部の科目について出題されるとか,午後の部の科目について出題されるとかが分かれば,予習がしやすくなります。当然ですが,次の週に午前の部の科目について出題されるのであれば,午前の部の科目に的を絞って予習をすることになります。
ここでの予習ですが,前回の「学習計画の立て方」でご説明したように,出題数に応じて時間を配分することがポイントとなります。具体的には,民法は,午前の部の科目35問中20問出題されるので(全体に対する出題率は,57%),これを考慮して,予習時間として確保できる時間の60%弱を民法の学習にあてるべきなのです。予習は,1でご説明したように,過去問を中心に,過去問で出題された条文,判例あるいは学説などを理解が完全になるまで,しっかり学習しましょう。1と同様,肢別になっている過去問集を利用するとよいですし,年度別の過去問の午前の部の問題を解いてみるのもよいと思います)。復習についても,基本的に1と同様です。なお,午後の部の科目の場合,特に登記法では,自分ができなかった,あるいは,間違えてしまった箇所を分析する必要があります。例えば,商業登記法では,実体法(会社法)上の理解が不足して間違えてしまったのか,あるいは,手続法(商業登記法や商業登記規則プラス先例)上の理解が不足して間違えてしまったのか,分けて考えてみることが,効果的な復習につながります(会社法の理解が足らなかった場合には,その箇所の会社法の復習をするなど)。

次週は後編として、「3 記述式問題の答練(予習と復習)」「4 答練の受験に際して~時間配分を意識しよう!」「5 成績表をもらったら」をお伝えしてまいります。