【司法書士】
答練の有効活用法(後編)~成績に一喜一憂せず、理解を完全なものに~



司法書士齋藤・荒井共同事務所
所長 司法書士 齋藤隆行

 寒波襲来で寒い毎日が続いております。体調管理には十分注意してくださいね。
 答練の手応えはいかがでしょうか?
 さて,今回は,前回に引き続き,答練の有効活用法後編(記述式問題の答練,時間配分,成績表をもらったら)についてご説明します。

3 記述式問題の答練(予習と復習)

 記述式問題については,不動産登記法(あるいは所有権移転登記)が出題されるか,商業登記法(あるいは役員変更登記)が出題されるかあらかじめ分かっていれば予習の的も絞れましょうが,両方出題されるような場合は,効率的に予習をすることは難しいです。ですから,記述式問題は,過去問を中心に,自分なりの学習計画を立て,答練の予習とは別に学習するのがよいと思います。
 復習では,もちろん自分ができなかった,あるいは,間違えてしまった論点について,出題の根拠(条文や先例など)を実際に六法・先例集・申請書の記載例,登記記録例等で確認すると共に,どこが自分の理解・知識に欠けていたのか意識してください。ケアレスミスだった場合でも,油断せずに,次回同じ出題がなされた場合に,どうしたらケアレスミスをせずに済むか,自分なりのケアレスミス対策をとるようにしましょう。正解できた論点については重ねて復習するには及びませんが,知識や理解不足により,記載の方法があいまいとなり,大きな減点にはならなかったものの小さな減点箇所や△をつけられてしまった箇所などは,これを期に,理解を完全なものにしておきましょう。不動産登記・商業登記に共通して言えることですが,登記事項(登記すべき事項)は,ここの記載がそのまま登記記録に反映されるという性質があるため,他の箇所より,極めて厳格な形式的正確性が求められることに注意しなければなりません。もっとも,復習は重要ではありますが,それほど時間をかける必要はありません。というか,あまり復習に時間を使ってしまうと,次の週の予習が出来なくなるおそれがあるので,ほどほどで切り上げるのがよいでしょう。なお,記述式試験の場合は,時間不足で,問題に手がつけられなかった場合もありましょう。そういう場合には,もう一度時間を決めて問題を解き直してみることをおすすめします。また,どういう登記を申請するかおぼろげに分かったものの答案で正確に書くことが出来なかったという場合もありましょう。このような場合には,正解(解答例)を自分の手で紙に書きながら,復習する方法の有効です。もちろん,ただ写すだけではなく,どこがポイントかを意識しながら書く必要があります。

4 答練の受験に際して~時間配分を意識しよう!

 最近の本試験(特に午後の部)は,問題のボリュームがあり,時間との勝負となることも少なくありません。ですから,自分なりに,本試験での解答にあたり,時間配分を決め(例えば,午後の部であれば,択一式1時間,不動産登記記述式1時間,商業登記記述式1時間など),それを実践する場として,答練を活用するようにするとよいでしょう。もちろん,自分が決めた時間配分のとおり,解答するのが難しければ,調整を行ってみてください。

5 成績表をもらったら

 成績表をもらったら,成績に一喜一憂するだけではなく,択一式試験の問題の正解率をチェックします。そして,過去の答練で正解率の高かった問題(=みんなが正解できるやさしい問題)で自分ができていなかった問題があったら,その問題についてはもう一度復習して理解を完全なものにしておいてください。正解率の低かった問題というのは,みんなもできない問題ですので,できなくてもライバルと差がつきませんが(=できなくてよい,捨問),正解率の高かった問題というのは,みんなができる問題ですので,この問題を落ちしてしまうと,ライバルと大きく差がついてしまうからです(=致命傷になり兼ねません)。