【弁理士】
読み替えって、正直無理なんですけど・・・
(具体例ご紹介編その2)


 弁理士試験受験生の皆様。TAC弁理士講座担当の齋藤晶子です。

 今回のテーマは「読み替えって、正直無理なんですけど・・・(具体例ご紹介編その2)」です。

 今回は、159条2項と163条2項は、それぞれ拒絶査定不服審判の審理、前置審査での50条の読み替えです。

1.50条1項は、どんな規定????

 原則、49条で限定列挙されている拒絶理由に該当する場合は、拒絶理由が通知され、
 意見書提出の機会が与えられますね。
 でも、

 ・最初の拒絶理由に応答(17条の2第1項1号)
 で、拒絶の理由の通知と併せて50条の2の規定による通知をした場合

 ・最後の拒絶理由に応答(17条の2第1項3号)の場合
 の補正が、補正要件(17条の2第3項から6項)を満たしていないときは、
 前回お伝えしたように、53条で補正却下されるので、拒絶理由が通知されません。

 50条のただし書きで原則の内容が除かれている部分は、53条で詳細が規定されていますよ。50条と53条1項は密接に関連していますね。

2.前置審査のとき、査定の理由と異なる理由を発見した場合「163条2項」

 原則、拒絶理由が通知されます。
 だから、審査での拒絶理由が通知されるという規定「50条」を読み替え準用しています。
 そして、50条のただし書きで除かれている部分も読み替え準用されています。
 50条と53条の関係は前置審査では163条2項と163条1項です。だから、50条ただし書きの163条2項の読み換え部分は、163条1項をぴったりはめ込むことができますよ。つまり、163条2項での拒絶理由は163条1項で補正却下される場合は除かれ、通知されないということですね。
 ここで、ちょっと厄介なのは、163条1項の読み替えで、「補正が」→『補正(同項第1号又は第3号に掲げる場合にあっては、拒絶査定不服審判の請求前にしたものを除く。)が』というのがありましたね。
 つまり、審判の前の審査での補正要件違反を前置審査で発見した場合は、補正却下はされない。ということでした。
 これを163条2項に組み込むと結局どうなるかというと、163条2項で除かれている163条1項で補正却下される場合は、拒絶理由は通知されません。
 でも50条ただし書きの163条2項で読み換え部分で除かれている「163条1項」で更に除かれている「審判の前の審査での補正要件違反を前置審査で発見した場合」というのは、「除かれ」→「除かれ」ますので、結局除かれません。
 つまり、「審判の前の審査での補正要件違反を前置審査で発見した場合」は163条2項の原則と同様の扱いになり、拒絶理由が通知されます。

3.拒絶査定不服審判の審理中等の査定の理由と異なる理由を発見した場合「159条2項」

 審判の審理中の補正についての読み替え「159条2項」は163条2項と同様です。
 拒絶査定の理由とは別個に発見した理由によって拒絶するのが相当と認めた場合に拒絶理由が通知されます。
 50条ただし書きの159条2項の読み換えの仕方も「163条2項」と同様です。159条1項で補正却下される場合は拒絶理由が通知されず、「審判の前の審査での補正要件違反を前置審査で発見した場合」は159条2項の原則と同様の扱いになり、拒絶理由が通知されます。

 結構しんどい読み替えでしたね。
 今回ご紹介した内容を理解していただいた上で、
 159条と163条の読み替え作業をご自身でやってみてください。そうすると更に実力向上
 が期待できますよ。





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