【弁理士】
本当に危険なのは「短答免除受験生」(その1)


 弁理士試験受験生の皆様。TAC弁理士講座担当の齋藤晶子です。

 今回のテーマは「本当に危険なのは「短答免除受験生」(その1)」です。

 先日、論文式試験の合格発表がありました。今年も例年通りの大激戦でしたね。
 短答式試験と異なり、相対評価ですので、合否が相対評価の中で高く評価されるかどうかで合否が決まるという、厳しい試験です。
 今年も悲喜こもごも、でした・・・・
 論文式試験の合否はいろんなドラマがあります。
 今年の結果を見て、悔しい思いをしている方もたくさんいらっしゃるかと思います。
 私も論文式試験の発表のこの時期は、何度も悔し涙を流した記憶が蘇ります。この時期は丁度、金木犀の香りが街中立ち込める時期ですよね。今でも金木犀の香りがふんわり薫ると、自分の番号がなかった特許庁の掲示板を思い出してしまい、トラウマです。

 今回は、残念な結果になってしまった。でも、来年の合格に向けて作戦を練っている前向きな方に是非お伝えしたいことを書きます。

 論文式試験の受験生には
 ①短答式試験から受験される方
 ②短答式試験が免除の方
 ③短答式試験の免除が今年で終わり、来年短答式試験からの受験となる方
 の3タイプの方がいらっしゃいます。

 この中で、来年の論文式試験の合格可能性が最も高いのは、短答式試験の勉強を免除されている「②」の方と思われがちです。
 しかし、実際は違います。
 実は、「②」の方は勉強方法を誤る危険性が最も高いです。したがって、合格可能性が最も高い方ではありません。これは私の経験上、そして、数々の受験生を見た上での、確信を得た情報です。

 せっかく、「短答免除」というシード権を獲得したのですから、そのメリットをうまく活用するにはどうすればいいかをお伝えしますね。

1.「短答免除者」が危険な理由

 弁理士試験は「条文」の試験です。条文から離れたら弁理士試験の合格から離れます。
 しかしながら、「短答免除」になると、短答式試験の細かい条文のインプットをする必要がなくなるから、普通は条文の勉強はしなくなります。論文は条文の細かい規定について出題されず、法文集も貸与されますよね。
 したがって、「短答免除」受験生は、条文に記載されていない、論点や判例、趣旨等の内容のみのインプットに走ってしまいます。
 そこが危険なのです。
 あくまで、この試験は「条文」の試験。論点や判例は条文だけでは解釈できないことについて論じているということに過ぎないので、条文の例外。だから、原則である条文がきちんとインプットされ理解されていないと、論点や判例の知識は全く使えないものになってしまいます。
 趣旨も、もちろんですが、「条文」が制定されたバックグランドですので、「条文」がわかっていないと、ちぐはぐな知識になってしまいます。
 しかも、論文の事例問題は、条文の内容を具体的な事例に置き換えて作成されているので、条文が理解できなければ、論文式試験の問題文すら正確に読めませんよ。

では、また次回続きをお伝えしますね。





お知らせ

「来年合格に向けた講座のご案内」
今週の金曜日にTAC渋谷校・梅田校にて、論文試験の結果を受けてどんな作戦を立てればいいのかについてお伝えするセミナーがあります。
また、来年の合格に向けた論文のコースも10月から開講しますよ。
是非ご活用ください。