【弁理士】
「TPP11、12月30日発効。そして法改正(特許法編)」


 弁理士試験受験生の皆様。TAC弁理士講座担当の齋藤晶子です。

 今回のテーマは「TPP11、12月30日発効。そして法改正(特許法編)」です。

 10月31日、「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定」(TPP11協定)が、本年12月30日に発効することが発表されました。
 これに基づき、国内整備法案「環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律の一部を改正する法律案」(TPP整備法改正法案)について、知的財産に関連する項目に関しては、TPP11協定発効の日に、「環太平洋パートナーシップ協定」(TPP12協定)に基づく従前の国内整備法である「環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律」と実質的に同一の内容で国内整備法が施行されます。
 つまり、12月30日にTPP11に関連する知的財産法の改正法が施行されます。
 そうすると、皆様の受験科目である特許法等も改正となり、この世の中の大きな流れが皆様の試験勉強に大きく影響することになります。
 更にいうと、今年から数年間は、TPP関連の改正を含めその他の改正も煩雑になっています。
 でも、大丈夫です。TACの弁理士講座では、皆様が試験勉強だけに集中し専念できるように、レギュラー講義の改正に向けたフォローや法改正講座などにより全面的にサポートしていきますので、ご安心ください。
 今回は、TPP関連の特許法の改正ポイントをお伝えしますね。

1.新規性喪失の例外規定

 TPP協定の条文18.38 条では、「特許出願前に自ら発明を公表した場合等に、公表日から12か月の猶予期間(グレースピリオド)内にその者がした特許出願に係る発明は、その公表によって新規性等が否定されないとする規定の導入」が義務付けられています。
 これにより、現行特許法30条で6か月とされているグレースピリオドが12か月に延長されます。
 なお、この内容に関しては、「近年、オープン・イノベーションが進展する中、大学の研究者や中小企業等が、自らの発明の新規性を意図せず喪失するリスクが高まっている」ことを踏まえ、特許のグレースピリオドを6月から1年にする延長する同様の改正が、平成30年6月9日に施行された「不正競争防止法等の一部改正する法律」の改正で既になされています。


2.期間補償のための特許権の存続期間の延長制度

 TPP協定の条文18.46条では、「出願から5年又は審査請求から3年のいずれか遅い方を超過した特許出願の権利化までに生じた不合理な遅滞につき、特許期間の延長を認める制度の導入」が義務付けられています。
 これにより、以下の改正がされます。
 (1)特許権の存続期間について、特許出願の日から5年を経過した日又は出願審査の請求があった日から3年を経過した日のいずれか遅い日(以下「基準日」という。)以後に、特許権の設定の登録があった場合に、出願により延長することを可能となります。
 (2)延長が可能な期間は、基準日から特許権の設定の登録の日までに相当する期間から、特許庁の責めに帰さない理由により経過した期間及び審判・裁判の期間等の特許出願に係る手続や審査に要した期間以外の期間を控除した期間です。
 (3)その他、存続期間の延長登録に対する無効審判制度その他所要の制度を整備されます。
 なお、この制度は、現行特許法67条2項や67条の2等の延長登録制度とは異なるものです。

 次回は著作権法等についての改正について、お伝えしますね。




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