【弁理士】
「アイドルとマネージャー。一人二役」


 弁理士試験受験生の皆様。TAC弁理士講座担当の齋藤晶子です。

 今回のテーマは「アイドルとマネージャー。一人二役」です。

 アイドルとマネージャーを一人二役。って、皆さんがご存知の芸能人にいっしゃいますか?私の知る限りでは、たぶんいない気がします。
 では、世の中にいない方のことを今回はテーマにしているかというと、違います。
 アイドルとマネージャーを一人二役で、二足のわらじを履いて頑張っている方とは、このブログを読んでらっしゃる方、つまり「受験生の皆様」のことですよ。
 一人のアイドルが大ヒットし、更には一発屋にならず長く生き残っていくためには、アイドルが自分自身を磨くことにひたすら精進する「アイドル養成」と、そのアイドルの良さを見極めてプロデュースして売り込む「マネージメント」が必要です。
 弁理士試験合格までの道のりも同様です。ひたすら条文を読みこみ、理解し、問題演習を繰り返す「短答式試験突破のための勉強」と、出題者が求めている解答をうまく見極めて条文の知識があることをうまく伝える「論文式試験突破のための勉強」があります。弁理士試験の最終合格には2つの勉強が必要です。
 そして、「短答式試験突破のための勉強」は「アイドル養成」に相当し、「論文式試験突破のための勉強」は「マネージメント」に相当します。
 では、詳細をお伝えしますね。

1.「アイドル養成」的な「短答式試験突破のための勉強」

 短答式試験用の勉強は地味で根気がいります。結構な分量の条文を理解し、覚えていきます。問題演習は、過去問題や答練ですが、論文みたいに具体的な事例問題はあまりなく、無味乾燥。でも、ここを乗り越えないと短答式試験突破はないし、最終合格もない。ここから逃げてしまえば、いつまでも合格を勝ち取ることができません。
 アイドルだって同じです。
 舞台という華やかな世界とは裏腹に、歌や踊りのレッスン、お芝居や武道、茶道、書道、料理など。語学力も磨き、どんなオファーが来ても対応できるようにしておかないと、たまたまヒットがあっても、一発屋で終わってしまいます。
 芸の幅を広げるためにひたすら地道な努力をし続けていかないと、厳しい世界で生き残っていくことができません。
 「アイドル養成」は、いい「アイドル」という商品を開発し、製造し、品質管理して、世の中で光る「大ヒット」を作り上げていくことです。
 この基礎力養成はアイドル生命にかかる重要な問題であり、これなくして大ヒットはないです。
 弁理士試験もそうです。基礎力養成である、地道な条文力強化訓練なくして、短答式試験合格もないし、最終合格もないです。


2.「マネージメント」的な「論文式試験突破のための勉強」

 いくらアイドルがかわいくて、スタイルもよくて、芸達者でなんでもできても、売り方を間違えるとアウト。全く華が咲かずにアイドル生命が終わります。
 弁理士試験も同じです。
 条文の知識があって、短答式試験の問題なら瞬殺。でも、それは伝え方を正しくしないと、論文の答案を読む試験委員の先生は条文力がきっちり備わっている受験生と判断してくれないのです。
 だから、基礎力はがっちり鍛えつつ、出題者が何を求めているのか正確に見極めて的確な解答をわかりやすく伝えるような答案を作成する力も最終合格をするには必要です。
 その「マネージメント」が「論文式試験突破のための勉強」です。
 「アイドル」という商品は、マーケティング調査して市場を見極め、勝てる市場に売り込んでいくと、ヒットします。
 論文でもそうです。
 出題者が欲しい解答、つまり、市場が求めているものを見極めて、上手に自分の知識を売り込めば「勝てる答案」が完成します。
 ここで、「アイドル」ヒットには、「アイドル」を求めるメインターゲットがどうすればツボに嵌るかを考えます。
 実は、「アイドル」は、「絶世の美女」ではなく、「クラスによくいるかわいい子」、みたいな、親しみやすいよくいる子という存在。どちらかというと、「プロ」っぽい感じより素人っぽくて初々しくてほっとけない存在。アイドル好きは、こういう匂いがするアイドルに嵌ります。
弁理士試験における論文式試験も「大女優養成」ではなく、「アイドル養成」であることがポイント。雲の上の人、つまり、偏差値64以上の先頭集団を目指す必要はないです。
 全科目「偏差値54程度」。つまり、平均よりちょっと上を全科目揃えればいいのです。「クラスによくいるかわいい子」レベルを特・実、意匠、商標揃える。
 また、答案に「素人っぽい初々しさ」とか「謙虚さ」を匂わすのもポイント。
 「マニアックな判例までバッチリ押さえてます。」とか「実務も結構こなせてます。」みたいなアピールは「生意気」感がに滲み出てしまいイメージダウン。
 それよりも、「あまりよくこの世界のことはわかりませんが、条文はきっちり勉強しました。どうか採点をお願いします。」と、とにかく条文ベースな「ほおっとけない」答案は、試験委員の先生方のツボに嵌ります。
 そんなマーケティング調査はどこでやればいいのか。
 それはズバリ。年明けから本格的にスタートする論文答練シリーズでがっちり鍛えていきましょう。
 まずは、「偏差値54程度」、つまり、「みんな」を把握しておくことも重要。そもそも自分は「みんな」のレベルに到達しているか、「みんな」が書くものはどんなことか、もしくは、自分だけ違う思考回路で浮いてないか。などを把握しましょう。
 「みんな」が書くことは落とさない。「みんな」が書きそうにないことは控えめに。書くべき項目が複数ある場合は、そういった観点で優先順位をつけていくという「マーケティング調査」が大事です。
 答練の答案採点者も試験委員の先生と同じ。ツボの嵌りどころは共通しています。どんなことに嵌り、どんなことを書けば逆鱗に触れるのか答練で見極めていきましょう。これが答練の100倍活用術ですよ。相対評価である論文式試験はテキストだけでは見えてこない生きた情報を答練でつかんでいく必要があるのです。


3.まとめ

 ちょっと地味で苦行ばかりの弁理士試験も、こんなイメージで対策を立ててください。では、「アイドル養成」と「マネージメント」。2つをご堪能ください。

 このブログは、平成30年最後のブログになりますね。
 今年一年、ご愛読いただきましてありがとうございました。
 また来年もよろしくお願いいたします。ではよいお年をお迎えください。
 来年はみなさまにとって輝かしい素敵な年でありますように☆




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