【弁理士】
「え?もしかして?条文ガチ丸暗記、やっちゃってます?(その2)」


 弁理士試験受験生の皆様。TAC弁理士講座担当の齋藤晶子です。

 今回のテーマは「え?もしかして?条文ガチ丸暗記やっちゃってます?(その2)」です。

 今回は前回の続きで、条文って、意外に似たような規定が出ていますよ。そういう共通点の例をご紹介しますね。

1.共通例色々

(1)特33条と特73条

 2つの条文は、権利が共有になっている場合の条文ですね。
 特33条は、権利化前なので、共有になっている権利は「特許を受ける権利」で、特73条は権利化後なので、共有になっている権利は「特許権」です。
 ここで、権利の持分を譲渡は、「特許を受ける権利」も「特許権」も、他の共有者の同意を得なければできません(特33条3項、特73条1項)。
 理由は、どちらも同じで、「投下する資本と発明を実施する技術者いかんによって効果が著しく違い他の共有者の持分の経済的価値も変動をきたすことになるから」(青本 特33条、73条)です。
 また、ライセンスの設定許諾も他の共有者の同意を得なければできません(特33条4項、特73条3項)。
 理由は、これもどちらも同じで、「その設定をうけ、又は許諾された者の資本及び技術いかんによっては他の共有者の権利も有名無実となるから」(青本 特33条、73条)です。

(2)意22条と意27条

 この2つの条文では、関連意匠制度を利用した場合の権利の移転と専用実施権の設定についての規定が記載されています。
 本意匠及びその関連意匠の意匠権は、意22条1項では「分離して移転することができない。」と規定されていて、意27条1項ただし書きでは「同一の者に対して同時に設定する限り、設定することができる。」と規定されています。
 権利の移転も専用実施権設定も「本意匠及びその関連意匠」セットで。なんですね。
 理由はどちらも同じで「本意匠及びその関連意匠の権利の重複部分について二以上の者に排他権が成立することになり、関連意匠制度の制度趣旨に反するから」(青本 意22条、27条)です。
 また、存続期間満了以外の理由で本意匠の意匠権が消滅した場合は、「当該本意匠に係る関連意匠の意匠権は、分離して移転できない」(意22条2項)し、「当該本意匠に係る関連意匠の意匠権についての専用実施権は、すべての関連意匠の意匠権について同一の者に対して同時に設定する場合に限り、設定することができる」(意27条3項)んです。
 理由はどちらも同じで、「一度設定された権利関係の安定性を図るため」(青本 意22条、27条)です。
 親分である「本意匠」がいなくなっても、一のデザイン・コンセプトから創作されたバリエーションの意匠群という固い絆を大切にし、関連意匠同士がたとえ類似でも非類似でも、「権利の移転」も「専用実施権の設定」も、ずっと一緒になされます。

2.と。まあ、こんな感じで・・・

 条文の中には、同じような規定っていっぱい拾うことができて、こういうのをまとめていくと、意外に覚えることって、絞られてきます。
 例えば、上記のように同じ法域同士でもあるし、違う法域でも数多く存在します。違う法域での発見は主要四法(特許・実用新案・意匠・商標)では「四法対照」の条文集 を活用して簡単にできます。
 あとは、条約や不正競争防止法とのリンクも結構できます。
 こんな感じでリンクさせていくと、皆さんの覚えなくてはいけない条文の量を3分の1くらいに圧縮できます。

3.簡単便利なこれを活用

 ところで、こんな技を皆さんの自力で切り開くことも確かに楽しいかもしれないですが、手っ取り早く切り開く方法って知りたいと思いませんか?だって、皆さんが本試験 までに与えられている時間は有限なんですよ。有意義に活用しないとあっという間に本試験当日になってしまいます。
 そこで、おススメなのは短答論文の答練シリーズです。
 答練は問題を解くだけでは勿体無いです。各校舎の講師は、条文の読み方のコツなど裏技的なこといっぱいネタとして持っています。実はそれを答練の解説講義で小出しにご披露していますよ。それをキチンとキャッチしないと損ですよー。答練のための受講料も結構なお値段ですから元とらないとー。
 そういえば、昨年11月に平成30年の最終合格者と座談会をしましたが、そのときに合格者が全員言っていたことが、すごく意外で驚きました。
 それは、「とにかく、TACに多額の投資をしたのだから、使えるものは使い、元を取る。それをいつも考えていました。」ですってー。
 確かに。この座談会にご協力いただいた合格者は、質問をいっぱいされている方で、しかも毎回答練の解説講義も受講されていましたねー。そして、更にその後も質問って感じで。
 答練の受講目的はご自身の穴や欠点を発見することなら、講義を受けて客観的見解は耳に入れておいた方が安全ですよ。本当はわかっていないのにわかっているつもりは最も危険ですから。
 そういえば、座談会ご参加の方に限らず去年合格された方は解説講義をいつも受講されていましたよ。
 というわけで、答練の解説講義でいっぱいお土産ご用意してお待ちしておりますので、是非ご受講くださいね。




お知らせ

「ガイダンスのご案内」
 2020年、2021年の弁理士試験合格を目指す方に向けて、TACで新カリキュラムが来年2月から開講します。
 このカリキュラムの説明を含め、「弁理士試験」についてのガイドや弁理士試験合格後の世界などご案内する無料ガイダンスを各校で実施します。
 是非、いらしてください。