【弁理士】
「ガチ丸暗記をしたくない方必見☆ズボラ条文読込み術(その5)」


 弁理士試験受験生の皆様。TAC弁理士講座担当の齋藤晶子です。

 今回も、引き続き商標法について学習します。
 前回、商標法は全部で8種類あります。とお伝えしました。
 でも、前回ご紹介したのは、6種類だったかと思います。
 あと2種類。何かというと、条文では目立たないですが、
 通常の商標での更新2種類です。
 一括納付の場合の更新と、分割納付の場合の前期分の更新です。
 ではなぜ、目立たない存在となっているかというと、更新の場合の納付は更新手続きと同時(商41条5項、41条の2第7項)だからです。
 ということは、納付期限を覚えるには、更新期限を覚える必要があります。
 今回は、納付についての最終回として、この辺りを中心にお伝えします。


1. 通常の商標(一括納付及び分割納付(前期))の更新手続きの流れ

原則:
 更新登録の申請は商標権の存続期間の満了前6月から満了の日まで(商20条2項)
     ↓
 原則の期間(商20条2項)内に申請できなくても「経済産業省令で定める期間内」なら申請できます(商20条3項)。
 この場合は、「正当な理由」などの理由はいりません。
     ↓
 商20条3項の期間内に申請しないと、存続期間満了時に遡って商標権消滅擬制(商20条4項)。
     ↓
 商20条4項で商標権消滅擬制となっても、
 商20条3項の期間内に申請できなかったことに
 「正当理由あり」で「経済産業省令で定める期間内」であれば、申請でき(商21条1項)、存続期間は満了時にさかのぼって更新擬制(同2項)
 となります。
 そして、この更新と同時に登録料納付します(商41条5項、41条の2第7項)

 というわけで、商標法での納付8種類全部制覇しました。
 ついでに、「更新」というのが出てきたので、「防護標章制度」での「更新」についても触れておきますね。


2. 防護標章の更新手続きの流れ

 「防護標章制度」での「更新」は「申請」でなく「出願」ですよね。
 だから、登録料の納付の仕方は、
 「防護標章登録出願」が登録されたときも、「防護標章登録に基づく権利の存続期間の更新登録出願」が登録されたときも、納付の仕方は同じです(65条の8第1項から5項)
 T+α型でしたね。
 そして、更新できる期間は、「更新の登録料納付と同時」ではなく、別に規定されています。
 原則
 更新登録の出願は、存続期間の満了前6月から満了の日まで(商65条の3第2項)
     ↓
 原則の期間(商65条の3第2項)内に更新登録の出願できなくても、
 「正当理由あり」で「経済産業省令で定める期間内」であれば、出願でき(商65条の3第3項)、
 (1)原則の期間での出願であれば、存続期間は満了時に更新擬制(商65条の3第4項)
 (2)「商65条の3第3項」での出願であれば、その出願の時に更新擬制(商65条の3第4項かっこ書)
 となります。


3. 通常の出願の場合の「更新申請」と「防護標章登録に基づく権利の存続期間の更新登録出願」の相違点

 (1)防護標章の場合は、通常の商標の場合の正当理由なくても更新できる「20条3項」のような規定がないです。
 (2)防護標章で「65条の3第3項」更新出願した場合は、出願時に更新擬制なので、空白期間が出てしまいます。
 一方、通常の商標の場合での「更新申請」であれば、商標権消滅擬制(20条4項)となっても、存続期間満了時にさかのぼって更新擬制(21条2項)なので、空白期間は生じないですよ。

 更新などは、短答式試験では頻出で昨年も出題されましたが、一度論文でも出題されたことがあり、短答免除の方も是非、じっくり理解しておいてください。





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