【ビジ法】
法改正に注意!


TACビジネス実務法務検定試験®講座
専任講師 田畑 博史


 皆さん、こんにちは。以前のブログで、ビジ法試験は、他の資格試験に先駆けて改正法が出題されることをお話しました。今回は、12月の第42回試験に向けて、要注意な法改正についてお話します。ビジ法試験では、多くの法律が試験科目に課せられているため、毎年、何らかの法改正は関わってきます。そして、それは主に、12月の試験で少し出題されるにとどまっていました。しかし、今年は、7月実施の第41回試験の段階で、既に改正部分が真正面から問われる出題がなされています。そこで、以下の法律について、重要な改正ポイントを押さえておく必要があります。このポイントは、3級でも2級でも出題される可能性の高い重要事項です。

1.個人情報保護法

 個人情報保護法の改正は、平成27年に成立し、今年の5月より施行されています。その重要ポイントは、
①個人情報の定義の明確化(個人識別符号、要配慮個人情報、匿名加工情報)
②取り扱う個人情報が5000人を超えない場合の例外撤廃
③オプトアウトの厳格化(個人情報保護委員会新設)  です。
 まず、①個人情報とは、「生存する個人に関する情報であって、その情報に含まれる氏名、生年月日その他により特定の個人を識別することができるもの」と定義されていることは従来通りですが、さらに、この個人情報の定義を明確化し、顔認証データのような特定の個人の身体的特徴を変換したものや免許証番号のような個人に割り当てられた番号等(個人識別符号)が個人情報に含まれることが明らかになりました。また、要配慮個人情報や匿名加工情報が新設され、その取扱いにつき、新たな規制が加えられました。
 次に、②従来は、取り扱う個人情報が5000人分以下の事業者は、個人情報取扱事業者としての規制を受けなかったのですが、この例外が撤廃されました。
 さらに、③個人情報を第三者へ提供する場合の例外として、従来からいわゆるオプトアウトが認められていましたが、この要件が厳しくなり、内閣府の外局として新設された個人情報保護委員会への届け出が必要となるとともに、前述の要配慮個人情報については、オプトアウトが禁止となりました。

2.消費者保護法

 消費者保護法の改正は、平成28年に成立し、同年に施行されています。その重要ポイントは、
①過量な内容の契約の取消し追加
②取消権行使期間の伸長(6ヶ月→1年)
③解除権放棄条項の無効化  です。
 ①従来から、消費者が誤認、困惑して契約を締結した場合の取消権が認められていましたが、過量な内容の契約の取消権が追加され、消費者に通常必要な分量を著しく超える分量の商品を購入させるような事案への対応が図られました。
 ②また、その取消権を行使できる期間が、従来は6ヶ月と短かったところを、1年に伸長されました。
 ③従来から、消費者に一方的に不利な契約条項は無効とされましたが、この一環として、債務不履行責任の解除権や瑕疵担保責任の解除権を放棄させる条項も無効となることが明記されました。

 以上の改正ポイントは、どれも出題される可能性のある重要部分です。出来れば、元々こうであったところが、このように変わったという形で理解しておいて欲しいところです。