【ビジ法】
直前対策シリーズ②
「ビジ法3級対策で見直すべき項目」


TACビジネス実務法務検定試験®講座
専任講師 田畑 博史


 皆さん、こんにちは。いよいよ本番まで3週間と少しになりました。ここからは、本試験に向けた実践的な対策が必要です。そこで、直前期に是非とも見直して欲しいことを、今回は3級対策としてお話しします。

1.民法グループ

 民法グループからの出題はおよそ全体の半分を占めるため、正誤問題、穴埋め問題、4択問題、いずれの形式で出題されても対応できるような対策を取っておく必要があります。内容としては、意思表示、物権変動、損害賠償、担保は、必ず復習しておいてください。
意思表示については、意思の不存在、瑕疵ある意思表示の各類型、詐欺取消しと強迫取消しとの違いが要注意です。この分野では、民法改正により、錯誤無効が錯誤取消しに変更されたことや第三者保護の要件も変更されている点も比較しておくべきでしょう。
物権変動については、物権(とりわけ所有権)を取得できるかどうかと対抗できるかどうかの問題をしっかりと区別した上で理解してください。
損害賠償については、債務不履行責任、不法行為責任、担保責任、製造物責任法、それぞれの要件を整理しておくことが大切です。民法改正絡みでは、この分野が最も影響の大きいところですから、債務不履行責任、瑕疵担保責任については、新旧比較の形で整理しておく必要があるでしょう。
担保については、個々の詳細な知識というより、物的担保、人的担保の各種における比較、異同をまとめておくことがポイントです。


2.商法グループ

 このグループからは、穴埋め問題、4択問題で出題される可能性が高いです。穴埋め問題対策としては、用語(例えば、株式譲渡自由の原則、株主の間接有限責任など)をしっかり理解するようにしておいてください。このような株式会社の基本的な仕組みを理解するためには、会社法は会社が合理的で適正にお金儲けが出来るよう考えて作られた法律であることをイメージしながら、なぜ株主は有限責任なのだろうか、株式はなぜ自由に譲渡できるのか、資本制度って何のためにあるのだろうかと考えてみると、全体が繋がってきます。また、株式会社における機関設計も重要です。必ず設置する必要があるのは、株主総会と取締役ですが、それ以外の機関についての基本ルールを見直しておいてください。
 さらに、民法グループとの絡みとして、民法上の規定と商法上の規定との相違もよく出題されます。例えば、保証が連帯保証になる、代理の顕名が不要になる、留置権の牽連性が不要になる等を整理しておいてください。


3.その他のグループ

 知的財産権グループについては、出題の中心は特許権と著作権です。両者の違いを意識しつつまとめておくと良いでしょう。例えば、特許権は登録しなければ発生しませんが、著作権は創作すれば登録なしに発生しますし、職務発明、職務著作については、逆の取り扱いとなります。
 労働法関係グループについては、労働契約締結における注意点、就業規則を中心に見直しておいてください。この分野からは、近時、数字も出題されていることが特徴的です。大変でしょうが、法定労働時間や休憩時間等の時間数も押さえておくと万全です。
 消費者保護グループでは、個人情報保護法、消費者契約法、特定商取引法、独占禁止法がよく出題されます。独占禁止法については、禁止される私的独占、不当な取引制限、不公正な取引方法とはどのようなものなのかを具体例を通じて大まかなイメージをもてるようにしてください。また、個人情報保護法、消費者保護法については、改正部分に注意です。前者では、オプトアウトの厳格化、取り扱う個人情報の数が5000人を超えない場合における例外規定の廃止、後者では、取消権行使期間の延長、解除権放棄条項の無効化が重要です。
 民事訴訟グループでは、強制執行のためには債務名義が必要であること、そして、この債務名義となり得るものとして何があったかを見直しておいてください。

 以上、簡単にではありますが、3級の復習ポイントを列挙しました。3級は出題形式も多様なので、自分の中で点数を取りやすい出題形式を見つけて、そこから解き始めることでリズムを掴むと良いでしょう。次回は、2級の復習ポイントをお話しします。