【ビジ法】
「せっかく得た知識は活かしたい!」


TACビジネス実務法務検定試験®講座
専任講師 田畑 博史


 皆さん、こんにちは。前回までのブログで43回試験の総括を行いましたが、もう自己採点等で結果の目星はついている頃ではないでしょうか。70点を超えていたという方々は、合格発表を楽しみに待ちましょう。
 今回のブログでは、3級を受験され見事合格を手にされた皆さんに向けて、引き続き2級へのステップアップのお話をします。

1.鉄は熱いうちに打て!

 ビジ法2級では、3級では勉強しなかった法令もたくさん出て来ますが、合否の決め手となるのは、民法、商法、会社法でいかに点数が取れるかです(この3科目で50点前後出題されます)。そして、2級で勉強する民法、商法、会社法の内容は、3級で勉強した内容を、さらに一歩進めたものです。とすれば、3級の基礎知識のあるうちに、2級を目指す勉強をすることが合理的と言えます。時間が開いてしまいますと、また一からの勉強になってしまいます。さらに、本年度に限っては、改正民法もそれ程出題されないことが予想されますので、既にある現行民法の知識が今なら活かせます。

2.2級に合格してこそ、実務で使える知識になる!

 どの検定試験でもそうですが、3級で求められていることの多くは、制度や用語の内容を正確に理解しているかどうかです。これに対して、2級になると、より具体的な事例を正しい知識を使って解決できるかが求められます。例えば、
「A銀行から会社資金として3,000万円の融資を受けたX社の債務につき、あなたの務めるY社に保証人となってもらえないかとX社から依頼がありました。この場合、Y社はどんな責任を負うことになりますか?」と尋ねられたときに、適切な受け答えができるでしょうか。この点、
「X社はA銀行から融資を受けていますから、A銀行にとって融資をすることは商行為です。よって、A銀行、X社、Y社すべてにおいて、商法が適用されることになります。とすれば、特約がなくても、保証は連帯保証となりますから、Y社は有無を言わさず、連帯保証人となります。よって、催告の抗弁権、検索の抗弁権がないのはもちろん、他に連帯保証人がいたとしても、分別の利益もありませんから、弁済期が来れば、直ちに3,000万円とその利息を弁済する責任を負うことになります。ただし、Y社がA銀行に融資金を弁済した場合、Y社はX社の委託を受けて保証人となっていますから、X社に弁済後の利息等も含めて全額求償できることになります。」と答えることが出来ればなかなかのものです。
今回使った知識として、保証人には催告の抗弁権、検索の抗弁権があるが、連帯保証の場合にはないということは、3級で学ぶ基本知識です。また、誰か一人にとって商行為であれば、その全員に商法が適用されること、商法が適用されると特約がなくても保証は連帯保証となること、弁済した保証人は主たる債務者に求償ができること、という知識も3級で学ぶでしょう。これに、委託を受けた保証人なのか、委託を受けていない保証人なのかで、求償の範囲が異なるという2級で勉強する知識を加えれば、先ほどの答えが出せることになります。このように、2級まで勉強することで、正しい知識を実際に活用できる知識として身に着けることできるようになります。単なる知識ではなく、実務で使える知識になれば、勉強も面白くなるでしょうし、今後のスキルアップにもつながりやすいでしょう。

 これで、3級で勉強した知識は、2級に進んでこそ本物になることがわかっていただけたかと思います。是非、3級に合格された勢いで、次の12月に2級合格を目指しましょう。

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