【ビジ法】
「苦手分野を克服しよう!①」


TACビジネス実務法務検定試験®講座
専任講師 田畑 博史


 ビジ法試験を受験される皆様、ビジ法試験の受験を検討されている皆様、こんにちは。今週から、このブログでビジ法試験に関する情報を発信していきます。


1.出題割合

 ビジ法3級では、およそ50点が民法から出題されます。また、ビジ法2級では、民法・会社法を合わせると、50点近い配点になります。そこで、この2分野に関しては、ほとんどの受験生が力を入れて勉強するところですから、何度も問題を解き、繰り返し知識を見直す等の対策をされていることと思います。とはいえ、ビジ法試験は、3級2級ともに70点が合格点となっていますので、この2分野だけでは合格点に到達しないです。しかし、他の分野は多岐に亘って広く浅く知識を問われるので、なかなか知識を習得しづらいことも多いと思います。
 そこで、今週から数回は、民法・会社法以外の分野で比較的配点の多い分野について、最低限押さえておくべきポイントをお話しします。


2.知的財産権

 民法・会社法以外の分野で、安定して出題される分野は、知的財産権に絡む問題です。3級2級ともに、10点弱出題されると考えて良いところです。知的財産権とは、特許権、実用新案権、意匠権、商標権、著作権を総称した言い方ですが、不正競争防止法も広い意味では、知的財産権に関連する法律と言えます。
 この点、受験生が混乱しやすい内容は、産業の発達を目的に制定されている産業財産権法(特許法、実用新案法、意匠法、商標法)における各々の違いです。そこで、以下でポイントを整理します。


3.産業財産権の比較

特 許 実用新案 意 匠 商 標
存続期間 出願から20年 出願から10年 登録から20年 登録から10年
(更新あり)
出願公開 あり なし なし あり
出願審査請求 あり なし なし なし
先願主義 あり あり あり あり
対象 発明 考案 意匠
(デザイン)
標章
(マーク)
刑罰 あり あり あり あり

 まず、存続期間のところでは、商標権だけに更新があることがポイントです。商標は長く使えば使うほど、世の中に浸透し、価値を増すことが理由です。次に、出願公開制度といって、まだ権利として登録されていない間に内容が公開されるのは、特許と商標のみです。逆に、実用新案と意匠には、出願公開制度がありません。この理由は、意匠は、デザインが対象ですから、権利になる前に公開してしまうと、すぐに真似されてしまうからです。また、実用新案の場合、出願すると実体審査を経ることなく登録されるので、出願公開している暇がないからです。そして、出願審査請求をしないと審査してくれないのは、特許だけです。特許の対象は発明ですから、審査も複雑で時間がかかります。よって、本当に権利を欲して審査請求までしてきた出願だけ審査することにしているのです。その他、先願主義が採用されていること、悪質な権利侵害は刑事罰の対象となることは、各制度に共通です。


4.覚えづらいところは理由を納得する

 ここまで説明した通り、なぜ、この制度とあの制度とは違うのだろうと考えたときに、理由を納得した上で覚えると頭に入りやすいですし、忘れにくいです。また、なぜ法律はこのように規定しているのだろうかと考えることは、大変勉強になります。これを制度趣旨といいますが、制度趣旨を理解することこそ、制度の本質を理解することなのです。

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