【ビジ法】臨時号
「ビジ法試験における
今後の改正民法出題予想」


TACビジネス実務法務検定試験®講座
専任講師 田畑 博史


 ビジ法試験の受験を検討されている皆様、来週の44回試験を受験される皆様、こんにちは。今回のテーマは、44回試験も含め、今後、改正民法がどのように出題されるかです。
 ビジ法試験では、前年の12月の時点で成立している法令を基に出題されることになっていますので、今年7月に実施された43回試験から、改正民法が出題されています。


1.今年度の出題予想

 とはいえ、実際に43回試験で改正民法から出題されたのは、3級の正誤問題で一問、2級では丸々一問とおそらく改正民法を前提とする知識を問うているであろう選択肢が一つあっただけにとどまりました。これは、予想以上に少ない出題でした。それに加えて、出題された内容が、3級では、用語が変更されたことについての正誤判断、2級では、主だった変更点について、すべての選択肢を正解肢にした上で出題していました。そこで感じたことは、まだ施行までかなりの時間のある法律をディープに出題することにそもそも無理があるということです。改正民法は、まだ議論が尽くされているとはいえません。また、施行前ですから、当然ながら、改正民法に基づいた判例はありません。したがって、44回試験もこの程度の出題にとどまるものと考えます。今回受験を考えている皆様は、3級であれば、内容に実質的な変更はないものの、用語が変更された部分(例えば、錯誤無効→錯誤取消し)に注意しておけば良いでしょう。2級であれば、目玉となるような改正部分(例えば、瑕疵担保責任規定の削除、債務不履行解除において、債務者の帰責事由が不要となったこと)をざっくり知っておけば足りるでしょう。


2.次年度の出題予想

 2019年に実施予定の45、46回試験においても、まだ改正民法の施行前であることに変わりありません。したがって、本年度の傾向は、次年度も同様に継続されるものと予想します。具体的には、3級では、引き続き用語の変更を中心に正誤問題で一問、に加えて、配点2点の4択問題で、改正ポイントをまとめた出題が一問なされるのではないでしょうか。2級では、引き続き、改正ポイントをまとめた問題一問、に加えて、改正民法を前提とするような選択肢が数肢、織り交ぜられる程度であると考えます。このことから言えることは、近時にビジ法試験3級を勉強された、合格された方や他の試験等で少しでも民法を勉強したことのある方にとっては、来年までであれば、その知識を生かして受験することができるということです。そこで、これからビジ法試験の受験を検討されている方で、民法の知識が少しでもあるのであれば、来年度のうちに、3級、2級いずれも合格しておくことが合理的です。また、今回44回試験の3級に合格され、続いて2級を目指す気持ちが少しでもあるのであれば、これもまた来年度のうちに受験し、合格しておくべきです。2020年度になると、改正民法がいよいよ施行されますので、全面的に改正民法からの出題に変わります。


3.現行民法~改正民法へ

 もっとも、今、現行民法を勉強したところで、どの途、2020年以降に実務で活用するには、改正民法を勉強し直さなければならないことを懸念される方もおられるでしょう。確かに、従来の制度が変更される部分もありますから、覚え直さなければならないこともあります。しかし、現行の民法を知っている状態で新しい民法を見ると、従来から争点になっていたことを明文にしてはっきりさせたんだなと感じる部分が非常に多く、現行民法を知っているからこそ理解できることも多くあります。したがって、現行民法の知識があるということは、大いに役に立ちます。


 TACでは、そんな皆様のニーズに応えることができるよう3級、2級を一気に合格できるコース、3級合格~2級合格へと順を追ってステップアップできるコースいずれも用意しています。また、いつでも、やる気のある皆様の参加を待っています。もう手遅れだとか、自分には無理だと決めつけることなく、是非、一緒に法律の勉強の楽しさを味わっていきましょう。