【ビジ法】
2021「ビジ法3級ファイナルチェック」


TACビジネス実務法務検定試験®講座 
専任講師 田畑 博史 


 皆さん、こんにちは。いよいよ本番まで1ヵ月を切りました。ここからは、本試験に向けた実践的な対策が必要です。そこで、直前期に是非とも見直して欲しいことを、今回は3級対策としてお話しします。

1.民法グループ
 民法グループからの出題はおよそ全体の半分を占めます。しかも、近年はさらに出題増加傾向にあります。どのような形式で出題されても対応できるような対策を取っておく必要があります。内容としては、意思表示、物権変動、損害賠償、担保は、必ず復習しておいてください。
 意思表示については、意思の不存在、瑕疵ある意思表示の各類型、詐欺取消しと強迫取消しとの違いが要注意です。この分野では、民法改正により、第三者保護規定が変更されている点を確認しておくべきでしょう。昨年12月に実施された48回試験の3級では、思ったほど改正民法が出題されませんでしたが、2級では多く出題されました。そうすると、今回は3級でも本格的に出題される可能性があります。
 物権変動については、物権(とりわけ所有権)を取得できるかどうか対抗できるかどうかの問題をしっかりと区別した上で理解してください。
 損害賠償については、債務不履行責任、不法行為責任、担保責任、製造物責任法、それぞれの要件を整理しておくことが大切です。近年の本試験では、各種損害賠償請求の法律を跨ぐ総合知識を2級のような事例形式で出題されていますので、具体例を通じて理解を深めておくと良いでしょう。
 担保については、個々の詳細な知識というより、物的担保、人的担保の各種における比較、異同をまとめておくことがポイントです。

2.商法グループ
 このグループからは、まず、用語(例えば、株式譲渡自由の原則、株主の間接有限責任など)をしっかり理解しておくことが重要です。このような株式会社の基本的な仕組みを理解するためには、会社法は会社が合理的で適正にお金儲けが出来るよう考えて作られた法律であることをイメージしながら、なぜ株主は有限責任なのだろうか、株式はなぜ自由に譲渡できるのか、資本制度って何のためにあるのだろうかと考えてみると、全体が繋がってきます。また、株式会社における機関設計も重要です。必ず設置する必要があるのは、株主総会と取締役ですが、それ以外の機関についての基本ルールを見直しておいてください。
 さらに、民法グループとの絡みとして、民法上の規定と商法上の規定との相違もよく出題されます。例えば、保証が連帯保証になる、代理の顕名が不要になる、留置権の牽連性が不要になる等を整理しておいてください。

3.その他のグループ
 知的財産権グループについては、出題の中心は特許権と著作権です。両者の違いを意識しつつまとめておくと良いでしょう。例えば、特許権は登録しなければ発生しませんが、著作権は創作すれば登録なしに発生しますし、職務発明、職務著作については、逆の取り扱いとなります。また、近年はそれぞれ権利の対象となるものの定義を問う問題が多く出題されています。例えば、特許権の対象となる「発明」の定義、著作権の対象となる「著作物」の定義など、ポイントを押さえながら、独特な言い回しを確認しておいてください。なお、昨年から意匠権の存続期間が改正さえている点はおさえておくべきでしょう。
 労働法関係グループについては、労働契約締結における注意点、就業規則を中心に見直しておいてください。この分野からは、近時、数字も出題されていることが特徴的です。大変でしょうが、法定労働時間や休憩時間等の時間数も押さえておくと万全です。
 消費者保護グループでは、個人情報保護法、消費者契約法、特定商取引法、独占禁止法がよく出題されます。独占禁止法については、禁止される私的独占、不当な取引制限、不公正な取引方法とはどのようなものなのかを具体例を通じて大まかなイメージをもてるようにしてください。この独占禁止法からの出題は、やや難化している傾向はあります。
 民事訴訟グループでは、強制執行のためには債務名義が必要であること、そして、この債務名義となり得るものとして何があったかを見直しておいてください。

 以上、簡単にではありますが、3級のファイナルチェックポイントを列挙しました。次回は、2級のファイナルチェックポイントをお話しします。


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