【知財】
「直前期の最終確認(著作権法編)」

 


 皆さん、こんにちは。第31回知財検定試験まで、残りわずかとなりました。そこで、今回は、著作権法の最終確認事項をお送りします。

1.産業財産権との違い

 産業財産権法は出願して審査を受け登録されないと権利にならないのに対して、著作権は創作と同時に何の方式も要せずに発生しますから、試験での出題も、手続きに関するものではなく、どのような内容の著作物があるのか、著作者は誰なのか、著作権の権利内容は何か、どのような場合に著作権が制限されるかが中心となります。

2.著作物

 著作権の対象となる「著作物」とは何なのか、その定義や著作権法10条が例示列挙するものも重要ですが、イレギュラーな形で著作物とされるものを整理しておくことも重要です。例えば、二次的著作物、編集著作物、データベースの著作物については、その定義と具体例を復習しておいてください。

3.著作者

 著作者とは、著作物を創作した者をいい、これは自然人だけでなく、法人でもなり得るという点は頻出です。そこで、これと関連して、職務著作における処理、映画の著作物における処理を整理しておいてください。

4.著作権

 財産権としての著作権では、複製権が中心的権利であること、複製権を有する者は出版権を設定できること。映画の著作物のみ、頒布権があり、消尽しないこと(ただし、テレビゲームソフトは例外)。映画の著作物以外には、譲渡権、貸与権があり、譲渡権は消尽すること。がよく出題されます。それぞれ、何を出来る権利なのかをイメージした上で権利内容を理解しておいてください。
 著作者人格権については、その内容はもちろんのこと、一身専属権であること(譲渡、相続、放棄不可)が頻出です。

5.著作隣接権

 著作隣接権は、実演家、レコード製作者、放送事業者が有していますが、それぞれ有する権利内容が異なります。特に、実演家にのみ人格権が認められること、この人格権には公表権が含まれていないことがよく出題されます。また、レコード製作者を例に貸与権についても出題されます。この貸与権は1年に制限されていること、その後は報酬請求権に変わることを見直しておいてください。

6.著作権の制限

 著作権者の許諾がなくても著作物を利用できる場合として、私的使用のための複製は頻出です。条文では「個人的に又は家庭内その他これに準じる限られた範囲」とされていますので、家庭内に留まらない、ごく限られた友人等でも含まれる場合があることに注意です。あと、営利を目的としない上演・演奏等、公表された著作物の引用もよく出題されます。それぞれ許される場合の要件を確認してください。
 また、実技試験では、写真に絵画がたまたま写り込んでしまった場合に、その絵画の著作権者の許諾がなくても、写真を利用できる例もよく出て来ます。

 以上、知財検定試験は、3級でも2級でも、正確な知識を習得しているかどうかが問われます。一言一句見落とすことなく問題文を読むようにして、つまらないミスで点数を落とすことのないように注意してください。
 このブログを読んでいただいた皆さん、そしてTACの講座を利用して勉強された皆さんが、実力を充分に発揮して、合格されることを願っています。