【行政書士】日本国憲法の話
今だから、もういちど憲法を読み直そう-9条②



こんにちは!TAC行政書士講座・講師の小池昌三です。

行政書士試験も終了し、少し気持ちも落ち着いてきたことと思います。
政治についても、衆議院議員選挙が終わり、いよいよ憲法改正についての論議も高まってきます。そういう今だからこそ、今一度、日本国憲法を読み直してみましょう。本試験の前後、少しお休みしていた日本国憲法読みを、また再開していきます。

今回も前回10月25日の記事に引き続き、9条を読んでいきましょう。

【9条】


1項 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2項 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。


前回のブログでもご紹介した通り、日本は、9条1項によって、国際紛争解決する手段としての戦争を放棄していると解されています。つまり、侵略戦争はできないということになります。しかし、逆の言い方をすれば、自衛のための戦争までは放棄されてはいないという解釈の成り立ちます。このような考え方が、現在の政府見解や主要な学説でとらえられています。
これが1条の解釈です。

これに対して、2条ですが、
「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」
とされています。

前項の目的とは「国際紛争を解決する手段として戦争はしない。」ということです。この目的を達成するために、「戦力は持たない」ということです。

したがって、結果として、自衛戦争も含めた、すべての戦争を放棄することになります。



1項 侵略戦争を放棄

2項 侵略戦争を放棄するという目的を達成するため戦力は持たない。


戦力を持たない以上、結果として、
すべての戦争を放棄することになる。



 だれもが、戦争で命を落としたくないと思っているのに、なぜ戦争は起きるのでしょうか。全世界の人たちが、「戦争したくないから、武器を捨てます。」って言えば、戦争はなくなるのに、なぜ、戦争はなくならないのでしょうか。

 武力を持たない、平和な社会を実現していくために、私たちは考え続けなければならないし、訴え続けなければならないと思っています。
もちろん、平和な社会で私たちが生きていくというこの理念を実現するために、政治的な努力も続けなければならないと考えています。

話してわからない相手だから武装してもいいんだ、ということではありません。武装して戦争すれば、傷つくのは常に国民です。力によって相手を威嚇、抑圧するのは簡単ですが、それは政治の放棄です。そうではなくて、どうすれば武力に頼らないで、政治的に紛争を解決することができるのか、それを常に考えて、実行に移してこそ、真の平和を実現できる唯一の道ではないかと思っています。


 次回は、第10条について読んでいきましょう。

以上



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