【行政書士】日本国憲法の話
-今だから、もういちど憲法を読み直そう-
14条②


 こんにちは!TAC行政書士講座・講師の小池昌三です。

 今週末から、ピョンチャンパラリンピックが開催されます。オリンピックに続いて、きっと、大いに盛り上がりますよね。  世界の頂点を目指す、パラリンピックに出場する選手も、私の想像をはるかに超える練習を積み重ねてきてるんですよね。きっと。自分の実力を出し切れますように。心から願ってます。

 それでは、今回も、前回に引き続き14条を読んでいきましょう。
 特に1項を中心に話を進めます。

【14条】

1項 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。


 「法の下の平等」という言葉についてみていきましょう。なんとなく分かったような、分からないような言葉ですね。

 まず「法の下に」という言葉の意味です。

 国家権力は、私たちを個人として尊重しなければなりません。私たちの人権を侵害してはいけないというのが大原則です。
 私たちの人権が守られるための大前提として、国の私たちに対する「接し方」がどのようなものでなければならないかが問われることになります。

 そして、国家権力が、私たちに対する「接し方」として求められるのか、「国民みんなを差別せずに同じように扱わなければならない」
ということです。

 国家は、権力を握っているからと言って、私たちに対して、好き勝手に、何でもやっていいということではありません。私たちが作ったルールブックに従って、国民みんなを平等に扱わなくてはならないということです。私たちが作ったルールブックというのは、私たちの代表者で構成される国会で作った法を指します。その法に従って動くのが内閣をトップとする行政権と、司法権をつかさどる裁判所ということになります。つまり、国会の作った法にしたがって、国民を平等に扱わなければならないということになります。これを「法適用の平等」と言いますが、これが、まず「法の下の」平等の意味になります。
 しかし、「法の下の」平等は、「法適用の平等」のみを意味するだけではありません。内閣や裁判所が従わなければならない「法」の内容も、私たちにとって平等でなければ、私たちは不平等に扱われることになります。つまり、立法権をつかさどる国会も、その内容が平等な法律を作らなくてはならないこと意味します。「法の下の」平等は、「法内容の平等」という意味も含むと考えられています。


「法の下の」
=「法適用の平等」+「法内容の平等」


 例えば、こんな法律があったとしましょう。
 「男性からは所得税20万円。女性からは所得税10万円」
 この法律を、国民全員に適用すると、行政権は、所得税を男性から20万円、女性から10万円徴収することになります。だれでも、「こんなの、おかしいじゃないか!」といって、裁判所に訴えることができたしても、裁判所は「法律にそのように書いてありますから。」といって、裁判は負けてしまう。これは、確かに、法律を国民全員に適用した結果ではあります。

 しかし、法律を平等に適用した結果、その取扱いは、男女で不平等になってしまっています。このように「法適用」だけを「平等」にしたとしても、結果として平等にならないことになります。
私たちが平等であるためには、この、所得税を徴収するための法律の内容も、平等なものにしなければならないことになります。
 例えば、「男性からも、女性からも所得税10万円。」というような内容の法律でなければならない、ということになります。

 次回も、引き続き14条1項を読んでいきます。お楽しみに。

以上




【お知らせ】
TAC行政書士講座では、各校舎でガイダンスや講義を行っています。
また開講日は予約不要・無料で実際の講義(基本講義)を受ける事ができます。
ご興味がありましたら、ぜひお気軽にTAC各校舎やカスタマーセンターまでお問い合わせください。

TAC行政書士講座のホームページはこちら