【行政書士】日本国憲法の話
-今だから、もういちど憲法を読み直そう-35条


 みなさんこんにちは。
 TAC行政書士講座・講師の小池昌三です。

 いよいよ本日、平成30年度・行政書士試験の合格発表がありました。受験された皆さんは、これまで気が気でない状態で発表を待っていたことと思います。
 受験された皆さんが一人でも多くの方が合格されてますようにと、私も祈念しています。

 それでは、今回は、住居の侵入・捜索・押収に対する保障を定める35条を読んでいきましょう。まずは条文確認から。

【35条】

① 何人も、その住居、書類及び所持品について、侵入、捜索及び押収を受けることのない権利は、第三十三条の場合を除いては、正当な理由に基いて発せられ、且つ捜索する場所及び押収する物を明示する令状がなければ、侵されない。
② 捜索又は押収は、権限を有する司法官憲が発する各別の令状により、これを行ふ。


 まず、1項についてです。
 1項では、住居に侵入されたり、書類や所持品について、捜索や押収されたりすることは、令状がなければならないとされています。
 さらに、その令状に、捜索場所、押収物が明示されていなければ、捜索・押収ができないとされています。ただし、33条の場合、つまり、逮捕の際に捜索や押収を行う場合には、令状は不要とされています。なぜなら、逮捕には令状がすでにあるか、もしくは、現行犯の場合ですので、不当な捜索・押収が行われる可能性が低いといえるからです。
 そして2項です。
 2項では、その令状が、司法官憲、つまり裁判官によって発せられたものでなければならないとされています。

 そもそも、このような条文が置かれた趣旨はどのようなものでしょうか。
 犯罪が起きたのではないかと探知されると、警察などの捜査機関が捜査を開始します。捜査は、疑われている犯罪が本当に起きたかどうかを確定させるための証拠集めを行います。証拠を集める場合には、捜査機関が、個人の邸宅に入って捜索したり、そのなかで犯罪の証拠となりうる物を押収したりすることとなります。
 その捜査が、捜査機関という国家権力によってなされるとすると、必要以上に、私たちの個別的な空間に、国家が土足で入ってきたり、私達に保障されている財産権が置かされたりという事態が生じる可能性があります。そこで、捜索・押収を行う場合に、裁判官が発する捜索・差押令状というものを要求することで、なるべく、みんなのプライバシーが守られ、財産も必要以上に侵されないようにしています。


次回は、36条について読んでいきます。お楽しみに。

 以上




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