【行政書士】本試験講評号


こんにちは!
行政書士試験が先週11月10日(日)に実施されました。
まずは、行政書士試験を受験されたみなさま、おつかれさまでした。

今回は、令和元年の本試験について講評してみようと思います。

法令科目(難易度・やや難)
基礎法学)標準
憲 法)やや難しい(重要テーマが多いが問われる知識がやや細かい)
行政法)やや難しい(細かい知識も問われ、例年に比べ難化。)
民 法)難しい(例年通り。典型テーマは多い。)
商 法)難しい(例年通り。基本知識も多いが、科目で敬遠しているためか正答率は低い。)

一般知識(難易度・易しい)
政経社)標準(簡単な問題と難しい問題の差が激しい。)
情報系)易しい(常識的に正誤判断できる問題ばかり。)
文章理解)易しい(文章も短く、問題形式も容易なものばかり。)

以下、各問題についても寸評してみます。
現在TACホームページで実施している「データリサーチ」のデータをもとに、難易度を出しています。

正答率 難易度 記号
80%以上 易しい ◎ 正解は必須の問題
60%以上~80%未満 標準 〇 合否を分ける問題
40%以上~60%未満 やや難しい △ できれば正解したい問題
40%未満 難しい × 正解しなくてもいい問題


基礎法学】標準⇒得点目標1/2問
 問題1)〇-〈法思想史〉「フランス→ドイツ」という流れ。
 問題2)〇-〈裁判の審級制度等〉かなり細かいが、正解肢は簡単。

憲法】やや難しい⇒得点目標3/5問
 問題3)〇-〈議員の地位〉公職選挙法の知識を問う問題。マイナー。
 問題4)〇-〈家族・婚姻に関する判例〉正解肢は著名判例。
 問題5)△-〈選挙権・選挙制度〉国会の裁量の有無を問う行政法的問題。
 問題6)〇-〈教科書検定制度の合憲性〉正解は簡単。
 問題7)△-〈裁判官の懲戒手続〉難問。考えて解く問題。

行政法】やや難しい⇒得点目標13/19問
法理論)やや難しい
 問題8)〇-〈行政上の義務履行確保手段〉やや細かい知識を問う問題。消去法でなんとか正解したい。
 問題9)×-〈内閣法・国家行政組織法〉難問。各省大事の役割。
 問題10)〇-〈公有水面埋め立てに関する判例〉下線(エ)(オ)が容易。
行政手続法
 問題11)△-〈行政指導〉典型テーマですが、やや細かい知識を問う問題。正解はしたい問題。
 問題12)〇-〈聴聞〉典型テーマ。確実に正解したい。
 問題13)〇-〈行政手続法一般〉条文の基本問題。 (行政不服審査法)
 問題14)〇-〈裁決および決定〉肢ウ・エが容易なため、消去法で正解できる。得点したい問題。
 問題15)〇-〈審査請求の手続等〉審査請求手続の基礎知識。標準的な問題。得点したい。
 問題16)×-〈地方公共団体に絡む行政不服審査法〉あまり意識しないテーマ。難問。
行政事件訴訟法
 問題17)◎-〈執行停止〉記述のヤマのため、正答率は高かったです。
 問題18)〇-〈行政庁の訴訟法上の地位〉原則、被告適格=行政主体。これが分かっていれば易しい問題。
 問題19)〇-〈抗告訴訟〉訴訟参加の要件を問う問題。標準レベル。
国家賠償法
 問題20)×-〈損失補償〉穴埋め問題ですが難問でした。
 問題21)◎-〈2条に関する判例〉重要基本判例からの出題。確実に得点したい。
地方自治法
 問題22)×-〈普通地方公共団体の議会〉テーマは典型ですが、問われている知識が細かく難問。
 問題23)◎-〈公の施設〉基本問題。易しい。
 問題24)△-〈監査委員〉監査委員になるための要件を問う難問。
総合
 問題25)◎-〈上水道に関する判例〉著名判例ばかりで易しい判例問題。
 問題26)×-〈国公立学校をめぐる行政法上の問題〉肢エは簡単。肢アは憲法でも学習する判例。ほかは難しく難問。

民法】難しい⇒得点目標4/9問
総則)易しい
 問題27)〇-〈時効の援用〉時効の援用権者の基本問題。
 問題28)◎-〈代理〉この代理の問題に関しては、肢3・4の二つが誤っている可能性が高い。
物権)やや難しい
 問題29)△-〈動産物権変動〉基本問題。ただし事例が長文。多少時間が掛かっても、正当したい問題。
 問題30)〇-〈地役権・地上権等〉マイナーテーマではありますが基本。得点したい。
 問題31)×-〈質権〉基本問題ですが、ここまで手が回らなかったか。正答率は低いが正解したい問題。
債権)難しい
 問題32)△-〈転貸借〉ややマイナーなテーマ。ここまで押さえていない人が多かったか。
 問題33)×-〈委任・事務管理〉事務管理と委任の比較問題だと気づけたか。難問。
 問題34)×-〈不法行為〉マイナーな判例が多く難問。
親族)標準
 問題35)〇-〈親族・氏〉少しマイナーテーマですが、得点したい問題。

商法】難しい⇒得点目標3/5問(正答率は低いが、基本知識で解けるものとして3問は得点したいところ)
商法)難しい
 問題36)×-〈商行為〉代理。難問
会社法)難しい
 問題37)△-〈設立〉出資の履行に関する問題。やや難しい。
 問題38)×-〈株式〉少数株主権の要件を問う問題。難問。
 問題39)×-〈取締役会〉重要テーマですが正答率が低い。難問。
 問題40)〇-〈非公開会社・取締役会非設置会社〉基本問題。この1問は得点したい。

多肢選択式】易しい⇒得点目標9/12問
 問題41)◎-〈憲法・表現の自由〉NHKの受信料訴訟。空欄イ・エは埋められる。
 問題42)◎-〈行政事件訴訟法〉実質は行手法の基本問題。空欄全て埋めたい。
 問題43)◎-〈行政事件訴訟法〉訴訟類型。空欄イ以外の3つは埋めたい。

記述式】標準。⇒得点目標24~30/60点
 問題44)△-〈行政手続法〉普通。処分等の求めの効果を問う問題。記述のヤマ。書いてほしい問題ですが、書き方が難しい。10点は得点したい。
 問題45)◎-〈民法物権〉易しい。択一では典型テーマとなる共有の問題。ひねりもなく、択一知識で書ける易しい問題。20点欲しいところ。
 問題46)×-〈民法債権各論〉第三者のためにする契約。マイナーテーマ。回答するのは難しい。得点できなくてもしょうがない問題。

一般知識】易しい⇒得点目標10/14問
政経社)易しい。
 問題47)×-〈日中関係〉難しい。大学入試を超えるレベル。歴史の問題。
 問題48)◎-〈女性の政治参加〉空欄ウが簡単なため易しい問題。
 問題49)△-〈国の行政改革〉肢3が行手法の知識で解けることが分かったかどうか。
 問題50)△-〈日本の雇用・労働〉やや難しい。今年のヤマですが、知識が細かい。
 問題51)〇-〈経済用語〉簡単な用語問題。正解したい。
 問題52)◎-〈元号の制定〉常識的な問題。憲法の知識で肢1・2・4が切れる
 問題53)△-〈日本の廃棄物処理〉やや難しい。時事的要素もあり。
情報系)易しい
 問題54)◎-〈情報通信用語〉簡単な用語の理解で答えが導ける。
 問題55)〇-〈通信の秘密〉易しい。憲法の知識も使える。
 問題56)◎-〈アナログ方式〉常識レベルの問題。
 問題57)◎-〈個人情報保護法〉個人情報保護委員会。簡単な知識問題。正解したい。
文章理解)易しい
 問題58)◎-〈脱文挿入〉
 問題59)◎-〈穴埋め〉
 問題60)◎-〈空欄補充〉

合格率は9~10%程度かなという感覚です。
昨年に比べて難しい印象を受けますが、問題によっては、肢ごとにみると難問が入っているけれども、正解肢は簡単という問題も結構あるため、基本的な問題を確実に得点していくことが、合格点180点をクリアするための条件といえます。

TACでは、データリサーチという採点サービスも行っています。(11月26日が締め切りです。)。記述式の採点も行いますので(本試験での得点を保証するものではありません。)、是非、登録してみてください。
TAC行政書士講座・令和元年度・行政書士本試験データリサーチ


次回からは、再び憲法を読んでいきたいと思います。お楽しみに。


 以上




【お知らせ】
TAC行政書士講座では、各校舎でガイダンスや講義を行っています。
また開講日は予約不要・無料で実際の講義(基本講義)を受ける事ができます。
ご興味がありましたら、ぜひお気軽にTAC各校舎やカスタマーセンターまでお問い合わせください。

TAC行政書士講座のホームページはこちら