【社会保険労務士】
「 社労士試験 解雇・懲戒処分等 」



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こんにちは。今日は12月8日。11月は、国内外ともいろいろなニュースがあり、皆様も報道番組やワイドショーをみる時間が多かったのではないでしょうか。
そんな中でも、横綱 日馬富士の傷害事件、引退騒動は、いろいろなことを考えさせられた事件でした。

一連の報道の中で、日馬富士に対する処分について、
「除名」「解雇」「番付降下」「出場停止」「減俸」「譴責」という6種類の処分のどれが相当なのか、横綱審議委員会で議論が始まった翌日、日馬富士は「引退届」を提出しました。7年前の朝青龍の時と同じような形です。
一部報道によると、解雇になると、退職金功労金等が支給されないので、解雇処分が下される前に自ら引退することを選択したようです。ちなみに、退職金功労金は2億円以上になるそうです。

読者の皆様の会社の就業規則では、このような場合、どういう処分になるでしょうか?ほとんどの会社では「懲戒解雇」になる事案ではないでしょうか。

さて、力士が労働者に該当するのかは分かりませんが、社労士試験の労働基準法では「解雇」に関する事項からは、毎年のように本試験に出題されています。

そもそも解雇にはルールがあって、「解雇制限」というものがあります。
使用者は、労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業する期間及びその後30日間、並びに女性労働者が産前産後休業をする期間及びその後30日間は、解雇してはならない。
という規定があります。これは、上記のような期間に解雇されてしまうと、労働者の再就職は相当な困難が予想されるからとも言われています。常識的に考えても、業務上負傷して休業している場合や産前産後休業中に解雇というのが許されるとは思えませんよね。

また、原則として、解雇するには「解雇予告」というものが必要です。
使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少なくとも30日前にその予告をしなければならない。30日前に予告をしない使用者は、30日分以上の平均賃金を支払わなければならない。
という規定です。
実務的には、簡単には解雇はできないのですが、仮に解雇するとなった場合でも、
「お前、クビ! 明日から来なくていいよ!」
(小さな会社では、ありそうですが。。。。)
などと急に言われたら、労働者は路頭に迷ってしまいます。そこで、30日間の予告期間を設けているわけです。

ただし、解雇予告には例外がありまして、
➀天災事変その他やむを得ない事由のために、事業の継続が不可能となった場合
②労働者の責に帰すべき事由に基いて解雇する場合
上記の➀又は②のどちらかに該当する場合には、労働者を即時に解雇することができます。


ちなみに、②の「労働者の責に帰すべき事由」の具体例は、次のようなことです。
・社内での盗取、横領、傷害等の刑法犯又はこれに類する行為を行った場合
・賭博、風紀びん乱等により職場規律を乱し、他の労働者に悪影響を及ぼす場合
・雇入れの際の重大な経歴の詐称等
というわけで、普通に考えると横領や傷害事件など起こせば、即時解雇もやむを得ないと言えるでしょう。

なお、労働者保護の観点から、労働契約法第16条は次のようになっています。
解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。
と規定されていますので、ある社長が、ある社員を気に入らないからと言って、簡単に解雇できるわけではありません。


つづく。