【社会保険労務士】
「社労士試験 退職する自由はあるのか?」



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こんにちは。今日は10月5日。
10月に入って、だいぶ秋らしくなってきましたが、と言いたいところですが、ここ数年台風が上陸することが非常に多く、秋という季節が嫌いになりそうな今日この頃です。

さて、昨年から今年にかけて、スポーツ界での不祥事がとても多い1年となっております。
レスリング、アメフト、ボクシング、体操、相撲など枚挙にいとまがありません。それぞれの事案は少しずつ中身は違いますが、おおむね「パワハラ」の事件となっています。
パワハラとは、権力を持っている者が、立場の弱い者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内(組織内)での優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的、身体的苦痛を与える行為又はそれによって職場環境(組織環境)を悪化させる行為を言います。

中でも、大学アメフトのタックル事件は、当たり所が悪ければ、被害者の選手は半身不随になるかもしれない危険なタックルで、より悪質性を感じました。監督から選手へのパワハラであり、さらにその内容が、他者を負傷させることを示唆していたのであれば、極めて悪質と言えるでしょう。

いろいろな事件の中で、解雇や辞任などの結末を迎えたものが多いようですが、これを労働者と使用者に置き換えて、労働基準法で少し考えてみましょう。

最初に、労働者が自らの意思で退職する場合の規定ですが、これは労働基準法には特に規定されていないので、一般的には民法第627条の規定により「2週間前」に労働契約の解約の申出をすることができます。

いわゆるブラック企業などで、辞めたくても辞めさせてくれない企業もあるようですが、2週間前に意思表示をすれば、労働者はその理由の如何を問わず退職することができます。
ただし、有期雇用契約では、やむを得ない事由がなければ期間途中に退職することはできません(民法第628条)。例えば、6箇月契約で働き始めた者が、その契約期間の途中で退職することはできないというわけです。(原則)

このように有期雇用契約というのは、その期間中は、原則として退職することができないので、労働者保護の観点から次のような規定が設けられています。

『労働契約は、期間の定めのないものを除き、一定の事業の完了に必要な期間を定めるもののほかは、3年(一定の場合は、5年)を超える期間について締結してはならない。』

上記の規定は、長期の労働契約による人身拘束の弊害を排除するため、契約期間の最長期間を原則として「3年」に制限したものです。(安い賃金等の悪い労働条件で長期間拘束するのを防ぐため)
※「一定の事業の完了に必要な期間を定めるもの」というのは、例えば、ダム建設工事などにおいて、工事の完成に6年間を必要とする場合には、6年間の労働契約を締結することができます。

なお、有期労働契約の暫定措置として、
『期間の定めのある労働契約を締結した労働者は、当分の間、労働契約の期間の初日から1年を経過した日以後においては、その使用者に申し出ることにより、いつでも退職することができる。(原則)』
と規定されています。
つまり、仮に2年間の有期労働契約を締結した場合であっても、1年を経過した日以後は、いつでも退職することができるというわけです。

なお、使用者が一方的に労働契約を解約する「解雇」については、また別の機会に書きたいと思います。


つづく。

※別段の記載のない限り、本原稿作成時点で施行されている法令に基づいた内容になっています。


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