【社会保険労務士】
「 最低賃金ちょうどでバイトを雇う、お店の思惑は?? 」



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 「 最低賃金ちょうどでバイトを雇う、お店の思惑は?? 」 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

こんにちは。今日は2019年10月11日。
ラグビー日本代表の快進撃はどこまで続くのでしょうか?現在予選リーグ3連勝で残すは13日のスコットランド戦だけとなりました。
こうなったら、ベスト8ではなく、ベスト4あたりまで期待したくなる勢いがありますね。世間はラグビーブームで、サッカーの人気を完全に抜いたと思います。野球だったら最大で4点(満塁ホームラン)、ラグビーだったら、最大で7点(トライとゴールキック)、1度のプレーで得点が入るので、試合終了まで逆転の可能性があるのがゲームとしての魅力を引き出しています。
社労士試験も単純に総合点を競う試験ではなく、科目ごとの基準点があるので、戦略を練っていかないと合格することは難しい試験です。1科目でも基準点に届かないと、他の科目が満点でも不合格になってしまう恐ろしい試験の仕組みなのです

さて、10月から各都道府県の最低賃金が改定されたのをご存知でしょうか?
東京都を例にすると、9月まで985円だったのが、10月から1,013円になりました。
神奈川県も1,011円ということで、ともに全国初の時給1,000円超えとなりました!
これは、けっこう画期的なことであり、労働者にとっては朗報だと思います。
一部の中小企業で反対意見もあるようですが、時給1,000円も支払うことができない企業は、労働者のためには淘汰されるべきだとも言われています。諸外国に比べて、日本は中小企業の数が多すぎて、そのために「生産性」を表す指標は世界平均を大きく下回っています。(社員10名の会社が100社存在するよりも、社員1,000名の会社が1社存在する方が、生産性や効率性は高くなると言われています。)

なお、時給1,000円というのは、月給にすると約16万円、年収約200万円ということなので、労働者1人あたりにその程度の金額も支給できないような会社は、労働者のためにも淘汰されるべきだと個人的には思うのです。。。私自身も何度か転職しましたが、一部上場企業にも勤務し、その後、社員10名ほどの小企業にも勤務しましたが、ものすご~~~く、大雑把に言うと大企業の方が、総合的には働きやすいと思いました。小さい会社では、有給休暇などが取得しづらかった思い出があります。

ところで、時給985円というと、私の勤めている場所の近くに美味しいランチを出すお店がありまして、いつも満席の人気店なのですが、そのお店、店員のバイトさんが頻繁に辞めるので、毎週のように、「アルバイト急募!!時給985円!!」と書いてあるのです。お店のランチは美味しいのですが、些細なことでアルバイトさんを叱ってしまうようなお店(店長さんの声が大きいので、お客に全部聞こえてしまう。)なので、私は最近は行くのをやめました。(叱っている内容もバイトが悪いのではなく、店長のミスなのでは?ということが多いのです。主にオーダーミスですが、バイトさんはきちんと伝えているのに、店長の聞き間違いで揉めるということの繰り返し。AランチなのにBランチが出てくる。お客は諦めて、Bランチを食べるという状況。)
昨日も店の前を通ると、10月になっても相変わらず時給985円の看板が出ていました。。最低賃金で雇うという考え方が好きになれませんね。。利益は出ているはずなので、単にオーナーさんがケチなのか??(今は10月なので、最低賃金も下回っていますが。。)

さて、最低賃金法の第1条を知っていますか?

『 最低賃金法は、賃金の低廉な労働者について、賃金の最低額を保障することにより、労働条件の改善を図り、もって、労働者の生活の安定、労働力の質的向上及び事業の公正な競争の確保に資するとともに、国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。』

上記のように規定されています。平成24年の本試験では、「国民経済の健全な発展に寄与する」が選択式の空欄として出題されました。
なお、最低賃金額は、以前は、時間、日、週又は月によって定めるとされていましたが、平成19年の法改正により「時間」によって定めるものとされました。

また最低賃金は、次の2種類があります。
地域別最低賃金⇒各都道府県ごとの最低賃金をいい、全ての地域で必ず設定されます。
特定最低賃金⇒一定の事業又は職業に係る最低賃金(産業別最低賃金)をいい、関係労使の申出により設定される最低賃金です。(任意的設定)

一般に最低賃金と言うと、地域別最低賃金を指していることが多いと思います。
この地域別最低賃金は、中央最低賃金審議会が出した引き上げ額の目安を受けて、地方最低賃金審議会が地域の実情を踏まえた審議をし、答申をした後、異議申出に関する手続きを経て、都道府県労働局長が決定します。

さらに、地域別最低賃金は、地域における労働者の生計費及び賃金並びに通常の事業の賃金支払能力を総合的に勘案して定められなければならないとされており、労働者の生計費を考慮するに当たっては、労働者が健康で文化的な最低限度の生活を営むことができるよう、生活保護に係る施策との整合性に配慮するものとされています。

生活保護との整合性というのは、たまにニュースでも取り上げられていますが、いくつかの都道府県では、生活保護の方が最低賃金を上回っていて、勤労意欲をなくす労働者が増えるという問題点が指摘されています。やはり、もう少し、最低賃金額を引き上げるべきでしょう。生活保護の方が豊かな生活ができるのであれば、勤労意欲は減退しますよね。

なお、生活保護には、生活扶助、住宅扶助、医療扶助等の8種類があり、食費、住居費、治療費などが必要な限度で支給されています。
被保護者数は、2015年3月に過去最高を記録し、それ以降減少に転じていますが、2018年4月には約210万人となっています。おおよその数字は把握しておくべきだと思います



社労士講師室・伊藤修登


つづく。
※別段の記載のない限り、本原稿作成時点で施行されている法令に基づいた内容になっています。


TAC社会保険労務士講座では、各校舎でガイダンスや講義を行っています。
また開講日は予約不要・無料で実際の講義を受ける事ができます。
ご興味がありましたら、ぜひお気軽にTAC各校舎やカスタマーセンターまでお問い合わせください。

TAC社会保険労務士講座のホームページはこちら