【社会保険労務士】
「 野球選手を見て、休憩・休日の大切さを考えてみる。 」



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こんにちは。今日は2019年10月25日。
先週、プロ野球のドラフト会議が行われ、今年も悲喜こもごもの結果となりましたが、広島に指名された森下投手は10勝以上、ヤクルトに指名された奥川投手は5勝~8勝くらい上げて1年目から先発投手として活躍しそうな予感がします。一方、ロッテに指名された佐々木投手は、1年~2年は、2軍で体づくりをしてから、3年目以降に1軍で活躍出来るかどうかという感じでしょう。
その他、個人的に思うのは、一部例外的な選手もいますが、高校生の打者の場合は、大学に進学してからプロ入りを目指した方がよいでしょう。金属バットと木製バットではまったく違うので、高校時代の成績が当てにならないのは、歴史が証明しています。

ところで、来年の選抜高校野球大会から、投手に球数制限規定が導入されるとのこと。
投げすぎの弊害は、斎藤佑樹投手や吉田輝星投手に代表されるように、多くの逸材の肩や肘の故障を引き起こしたことからも、遅きに失した感さえあります。
ちなみに斎藤佑樹投手の早稲田大学時代は、とても丁寧に起用され、酷使されてはいません。誤解している人が多いですが、彼の不調の原因は、高校時代の投げすぎだと思います。(大学に進学したことは、決して間違いではありません。大卒で活躍している投手は多くいます。巨人の菅野、広島の大瀬良、横浜の今永、山崎、中日の柳、日ハムの有坂、楽天の則本、岸など。)

斎藤佑樹投手の高校3年の夏の大会の登板日と球数は以下の通りです。

8月 6日 (1回戦) 対鶴崎工  /126球
8月12日(2回戦) 対大阪桐蔭 /133球
8月16日(3回戦) 対福井商業 /136球
8月18日(準々決勝)対日大山形 /144球
8月19日(準決勝) 対鹿児島工業/113球
8月20日(決勝)  対駒大苫小牧/178球
8月21日(再試合) 対駒大苫小牧/118球

合計 948球!も投げたのです。とくに酷いのが、16日~21日までの6日間で5試合689球!いくらなんでも投げすぎです。当時の斎藤佑樹投手は変化球投手ではなく、直球主体の本格派だったので、相当、肘に負荷がかかったことでしょう。大学に入学してからは、1週間に1度の登板(中6日)でも、高校時代のキレのいいストレートは見られなくなっていました。

このように、休憩、休日というのは、スポーツの世界はもちろん、どんな職業でも必要なものです。労基法でも、第34条に規定されているので休憩の規定を見てみましょう。

『 使用者は、労働時間が6時間を超える場合においては少なくとも45分、8時間を超える場合においては少なくとも1時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。

先日の新聞報道によると、ある会社(A社)が1日12時間も労働せざるを得ない状況で、実質的に労働者が休憩時間を取ることができず、労基法34条違反で、A社は是正勧告を受けたというのです。
業務量が多すぎることに比較して、労働者が不足していて、まったく休憩が取れない労働環境だったというのです。A社側の言い分は、「どこかで1時間の休憩は取れているはずだ。」ということで、12時間労働しても、1時間は休憩したとみなされて、11時間分の賃金しか、労働者に支給していない状況だったので、労働者側が弁護士に相談し、その話が労基署に持ち込まれて、このような結果になったようです。
外回りの仕事の場合の休憩時間の考え方は、職種によって様々なので一概には言えないのですが、A社の場合は、休憩時間を与えていなかったと判断されたようです。

さて、平成26年の過去問題を紹介します。

『 労働基準法第34条に定める休憩時間とは、単に作業に従事しないいわゆる手待時間は含まず、労働者が権利として労働から離れることを保障されている時間をいう。』

○か×か分かりますか?
🕓
🕘
🕖
正解は、○です。
現実には作業はしていないが、使用者から、いつ就労の要求があるかもしれない状態で待機しているいわゆる「手待時間」は、就労しないことが使用者から保障されていないため、休憩時間とはなりません。
たとえば、お昼休みの休憩時間で、中小企業などに多く見受けられますが、12時から13時までを休憩としていても、ある人に、お弁当を食べさせながら電話当番を任せるのは、それは休憩時間とは言えないということになります。
電話当番というのは、いつ電話が鳴るか分からない状態なので、けっこう緊張します。ですので、心身ともにリラックスしているとは言えない状況だと思います。
効率的に勉強するためにも、適度な休憩時間は必要だと思います。

社労士講師室・伊藤修登

つづく。
※別段の記載のない限り、本原稿作成時点で施行されている法令に基づいた内容になっています。


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