【社会保険労務士】
「 社労士試験対策、覚えにくいものを記憶するにはどうすればいい? 」



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こんにちは。今日は2019年11月22日。
いきなりですが、平家物語の冒頭を覚えていますか?私の学生時代は、中学や高校の古文の授業で必ず学習しましたが、現在の古文の授業でも読まれているのでしょうか?

『 祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。
 奢れる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。
 猛き者も遂にはほろびぬ、ひとへに風の前の塵におなじ。』


13世紀ごろの作品と言われていますが、その後、約800年にわたって読み継がれている名著です。作者がはっきりとはしないのですが、この冒頭の3行を超える文学(文章)は存在しないのではないかとさえ思います。誰しもが思い当たることを、綺麗な言葉で簡潔にまとめているので、記憶に残りやすいのだと思います。
あの織田信長も、どうやら平家物語を愛読していたらしいのですが、その織田信長の最後が、まさしくこの冒頭の3行と同じ運命を辿ったのは皮肉なことです。

ところで、社労士試験の勉強方法の相談に関して、多くの質問メールが届くのですが、ひとつの案なのですが、自宅で学習するときはテキストを「音読」してみてください。黙読を3回するよりも、1回の音読の方が記憶に残りやすいと言われています
「門前の小僧、習わぬ経を読む」という諺もあるほどです。
例えば、歌ですが、実際に歌うから歌詞を覚えるということがあります。歌詞カードを眺めていても記憶には残りませんが、歌うことでスムーズに記憶できることが何よりの証拠です。
また、各講師がなぜ社労士試験合格後も各法律を覚え続けているのかというと、授業で人前で話すことによって、自然と記憶に残るということを知らず知らずのうちに実践していると言えるでしょう。私の尊敬する先生で、開業で大成功を収めていて、本業が忙しいのにもかかわらず、なぜか週に1回だけTACの講義を続けていた先生がおられたのですが、その先生も会合の席で、「TACで教えるのは、お金のためじゃなくて、知識を維持することが目的でもあるんだよ。受講生に教えることで、自分の知識もブラッシュアップするからね。」とおっしゃっておられました。
テキストを読む学習、書き取る学習よりも、実は音読の方が記憶に残る効果が高いと思いますので、実践してみてください。私自身も、社労士試験の受験生のころ、自習室では、もちろん黙読していましたが、自宅で学習するときは、音読していました。不思議と音読すると難しい条文も、1~2回で暗記できてしまったのです。
舞台俳優がなぜ長い台詞を覚えることができるのかと同じようなことです。

さて、社労士試験の中でも記憶が重要になる科目の1つが、労働安全衛生法(以下「安衛法」と略します。)だと思います。
毎年、合格者のアンケートを実施しているのですが、安衛法を苦手にしている人が多いのが目立ちます。主要科目に比べて軽視されがちな安衛法ですが、選択式問題の出題数は、労働基準法から3問、安衛法から2問で、合計5問出題されます。そしてこの5問中、3問以上得点できない場合は、原則として、不合格になります。労働基準法の3問中、1~2問は難しい問題が出題されますので、安衛法において手を抜くことは戦略上とても危険です。

安衛法の選択式は、今年の試験もそうでしたが、条文から出題されることが多いので、覚えていれば、正解することができます。(きわめて当たり前のことですが。)
労働基準法や労働一般常識の最高裁判例の問題を解くよりも、ある意味、簡単と言えるでしょう。安衛法の総合本科の基本テキストは約120ページ。そこから、図表などを抜けば、本文は90ページくらいでしょうか?試験まで残り9箇月ありますので、その気になれば暗記も可能だと思います。本試験では、択一式問題も、労働基準法と安衛法はセットで出題(7対3の比率)されます。近年の労働基準法は少しずつ難しくなっている傾向もありますので、安衛法で得点を稼ぐという方法もありだと思います。
同様のことは、「労災保険法と徴収法」、「雇用保険法と徴収法」の関係にも言えます。
いずれも「7問対3問」の比率なので、難しい労災保険法、雇用保険法よりも、徴収法で得点を稼ぐ戦略もありだと思います
上記のことは、1つの提案なので、取り入れてみたい方は取り入れてみてください。

さて、今日紹介する過去問(平成18年の改題)は、毎年、質問が多い箇所なので、取り上げてみます。

『 平成29年5月に満60歳の誕生日を迎えたある労働者が、平成29年8月に3年の期間を定めた労働契約を締結した場合において、令和元年8月に他の有利な条件の転職先をみつけて退職することを決意した。この場合、当該労働者は、労働基準法附則第137条の規定により、当該使用者に申し出ることにより、いつでも退職することができる。』

〇 か × か分かりますか?
🕓
🕖
🕓
正解は、× です。
これ、勘違いしている人が多いのですが、この労働者の契約は、満60歳以上の労働者との間に締結された労働契約なので、法附則137条の「労働契約の期間の初日から1年経過した日以後、いつでも退職することができる。」という規定の対象外の労働者なので、この人は、原則として、最初の契約通り、3年間の労働契約を全うしなければなりません

上記の解説は、極めて、ゆる~~~~~く、解説していますので、必ずお手持ちの労働基準法のテキストで確認をしておいてくださいね。


社労士講師室・伊藤修登

つづく。
※別段の記載のない限り、本原稿作成時点で施行されている法令に基づいた内容になっています。


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