【社会保険労務士】
「 あなたは、昭和23年の国会キス事件を知っていますか?? 」



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こんにちは。今日は2019年12月13日。
今週は、合格者の方への宣伝を少しします。
明日、12月14日の土曜日、TAC渋谷校で午後2時から、実務講座の無料セミナーが開催されます。合格者の方の中には、将来開業を目指しているのだけれども、開業の仕方が分からない人も多いと思います。無料、かつ、予約不要ですので、気楽に参加してみてください。また、当面、開業はいいやと思っている人でも、目から鱗が落ちる情報が満載されていますので、都合のつく方はなるべく参加してみるといいと思います。私自身も、2011年に実務講座を受けたことが、今の仕事に役立っています。
実務講座担当の先生は、受験講座とは別の、「実務の世界」の話を面白おかしく語ってくださるので、まったく眠くなりません。


1948年(昭和23年)12月13日、国会キス事件というものが起きています。
「国会キス事件」とは、いったい何??

泉山三六大蔵大臣が、会期中の国会食堂内で泥酔し女性議員に悪態。翌日議員辞職に追い込まれた事件です。

『 昭和23年12月13日、泉山大臣は、衆議院予算委員会に泥酔状態で出席し、さらに、酔った勢いで議員食堂前の廊下で女性議員に抱きついてキスを迫り、抵抗されるとあごに噛みつくなどの不祥事を起こし、野党が一斉に反発。審議を拒否したことから翌14日に引責辞任するとともに議員辞職したという。』

ところが、この一件で知名度が向上し、かえって一般人気は高まり、1950年(昭和25年)の参議院議員選挙では全国区から立候補し、得票数第7位で当選。以後、参議院議員を2期12年務めたとのこと。いかにも昭和らしい話ですが。
不祥事を起こしたら潔く辞任し、再起をはかったということですね。今の国会では、まずいことがあると、全部記録が消えてしまうようですね。宇宙旅行に行ける時代に、データの復元ができないなんてあり得ないと思いますけど。今回のことは、与党支持者の人でもさすがに腑に落ちない事件だと思います。専門的なことを言うと、決算委員会と会計検査院は、この名簿がなくて、どのように会計の正誤の判断をするのでしょうか?

さて、「泥酔」という言葉が出てきましたが、健康保険法の中にも、「泥酔」という言葉が出てくることを知っていますか?

健康保険法第117条は次のようなものです。

『 被保険者が、闘争、泥酔又は著しい不行跡によって給付事由を生じさせたときは、当該給付事由に係る保険給付の全部又は一部を行わないことができる。』

まあ、これはある意味当然ではありますが、社会通念上、通常の行為を逸脱したことが甚だしいために起きた事故等については、相対的支給制限の対象となります。

ちなみに「闘争」とは、喧嘩闘争の意味で、第三者からの加害行為に対する正当防衛は含まれません。正当防衛はOKというわけですね。

「泥酔」=酒酔の程度の著しいものです。(私もそうですが、身に覚えのある人も多いのではないでしょうか。)

「著しい不行跡」というのは、具体例が少しここには書きにくいので、逆に不行跡にはならない事例として、1932年(昭和7年)の通達で、「女子被保険者で、正当の夫婦関係以外の原因による妊娠に起因する疾病に対しては、著しい不行跡には該当しない。」という通達が出ています。

比較する意味で、健康保険法第116条も紹介しておきます。

『 被保険者又は被保険者であった者が、自己の故意の犯罪行為により、又は故意に給付事由を生じさせたときは、当該給付事由に係る保険給付は、行わない。』

この条文は、保険給付は行わないという絶対的給付制限の規定です。ひらたくいうと、わざと給付事由を生じさせる行為は、健康保険制度の根幹を揺るがし、保険財政を危機に陥れる悪質な行為なので許されないというわけです。

健康保険法は1922年(大正11年)制定、1927年(昭和2年)に全面施行された古い法律なので、通達も古いものが多いのですが、1927年(昭和2年)8月5日に次のような通達が出ています。

「料亭で泥酔し、隣室に乱入し、他の客を殴打し、その客が怒り、炊事場から出刃包丁を持ち来り、突き刺し即死せしめたときは、故意に事故を生ぜしめたとは認めがたい。」
という通達です。この場合は、故意ではないというわけです。

そろそろ、忘年会シーズンでお酒を飲む機会も多いと思いますが、皆様、十分に気をつけてくださいね。

社労士講師室・伊藤修登

つづく。
※別段の記載のない限り、本原稿作成時点で施行されている法令に基づいた内容になっています。


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