【社会保険労務士】
「 1960年の所得倍増計画を知っていますか?? 」



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こんにちは。今日は2019年12月27日。
今年も数多くの有名人がお亡くなりになられ、今月12日には、俳優の梅宮辰夫さんが亡くなられました。梅宮さんのファンだった私は「仁義なき戦い」をインターネットで視聴し、在りし日を偲びました。ヤクザ映画で有名な梅宮さんですが、昭和53年には必殺シリーズのレギュラーとして、仕置人の役を見事に演じています。必殺シリーズの基本コンセプトである「仕置」。法によって処刑することを江戸時代こう呼んだのですが、ここに言う仕置人とは、法の網をくぐってはびこる悪を裁く闇の処刑人を指しています。ここ数年の閉塞感・不公平感を感じる今こそ、必殺シリーズが復活してほしいなあと思っている人は多いような気がするのですが。どうでしょうか?

さて、明日から年末年始の休みで9連休という方も多いと思います。あるいは、最近の働き方改革のひとつでもある「有給休暇取得促進」ということで、今日から有給休暇を取得して10連休という方もいることでしょう。それ自体は良いことだと思うのですが、せっかく秋から勉強を始めてきたのに、この長期休暇の過ごし方いかんによっては、勉強をする習慣がすっかり抜け落ちてしまう可能性があります。テレビもいつもよりも、面白いものが放送されるので、誘惑は多いですが、1日30分間だけでもいいので、勉強しましょう!
人間は基本的には怠け者ですから、出来れば紙に大きく書いてみましょう。
「1日30分は、勉強する!」
という感じで。もちろん、1時間できる人は、1時間勉強してください。できれば、問題を多く解く方が良いような気がします。テキストを読むだけでは退屈なので、過去問題を解くという勉強方法が良いのではないでしょうか。

ところで、今から59年前の1960年12月27日に池田内閣が、「所得倍増計画」を閣議決定しました。この所得倍増計画、当初は非現実な人気取りの政策と見られ、多くの国民の反応は冷ややかで、実現不可能と思われていました。また、仮に実現したとしても、インフレと物価上昇が起こり、そもそも実質賃金が上がるわけではないので懐疑的に見られていたようです。
しかし池田首相は、1964年の東京オリンピック開催に向け、大規模なインフラ整備という公共事業が控えていたこと、家電分野(テレビ、冷蔵庫、洗濯機)を中心にイノベーションが始まっていたことなどから実現可能と考えたようです。事実、その後、物価も上がったけれど、賃金も上がるという、好循環の経済状況になりました。

「所得倍増計画」の主な目標は、1970年度のGNPを1960年度の「2倍」の大きさにまで成長させることでした。「国民生活水準の顕著な向上と完全雇用の達成」を目指し、「高度成長」を高らかに宣言し、株価は史上最高値を更新するなど、この「所得倍増計画」は、戦後政治の流れを大きく転換する大政策となり、その後、昭和の終わりまで約30年近くも続く「成長の時代」の幕開けとなりました。 その後、平成の時代になり、賃金も上がらず(むしろ下がっている?)、全体的に閉塞感が漂う日本社会ですが、どの政党でもいいので、所得倍増計画を公約に掲げる党が現れたら、少しは景気も良くなるような気がするのですが、皆様はどのように思いますか?(単純な政策だけれど、意外と有効な気がするのです。)

さて、「2倍」とか「100分の200」という言葉が社労士試験でも登場しますが覚えていますか?

雇用保険法の不正利得の返還命令が有名です。

『偽りその他不正の行為により失業等給付の支給を受けた者がある場合には、政府は、その者に対して、支給した失業等給付の全部又は一部を返還することを命ずることができ、また、厚生労働大臣の定める基準により、当該偽りその他不正の行為により支給を受けた失業等給付の額の2倍に相当する額以下の金額を納付することを命ずることができる。』

上記の条文は、過去に何度も出題されていますので、必ず覚えてほしいのですが、なぜだか、「3倍返し」と覚えてしまっている方が多いようです。例えば、100万円を不正受給した場合、不正受給した100万円はもちろん、その他に、最大200万円、合計300万円以下の返還命令を出すことができるという意味になります。あくまでも、2倍に相当する額以下の金額ですので、正確に覚えておきましょう

もう1つ、徴収法でも出てきます。
継続事業の概算保険料の算定のところですが、毎年の概算保険料の計算式は、
概算保険料 = 賃金総額の見込額 × 一般保険料率
という式ですが、次のような特例があります。

『当該保険年度に使用するすべての労働者に係る賃金総額の見込額が、直前の保険年度に使用したすべての労働者に係る賃金総額の100分の50以上100分の200以下であるときは、直前の保険年度の賃金総額を当該保険年度の賃金総額の見込額とする。』

特例と言いましたが、実際の実務では、むしろこれが普通と言えるでしょう。通常の継続事業の場合、翌年の賃金総額が劇的に変化することは想定しにくく、賃金総額は100分の50以上100分の200以下で収まるのが普通だと思います。
つまり、
概算保険料 = 前年の保険年度の賃金総額 × 一般保険料率
となるわけです。

徴収法は、初めて学習する人は苦手に感じる人もいるかもしれませんが、1度、法則を覚えてしまえば紛れの少ない科目であり、得点源にもなり得るものですので、この冬休みで得意科目にしてみるのはいかがでしょうか
なお、次号は、1月10日の予定です。

社労士講師室・伊藤修登

つづく。
※別段の記載のない限り、本原稿作成時点で施行されている法令に基づいた内容になっています。


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