【社会保険労務士】
「 休憩時間は、何分取れていますか ?? 」



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こんにちは。
先週11月6日に、今年の社労士試験の合格発表がありました。
合格率6.4%という難関を見事に突破された方々、おめでとうございます。
合格された方にとっては、この喜びは大学受験で志望校に合格したとき以来、あるいはそれ以上の慶事だったのではないでしょうか?

この「合格率6.4%」の試験での合格というのは、冷静に考えるとけっこう凄いことなのです。(15人に1人しか合格できない計算です。)
社労士試験は、もちろん難関の国家試験ですから、受験生一人一人が学習意欲のとても高い人たちの集まりです。その中での6.4%なので、合格された方はご自分でも十分誇りに思っていいことだと思います。しばらくは勝利の美酒に酔いしれてください。また、後々のために合格したときの気持ちをノートなどに書き留めておくと良いと思います。

乾杯

ところで、合格された皆様の今後の目標は何ですか?
自己啓発の一環として受験した方も多いとは思いますが、ゆくゆくは開業や転職を考えている方も多いと思います。もしも「社会保険労務士」の資格を活かしたいとお考えであれば、これからの1~2年間がとても重要になります。
何故かというと、プロ野球の新人選手と同じで、毎年新しい選手、社労士で言えば「合格者」が誕生するからです。皆様の「社労士試験合格者」という肩書きが、ピカピカに輝いて効果的に活かせるのは、これからの1~2年間だと思うのです。
たとえば、社労士事務所に転職したいという場合は、鉄は熱いうちに打て、好機逸すべからずという諺があるように、この1~2年間が転職のチャンスだと思います。
一般的に雇う側の心理に立つと、合格してからある程度時間の経った人より、直近に合格した人を雇う確率が高いのではないでしょうか。毎年のように法改正がありますので、時間が経てば経つほど、浦島太郎状態になるのが社労士試験の各法律の恐ろしいところだからです。
「思い立ったが吉日」という言葉は、本当なので、転職を考えている人は行動に移してみてはいかがでしょうか。


さて、この秋から初めて労働基準法を学習している方にとっては、学習の過程で、いくつかの発見があると思うのですが、休憩時間の規定も、あらためて読むと目からウロコの発見があると思います。

『 休憩時間とは、労働者が権利として労働から離れることを保障されている時間の意である。単に作業に従事しない手待時間その他の拘束時間は、休憩時間に該当しない。』

つまり、現実に作業はしていなくても、使用者からいつ就労の要求があるかもしれない状態で待機しているいわゆる手待時間は、就労しないことが使用者から保障されていないため休憩時間にはなりません。

また、休憩時間の長さについては、次のようになっています。

労働時間の長さ 休憩時間の長さ
6時間以内の場合 休憩を与えなくてもよい
6時間超8時間以内の場合   45分以上
8時間を超える場合 1時間以上


初めて勉強する方にとって、上記の規定は少し意外に感じる方も多いのではないでしょうか。
所定労働時間が6時間ちょうどの場合は、休憩時間を与えなくても一応合法ですが、労働者の作業効率から考えると、休憩時間を設定するべきだと思います。
また、所定労働時間が7時間の場合は、休憩時間は45分あれば合法です。これちょっと意外ですよね。ただし、合法だからといって、このようにギリギリに設定した場合、どうなるでしょうか?たとえば、

A社=午前9時始業、午後5時終業、休憩正午から45分間、労働時間7時間15分
B社=午前9時始業、午後5時終業、休憩正午から1時間、労働時間7時間00分

たった15分の違いでも、1週間では75分、1年間(52週間)では65時間(3,900分)にもなります。
昼休み45分間という会社をたまに見かけますが、社会保険労務士としては、あまりお勧めはできません。合法ですが、ギリギリ合法というのが、少し危うさを感じるわけです。労働基準法第1条第2項は次のようになっています。

『 労働基準法で定める労働条件の基準は最低のものであるから、労働関係の当事者は、この基準を理由として労働条件を低下させてはならないことはもとより、その向上を図るように努めなければならない。』

と規定されていますので、法律ギリギリというのは、あまりお勧めできないというわけです。



社労士講師室・伊藤修登

つづく。
※別段の記載のない限り、本原稿作成時点で施行されている法令に基づいた内容になっています。


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