【社会保険労務士】
「 法律の条文は、日本語なのに、なぜこんなに分かりづらいのか?? 」



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こんにちは。今日は1月15日。
社労士試験に初めて挑む人、とくに法律系の試験に初めて挑む人にとって、一番難しく感じるのが、各法律の条文独特の言い回しではないでしょうか?
日本語なのに、読んでも読んでも意味が分からないという経験があると思います。
そこで、年末年始の漫才番組で、ちょうどよいものを見たので、紹介します。

Bの言った言葉の言い間違いについて、Bが自らの誤りを認めず、AとBが揉めているというシチュエーションです。

A「誤りを認めて、俺に謝れって言うてんねん、早よ謝れや!」
B「そこまで言うなら、いったん逆の立場になって考えてみろよ!」
A「逆の立場で?どういうことや?」
B「もし俺が、謝って来られてきてたとしたら、絶対に認められてたと思うか??」
A「何?何?何?どういう意味??」
B「俺、はっきり、大きな声で言うてるやん!」
A「え~と、ハッキリは、聞こえるけど、内容が分からへんのよ!!」
B「もし、俺が、謝って、来られて、きてたとしたら、絶対に、認められてたと、思うか?」
A「??キャー、分からん、意味が分からん、何か気持ち悪うなってきた。」

❓❓❓

と、こんな感じなんですが、日本語なのに、何か独特な言葉の配列で、言おうとしている意味が分かりにくいということがありますよね?法律の条文も、わざと分かりにくく書いているのでは?と思うことがしばしばあります。

たとえば、労働安全衛生法の安全管理者のところで次のような条文があります。

『 安全管理者は、その事業場に専属の者を選任しなければならない。ただし、2人以上の安全管理者を選任する場合において、当該安全管理者の中に労働安全コンサルタントがいるときは、当該労働安全コンサルタントのうち1人については、専属の者でなくてもよい。』

上記の条文の意味分かりますか??(ちなみに安全管理者というのは、林業、鉱業、建設業、運送業、清掃業などの事業場において、常時50人以上の労働者を使用する場合に選任しなければならないとされています。)
さて、上記の意味ですが、基本的に安全管理者は、その事業場に専属の者を選任しなければならないのですが、例外がありまして、2人以上の安全管理者を選任する場合であって、その中に、労働安全コンサルタントがいる場合は、その労働安全コンサルタントのうち1人については、その事業場に専属の者でなくてもよいという意味です。
逆に言うと、労働安全コンサルタントではない、一般の安全管理者は、専属の者でなければならないということです。

もう1つ、よく質問がくる箇所として、健康保険法の療養の給付の一部負担金の負担割合があります。病院などで診察を受けた場合の自己負担割合は、

70歳未満の者      = 100分の30
70歳以上の者      = 100分の20
70歳以上一定以上所得者 = 100分の30


となっていますが、70歳以上の一定以上所得者(標準報酬月額が28万円以上)であっても、次に該当する場合には、負担割合は、申請によって、100分の20になるというのがあります。

『 70歳に達する日の属する月の翌月以後である場合に該当する被扶養者がいる被保険者については、当該被扶養者の収入も含めて年収の額が520万円に満たないとき、当該被扶養者がいない被保険者については、年収の額が383万円に満たないとき。』

上記を少しかみ砕いて説明しますと、70歳以上の一定以上所得者(標準報酬月額が28万円以上)は、通常は3割負担ですが、70歳以上の被扶養者がいる場合は、その被扶養者の収入も含めて年収の額が520万円未満であれば、申請により負担割合は2割になるという意味です。
そして、その被扶養者が70歳未満の場合は、被扶養者の収入は含めず、被保険者の年収の額が383万円未満であれば、申請により負担割合は2割になるという意味です。


例えば、標準報酬月額が28万円以上である70歳の被保険者が、療養の給付を受けるとき、その被保険者の被扶養者が67歳の妻のみである場合、厚生労働省令で定める収入の額について( A )であれば、保険者に申請することにより一部負担金の負担割合は2割となる。

空欄Aには次の①、②のどちらが入るか分かりますか?
①被保険者と被扶養者の収入を合わせて算定し、その額が520万円未満
②被保険者のみの収入により算定し、その額が383万円未満

正解は、「②被保険者のみの収入により算定し、その額が383万円未満」です。
被扶養者が67歳の妻なので、妻の収入を合わせる必要はありません。誤解している方が多い箇所ですので、注意してください。
なお、上記は、平成27年の過去問題なので、確認しておいてください。



社労士講師室・伊藤修登

つづく。
※別段の記載のない限り、本原稿作成時点で施行されている法令に基づいた内容になっています。


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