【社会保険労務士】
「 コンコルド効果という言葉を知っていますか?? 」



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こんにちは。今日は1月29日。
先日のアメリカ大統領就任式、見ましたか?
「社労士試験の勉強で忙しくて、テレビなんか見てません。」という声も聞こえてきそうですが、アメリカ国家斉唱のレディーガガさんの歌、上手かったですね~。
アメリカの歌手って、当たり前かもしれませんが、歌が上手いですよね。
それに比べて日本の歌手で、生歌で、あの緊張する場面で、あれほど歌える歌手が何人いるでしょうか?
エンターテイナーとしての基礎がしっかりした上での奇抜な衣装だったりしてるわけですよね。とにかく感動しました。

さて、いきなりですが、「コンコルド効果」という言葉、聞いたことありますか?
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コンコルド効果というのは、「埋没費用効果」の別名のことです。
あの有名な超音速旅客機コンコルドの商業的失敗に由来しています。
ある対象への金銭的・精神的・時間的投資をしつづけることが損失につながるとわかっていながら、それまでの金銭や時間の投資を惜しみ、損すると分かっていながら、やめられない状態を指す言葉です。
コンコルドは計画の途中で採算が取れず、赤字になることが分かっていたにもかかわらず、巨額な費用をかけて作ってしまったので、計画を止めることができず、飛ばせば飛ばすだけ赤字になるのにもかかわらず、1976年から2003年まで約30年間、赤字を出し続けてようやく終了しました。カッコイイんですが、いかんせん儲からないんです。

グラフ

これ色んなところで応用できるのですが、なかなか実践するのが難しいとも言われています。例えば、競馬、競輪、などのギャンブルも辞めることが難しいとされていて、毎週毎週挑み続けていれば、結局は負けます。最初から利益還元率(約75%ほど)が発表されているのですから、ギャンブルで儲けようと考えるのは数学的にはあり得ません。
仕事関係でも、あるプロジェクトについて、A案とB案があった場合、社内の優越的な立場の人の考えでA案が採用されてしまうと、途中でミスに気が付いても、なかなかB案に切り替えることは困難になります。
失敗すると分かったら、引き返す勇気が必要ということです。
過ちを改むるに憚ることなかれという諺は、その通りだと思うのです。


で、社労士試験と何の関係があるの?という声が聞こえてきそうですが、おそらくいろいろな士業の国家試験の中で、社労士試験の試験科目ほど法改正の多い試験は他にないと思うのです。
「雇用保険法」「国民年金法」「厚生年金保険法」などは毎年のように改正がありますし、「労基法」「安衛法」「労災保険法」「健康保険法」もしばしば改正があります。つまり、法律の中では珍しく?頻繁に変更される、そんな科目だらけなのです。
つまり、過去をバッサリ切って新しい価値観に変更することが度々あるというわけです。ですので、逆から言うと、まだ完璧ではない法律の集合体とも言えるのです。そんなわけですから、理詰めで考えると変な箇所も多々あるので、あまり「なぜ、こうなるの?」と深く入り込まない方がいいと思うのです。

一例として国民年金法の「寡婦年金」について、今年の有名な改正を紹介します。寡婦年金受給のための死亡した夫の要件というのは、昨年までは次のようになっていました。

※「寡婦年金」=老齢基礎年金を受けるために必要な第1号被保険者としての受給資格期間を満たした夫が、老齢基礎年金を受ける前に死亡した場合、妻に対して、60歳~65歳までの間、有期年金として寡婦年金が支給される。

 死亡日の前日において死亡日の属する月の前月までの第1号被保険者としての被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が10年以上である夫であること。 
障害基礎年金の受給権者であったことがないこと。 
老齢基礎年金の支給を受けていないこと。 

上記の要件が令和3年4月1日から次のように改正されます。

 死亡日の前日において死亡日の属する月の前月までの第1号被保険者としての被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が10年以上である夫であること。 
 老齢基礎年金又は障害基礎年金の支給を受けたことがないこと。 


昨年までは、「障害基礎年金の受給権者であったことがないこと。」という規定だったので、「老齢基礎年金は支給を受けていないことが要件なのに、なぜ、障害基礎年金は受給権者であったことがないこと、なんですか??」という質問が、連日、山のように届いていました。
この質問は、講師泣かせな質問で、正直毎回苦労していました。
あれこれ理由を付けて回答していたのですが、それが今年、ほぼ何の前ぶれもなく、改正されました。ん~~昨年までの、あの理屈は何だったのか?という感じもします。。
まあ、改正されてスッキリしたのですが、この寡婦年金の改正箇所は、今年の本試験で出題される可能性があるので、注意しておきましょう!



社労士講師室・伊藤修登

つづく。
※別段の記載のない限り、本原稿作成時点で施行されている法令に基づいた内容になっています。


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