【社会保険労務士】
「  ルールブックの盲点は、育児休業にもありますよ~~。  」



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こんにちは。今日は2021年7月2日。
本試験当日まで、残り約50日となりました。勉強の調子はいかがでしょうか。
ここまで来たら細かいことは気にしないで、基本事項の反復に時間を割いた方がいいと思います。そして、これからの勉強は問題演習中心に行い、間違ったときにテキストに戻って確認するというスタイルが最も効率的だと思いますので、アウトプットに重きを置いて頑張ってください!

さて、社労士試験でも、よく問われる項目の中に「育児休業」に関する項目があります。
直近のデータによると、
女性の育児休業取得率は、83.00%
男性の育児休業取得率は、 7.48%

となっていて、男性の取得率は、前年に比べて若干上昇しているわけですが、この育児休業取得率には、あっと驚くカラクリがあると言われています。

育児休業を取得すると、社会保険料(健康保険料、厚生年金保険料)の免除制度の恩恵があるわけですが、この保険料免除制度の適用期間を正確に記すと次のようになります。

「育児休業等を開始した日の属する月から、その育児休業等が終了する日の翌日が属する月の前月までの期間」

TACのテキストの例で言うと、仮に2月10日から6月10日まで、育児休業を取得した場合、保険料が免除される期間は、2月~5月までとなります。
育児休業等が終了する日の翌日が属する月の前月までなので、6月ではなく、5月までとなります。まあ、このあたりの事例は、受験生の皆様なら理解しやすいと思います。
では、問題です。

労働者A「部長、すみません。6月30日、1日だけ育児休業を取得したいので、よろしくお願いします。」

と労働者Aが申し出てきた場合、これは認められると思いますか??
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カレンダー

正解は、なんと認められます!
え~~~~~~うそ~~~~~という感じですが、これ、法律の盲点でして、おそらく、現役の社労士でも知らない人が多いと思いますし、弁護士さん税理士さんなど他の法律家でも知らないと思います。

そもそも、1日だけの育児休業というのは、法の趣旨に合わないとは思うのですが、こういう取り方は認められています。ゆえに、数字の上では育児休業の取得率はアップしているわけですが。。。
この労働者が、仮に6月に夏の賞与が出ている場合は、6月の月次の給与だけでなく、賞与に係る保険料まで免除になります!
たった1日の休業なのに、かなりお得です。
一方、普通の労働基準法の年次有給休暇を取得した場合は保険料免除にはなりません!
あくまでも、「育児休業」を取得した場合の免除制度なのです。

月末の1日だけを育児休業として取得する人が、大企業などでは、不自然に多いと言われています。
その休業って、本当に育児休業なのか?と疑いたくもなります。もちろん子どもがいることは事実でしょうが、都合よく、月末の1日だけ育児休業を取るというのは、意図的なものを感じますね。なぜなら、月末以外の場合は1日だけ休業を取っても、保険料免除の対象にはなりません。
さらに付け加えると、先ほどの労働者が、仮に6月11日~6月24日まで、2週間真面目に育児休業を取得した場合でも、保険料免除になりません!

「育児休業等を開始した日の属する月から、その育児休業等が終了する日の翌日が属する月の前月までの期間」

に当てはめると、6月は免除期間にはならないのです。
(この法律の抜け穴を最初に気が付いた人は、頭がいいという言うべきか否か、悩ましいのですが。)
2021年の国会では、このような不公平を是正するために、法改正が成立し、来年の10月1日から一部改正して施行されることが決まりました。
ただし、改正の内容は、今年8月の試験範囲ではないので紹介しません(受験生の皆様に混同してもらいたくないので)。
1日だけの育児休業をテーマにした問題は、本試験には出ないと思いますが、育児休業の保険料免除制度がどのような仕組みになっているのか、記憶には残りやすい話だと思ったので取り上げてみました。
※上記のような事例は珍しいので、試験対策は基本事項を中心に学習してください!



社労士講師室・伊藤修登

つづく。
※別段の記載のない限り、本原稿作成時点で施行されている法令に基づいた内容になっています。

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