【社会保険労務士】
「 健康保険法の傷病手当金について考えてみよう! 」



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 「 健康保険法の傷病手当金について考えてみよう! 」
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

こんにちは。今日は2021年10月29日。
今日は、社労士試験の合格発表日なのですが、ブログの原稿の締め切りの都合上、合格基準点や合格率等の詳細が分かりませんので、そのあたりのことは来週以降に触れたいと思います。

さて、今日、このブログを読んでいる方の中には、残念ながら不合格だったけれど、2度目、3度目の受験に挑戦しようと決意された方々もいらっしゃると思うのです。その際になぜ不合格だったのかを自分なりに分析してみてほしいのです。
例えば、択一式は合格基準点に達していて、選択式問題で、わずか「1点」の差で不合格だった方は、悔しいでしょうが、その勉強方法自体は間違っていないと思われますので、これまでの勉強方法を継続することでいいと思います。
一方、択一式問題で合格基準点に遠く及ばなかった人は、勉強方法を見直した方がいいと思われます。択一式で合格基準点に届かない人の多くは問題演習不足というケースが多いように思います。テキストを読むことに時間をかけすぎてしまって、問題を解く時間が少なかったという人もいるでしょう。これからは、問題をどんどん解いて実践力をつける方向に転換してみてください。(だからといって、テキストの内容をおろそかにしていいということではありません。)
いずれにしても失敗した原因をきちんと把握しておかないと、翌年も同じ失敗を繰り返すことになりますので、気をつけてください。

ところで、このところ急に冷え込んできて、体調を崩している人も多いのではないでしょうか。毎年、この時季は気温も急激に下がりはじめ、風邪や腹痛などで体調不良になる方も多いようです。

寒気

で、通常は、風邪で病欠の場合は年次有給休暇を使用する方も多いと思うのですが、有給休暇の日数は最大でも年間20日(前年の繰越分がある場合でも40日が最大)です。
つまり、長期間の病欠の場合、有給休暇だけでは足りなくなるおそれがあるわけです。

そこで、健康保険法では、被保険者が療養のため、労務に服することができないときは、その労務に服することができなくなった日から起算して3日を経過した日から、療養中の生活保障として「傷病手当金」が支給されます。(原則として、会社から給料が支給されていないことが前提ですが。)
傷病手当金の支給要件は次の3つです。

① 療養中であること
② 労務に服することができないこと
③ 継続した3日の待期を満たしたこと


で、気になる1日あたりの支給額ですが、次のようになっています。
『傷病手当金の支給を始める日の属する月以前の直近の継続した12月間の各月の標準報酬月額を平均した額の30分の1に相当する額の3分の2に相当する金額になります。』

かな~~~り、ひらたくいいますと、直近1年間の月給の平均の3分の2に相当する額が支給されます。月給24万円だった場合は、16万円ということですね。意外と手厚いと思いませんか?
会社員の場合、原則として健康保険に加入しているので、これを知ってしまうと民間の生命保険に加入する必要はないような気がします。
健康保険というと、保険証を持参すると医療費の自己負担が3割になることは広く知られていますが、この「傷病手当金」という制度は、意外と知らない人も多いのです。

診察

ただし、この傷病手当金、ずーっと永久に受給できるというわけではありません。支給期間というのが決まっていまして、その支給を開始してから通算で1年6箇月とされています。
これは、法改正項目なのですが、今までは、支給開始日から起算して1年6箇月という期間で、その間、仮に一時的に就労した場合があっても、その就労期間も含めて開始から1年6箇月という期間だったのですが、令和4年1月からは、通算して1年6箇月分を支給するということになります。
この背景には、がん治療等のために、入退院を繰り返すなど、欠勤期間と出勤期間が交互に存在するケースが増えているということもあるようです。近年の「治療と仕事の両立」という観点からも、通算してカウントするのは良いことだと思います。
なお、労務不能の判定は、必ずしも医学的基準によって行わなければならないものではなく、その被保険者の従事する業務の種別等を考えて、その本来の業務に耐え得るか否かを標準として、社会通念に基づき保険者が認定します。



社労士講師室・伊藤修登

つづく。
※別段の記載のない限り、本原稿作成時点で施行されている法令に基づいた内容になっています。

TAC社会保険労務士講座では、無料のオンラインセミナーを不定期で行っています。
興味がございましたら、お気軽にご参加ください。申込方法等は、TAC社労士講座のホームページをご覧ください。

TAC社会保険労務士講座のホームページはこちら