【社会保険労務士】
「 挨拶しないと、パワハラになるの?」



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こんにちは。今日は2022年2月25日。
8月の本試験まで、残り6箇月ですが、勉強の調子はいかがでしょうか?
インプットとアウトプットのバランスは大丈夫でしょうか?
社労士試験というのは、当たり前のことを言うようですが、問題を解くことができなければ合格することはできません。
テキストの読み込みに時間をかけすぎると、問題を解く時間が減ってしまうので、テキストを一読したら過去問などを解き、間違ったときに、テキストの該当ページに戻るという方法でも構いませんので、「問題を解く時間」を確保するようにしてください。

さて、毎年、受験生を悩ませている「労働一般常識(労一)」ですが、学習範囲が広すぎて苦戦している人も多いと思います。
で、今週は、あるニュースをもとにして、少し予想してみたいと思います。

2月15日に次のような報道がありました。
4年間にわたって、同僚に対し、挨拶を無視したり、舌打ちしたりするなどの行為を繰り返したのは、ハラスメントに当たるとして、A市教育委員会は、市立小学校の女性教諭を戒告の懲戒処分としたそうです。
教育委員会によると女性教諭(40代)は2017年度~2020年度にかけて、同僚(30代)の女性教諭の挨拶を無視したほか、ため息や舌打ちを繰り返したとのこと。また、机に乱暴に物を置く行為や、職員会議で自分と異なる意見が出ると、大声を出したりすることもあり、校長らが注意していたとのこと。

上記の報道、ネットニュースなどにも取り上げられていたので、読まれた方もいらっしゃると思います。
挨拶をしないとか、舌打ちをするという行為でも、それが長期間継続して行われたものであれば、懲戒処分もやむを得ないと言えるでしょう。
このような人は、おそらく、どこの職場にも一人位いそうですが、これまでは「ハラスメント」に当たるとされたことはなかったかもしれません。
挨拶をしないというのは、暴言を吐いているわけではないので、どんなに職場の雰囲気が悪くなっても、直接それを咎める規定はなかったのですが。(もっとも社会通念上、挨拶するのは基本だとは思いますが。)
しかしながら、今後はこのような挨拶をしないという行為も「ハラスメント」と認定されるようになるような気がします。

挨拶

令和2年度の個別労働紛争解決制度の施行状況によると、
総合労働相談件数は、129万782件で、13年連続で100万件を超えています。
相談内容の内訳上位3つは次の通りです。

1 いじめ嫌がらせ
2 自己都合退職
3 解雇


これ、小学生じゃなくて、大人の労働者の相談ですからね。解雇の相談よりも、いじめ嫌がらせの相談の方が多いって、何だかそういう社会の状況が情けなくなります。

嫌がらせなどを防止するために、労働施策総合推進法では、パワハラ防止措置について次のような規定があります。
『事業主は、職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であって、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、その雇用する労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。』

これ必ずしも上司から部下と限られているわけではなく、同僚でも成立しますし、レアケースですが、部下から上司というケースもあるようです。
なお、令和2年1月15日に厚生労働省が指針を発表していまして、パワハラの代表的な言動の類型として次の6つが掲げられています。
(1) 身体的な攻撃(暴行、傷害)
(2) 精神的な攻撃(脅迫、侮辱、ひどい暴言)
(3) 人間関係からの切り離し(無視など)
(4) 過大な要求(明らかに遂行不可能なことの強制)
(5) 過小な要求(仕事を与えないことなど)
(6) 個の侵害(私的なことに過度に立ち入ること)

上記のように、パワハラ指針を国が公表しているのですから、もしもあなたの会社でそのような行為があれば、しかるべき部署に相談するのがいいと思います。
就業環境を良くすることで、仕事の効率は上がるはずですので、勇気を持って相談してみましょう。
というわけで、今年の本試験では「パワハラ」に関連する問題が出るかもしれないので、注意しておきましょう。



社労士講師室・伊藤修登

つづく。

※別段の記載のない限り、本原稿作成時点で施行されている法令に基づいた内容になっています。

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