【司法試験】R1合格者ブログ

~法科大学院からの司法試験合格日記~

 

第11話

科目別勉強法「憲法」


皆さんこんにちは。

 

とうとうコロナウイルスの緊急事態宣言が全国に発令されましたね。世間は今なお外出自粛ムードで、皆さんも家で過ごしているかと思います。このような状況の中、いつあるかもわからない司法試験に向けて勉強するのは大変でしょう。適度に息抜きをしつつ、それでも勉強のペースを緩めすぎないよう頑張りましょう。


ちなみに、司法修習も緊急事態宣言が発令されて以来、自宅修習となりました。おそらく、自宅修習になることなんて滅多に無いことでしょうから簡単にどんなことをするかお話しします。自宅修習となると、各配属先に行くことはなく、自宅で修習することになります。自宅での修習といっても、遊んでいいわけではなく、配属庁から課題等を出されます。裁判修習であれば裁判所から、検察庁であれば検察から、弁護修習であれば各弁護士事務所から、課題が出され、それを期限までに検討する形となります。流行りの言葉で言えば、テレワークみたいなものでしょうか。自宅修習となると、実務を間近で見れないので、あまり修習のうまみはありませんが、このご時世ですから致し方ありませんね。一刻も早くコロナが終息することを望むばかりです。


さて、司法試験までまだ少し時間があるでしょうから、ここで私なりの科目毎の勉強方法をお話しても役立つかなと思うので、今回から数回にわたって私なりの各科目の勉強方法ないし勉強の時何を意識していたかをお話していこうかと思います。

 

本日は、憲法についてお話しようと思います。

 

憲法は、結構得意不得意が分かれる科目かなと思います。理由は様々あるでしょうが、主に人権とはなんぞやかということを考える科目でありますから、そこに他の科目との違いがあるのかなと思います。一度迷子になると合格するまで迷子のままになってしまう人もいるくらいです。ただ、あまり難しく考えすぎないことがある意味憲法を勉強する上でのコツかなと思います。

 

憲法で抑えるべきポイントとしては、まず、各人権のざっくりした考えでしょうか。思想良心の自由とは何か、表現の自由とは何か、職業選択の自由とは何か。ここは少し詰めて考えてみてもいいと思います。その際には、できれば歴史的な沿革も抑えられると良いでしょう。これはなぜかと言うと、三段階審査でいういわゆる「保護範囲」を考えるに当たってその視点が非常に重要となるからです。表現の自由で言えば、政治的表現については厚く保護されるのに、営利的表現やわいせつ表現についてはそれより一段劣るというように考えられるのも、そもそもなにゆえ表現の自由が保障されるに至ったかというところから紐解いていくと意外とすんなり理解できます。また、それがそのまま現場での論証に使えたりします。憲法が苦手な人ほど、まずはこういうところを詰めていくと案外理解が進むかと思います。

 

憲法を勉強していくと、人権について様々な解釈が繰り広げられることがありますが、まずは一番スタンダードな解釈を抑えてください。何がスタンダードかというところも難しいですが、私が中心に据えようと心がけていたのは、判例と芦部です。もちろん、芦部憲法に書いていることが全てスタンダードな理解というわけではないですが、今なお芦部先生の考え方が憲法学の根底にあるような気がして、受験時代はとりあえずこれを抑えるようにしていました。

 

憲法の答案の書き方については、厳密に言えば二重の基準論と三段階審査は考え方が違うのでしょうが、こと司法試験対策で考えるのであれば、形自体はそこまで差は出ないかと思います。基本的に、①そもそも人権として保障されるのか(保護範囲)、②人権として保障されるとしてかかる人権が制約を受けているのか(制約)、③人権を制約することが許容されるのか(正当化)という視点は、答案上必要となるかと思います。人権として保障されていないければそもそも憲法上の人権に対する侵害など観念できないでしょうし、人権に対する制約がなければこれもまた人権に対する侵害があるとは言えないでしょう。少なからず制約があってはじめてそれが正当化されるか否かが問題となるわけです。これはいかにも三段階審査ではないかとも思われがちですが、二重の基準論的な考え方を取ろうが①から③については考えます。いうなれば、これは前提にすぎないのです。その先の処理が二重の基準論に依拠するか三段階審査に依拠するかで審査基準の立て方が少し違うのかなという感覚です。

 

個人的には、二重の基準論的な答案の方が書きやすいかなと思いますが、そこはまあ好みもあるでしょうから各々自分の信じる道に進んでください。

 

ただ、注意して欲しいのは、審査基準論を振り回すだけの答案にはならないでください。なんとなく厳格にとか判例と似たような事案だから判例と同じような基準でとかみたいに小手先で基準をいじると、意外と評価されないような気がします。それよりも、しっかりと当該人権の特徴を見極めて、この人権はこれだけ重要だから制約を厳しく見るべきであるなど理由をつけることが大切です。

 

雑駁な抽象論となってしまいましたが、少しでも憲法の苦手意識が払拭できれば幸いです。


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