【司法試験】社会人合格者ブログ

~司法試験受験編~

 

第7話

戦火を交えて


みなさん,こんにちは。

司法試験系の実施日程につき法務省から発表されましたね。おそらく何事もなければ8月が決戦となるので,それに向けて司法試験系の受験生の皆さんは戦力をアップさせていきましょう。

今回は,8月の試験に向けて頑張っている皆さんに向けて助言をつらつらと書いてみようと思います。


①選択科目と短答プロパーを詰める

ひとつの戦略として,司法試験を受験する皆さんは「手が回りにくいが得点に直結しやすい分野」を深く学んでみるのが一手だと考えます。

残酷な現実として,基本7法の論文の実力は一朝一夕では身につかないので,残り約2ヶ月で7法の論文力を大きく伸ばすのは難しいケースが多いと思います。特に5月にピークを合わせて実力を伸ばしてきた受験生さんにとっては,伸び代が良くも悪くも大きく残っていない可能性もあります。

ですが一方で,選択科目の論文・短答プロパーについては,不充分なまま受験に突入する人が結構多いです。これは単純に7法の論文対策に時間をとられ手が回らないことが理由です。

そこで,選択科目の論文過去問と演習書等を網羅的に解いてみる・正答率の低い短答過去問を重点的に解いてみるのが良いと考えます。仮に選択科目で55~65点クラスの答案を書ければ,もしくは短答で140~160点ほどとれれば,7法の論文科目で1,2科目失敗しても充分巻き返せます。7法の論文科目については,どんなに学修を進めても本番での失敗可能性をゼロにすることはできないので,選択科目と短答プロパーで保険をかけておくのも一手と考えます。もちろん7法の論文対策をお留守にするとリスキーなので,上手くバランスをとってくださいね。


②読み飛ばさないリーディングスキル

これは司法試験・予備試験短答式試験を受験する皆さんに共通の助言です。要するに,日頃の学修で文章を読み飛ばさない・試験本番で問題文を誤読曲解しないように注意しようという話です。

例えば,民訴法の多数当事者訴訟の論文問題で当事者が採るべき訴訟形態を問われた際,いきなり主観的予備的併合の可否等の解釈論をババッと書いてしまう答案がよくありますが,最初に論じるべき手段としては別訴提起+弁論併合である場合が多いです。

また,民法の抵当権と付加一体物の処理を問う論文問題で,いきなり370条の付加一体物の解釈論を書いてしまう答案もよくありますが,87条1項の「従物」該当性を論じた方が加点できるケースも多いです。

それから,刑法で被侵害者の反撃行為が予想外の第三者を加害した事案の処理を問う論文問題で,第三者との関係で誤想防衛からの責任故意阻却を論じる際に,前提となる具体的事実の錯誤論を論じ落とす答案も多いです。

上記3例から何を申し上げたいかというと,ある程度学修が進んだ受験生さんは,答案例を検討するときにメインの解釈論に気をとられ,周辺領域を見落としてしまうケースが多いということです。要するに,学修が進むと知っている・分かっている事項が多くなるので,それ故にできたつもりになってテキストや答案例を知らず知らずのうちに読み飛ばしてしまい,本番で問題文の誤読・論じ落としを誘発してしまうのです。

意外と本番では問題文の誤読からの総崩れが多かったりします。平成30年の司法論文の民訴法で問題文の些末な表現に引っ張られて管轄を大展開した答案,令和元年の司法論文の行政法で大局観を見失い違法性の承継論に気づけなかった答案などがそれなりにあります。

そこで,日頃から「飛ばさずに読む!」と意識してテキストや答案例を検討する・「問題文を小説のように読む」ことを一手として提案します。要するに,日頃の学修では「一言一句飛ばさずに読む!」という心構えで教材と向き合ってみようということです。もちろん,実際に一言一句飛ばさずに読めなくても構いません。大事なことは,できたつもりにならないということです。日頃から意識をしっかり持っておけば,本番で失敗する可能性を大きく減らすことができます。

「問題文を小説のように読む」というのは抽象的な表現で面目ないですが,要するに,問題文のひとつひとつの文章を小説だと思って情景をイメージしながら読もうということです。本番で明後日の方向に行ってしまう答案は,問題文の内容を形式的にしか捉えられず大局観を以て実質的に把握できていないケースが多いです。要するに事案のイメージが情景として浮かんでいないのです。

そこで,問題文そのものを味わって読み,自分なりに情景を浮かべられるように練習するのが個人的にオススメです。論文対策というと専ら答案を書くことに意識が行きがちですが,個人的には「問題文を正しく読む」ことも同じくらい重要と考えています。多くの受験生が「問題文を正しく読む」ことを見落としがちと思うので,このブログを読んでくれた皆さんは是非,問題文を小説のように味わってイメージすることを意識してライバルに差をつけてください!


私は働きながら受験をするにあたり,いかに優秀層・多数派を出し抜くかということを考えていました。司法試験系は一流大学を卒業した優秀層と戦火を交えなければいけないという側面もあり,ライバルの能力が高いのが特徴です。そのため,いかに他の受験生を出し抜くかということを残りの期間で皆さんなりに考え,実践してみてください。そうすれば,戦火の先に明るい未来が待っています。

 

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